実家のゴミ屋敷なんとかしたい!4つの原因と3つのタイミング
実家がゴミ屋敷になっていると、帰省することがストレスになる、パートナーや友人を呼べないといった問題が生じます。
また、高齢になった両親が、火災や転倒事故を起こしたり、健康被害を抱えたりしないか、心配や不安も募ります。
本記事で実家のゴミ屋敷について、以下の点を解説します。
・実家のゴミ屋敷状態を放置するリスク
・実家のゴミ屋敷を片付けるタイミング
・実家のゴミ屋敷を片付ける方法
実家のゴミ屋敷状態にストレスを感じている場合や両親の今後に不安がある場合は、本記事の情報をぜひご活用ください。
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターを務める傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとしています。
目次
実家がゴミ屋敷でストレス
自宅がゴミ屋敷状態になっていると、次のようなストレスを感じる方が多いです。
・実家がゴミ屋敷で汚いので帰省や滞在がストレス
・実家がゴミ屋敷になることで親と揉めることへのストレス
・問題の解決法がわからないことへのストレス
実家が不衛生な状態で、帰省したくないと感じたり、パートナーや友人を招待できないことに不満を感じたりすることはイメージしやすいでしょう。
また「片付けをしてほしい」と両親に相談しても、話を聞いてくれない場合や無理やり片付けようとしてトラブルになる場合など、両親との関係性にストレスを感じることがあります。
両親が片付けに反対していなくても、高齢で片付けができない、自分は遠方に住んでいて片付けに通えないなど、問題を解決できないことに悩む方もいるでしょう。
いずれにせよ、実家がゴミ屋敷になっていることで生じるストレスであるため、実家の状態改善を速やかに行うべきといえます。
実家がゴミ屋敷になった4つの原因
実家がゴミ屋敷になってしまう原因は4つ考えられます。
ゴミ屋敷になった原因をはっきりとさせることで、効果的な対応が取れ、再びゴミ屋敷になることを防止できます。
ここでは、実家がゴミ屋敷になる原因を解説します。
1.片付けや処分が苦手だから
片付けや物を処分することが苦手で、物が増えてしまい、ゴミ屋敷化することがあります。
周囲の人から見るとゴミに見えるものでも、親にとっては価値があって捨てられないものがあるでしょう。また、物資が不足していた時代を過ごした親世代の方は、物を捨てることに強い抵抗を感じる場合があります。
本人の元々の性質や過ごしてきた時代背景から、物を手放すことが苦手で、物が増えてしまいゴミ屋敷になってしまいます。
2.体力と判断力が落ちたから
体力と判断力が低下し、片付けができなくなったことが理由で、ゴミ屋敷化することもあります。
加齢に伴い、体力だけでなく判断力も低下します。特に定年後は、外出や運動をする機会が減ったり、思考して判断をする機会が減ったりすることで、急速に体力・判断力が低下しやすいです。
体力が低下することで、ゴミをまとめることやゴミ出しが億劫になり、判断力の低下によって、捨てるべきものを見極めることができず、どんどん物を溜め込んでしまいます。
そのままゴミ屋敷になってしまうと、ゴミを邪魔に感じて、家の中を動くことが面倒に感じるようになるでしょう。ゴミ屋敷化が進むことで、体力・判断力の低下がさらに進むといった悪循環に陥ります。
ゴミ屋敷化が進行することで、食事や入浴などの生活行動ができなくなる「セルフネグレクト」になるリスクもあるため、注意が必要です。
セルフネグレクトについては【セルフネグレクトの原因と対策方法・コロナの影響は】をご覧ください。
3.孤独になったから
孤独感から、物品を溜め込み、家をゴミ屋敷にしてしまう場合があります。
特に、子どもの自立や配偶者との死別をきっかけに、精神的な寂しさを埋めるために物を収集し、溜め込んでしまうケースです。
一人暮らしで孤独を感じている方は、自宅に他者が訪問する機会が少ないため、ゴミが溜まり始めても異変に気づかれず、ゴミ屋敷になりやすいといえます。
子どもが定期的に実家に行ければ良いのですが、仕事の都合もあるため頻繁に訪れるわけにもいきません。
こうした要因が積み重なり、孤独感が原因でゴミが増え、子どももその様子を見て実家へ徐々に行かなくなるというというのがゴミ屋敷を大きくしていく原因です。
ゴミ屋敷の心理状態は【ゴミ屋敷6つの心理状態とすぐにできる3つの解決方法―孤独・ストレス】をご覧ください。
4.実は病気だった
ゴミ屋敷になる原因に、ADHDや認知症、溜め込み症、買い物依存症など、発達障害や精神疾患が挙げられます。
発達障害や精神疾患が原因の場合、本人の努力や意識では、ゴミ屋敷の改善が難しい可能性があります。適切な治療を受け、周囲からの支援が必要な状態です。
ADHDは発達障害の一種で、不注意や衝動性、多動性が特徴で、忘れ物が多い場合や物事に集中できないといった性質があります。現在では、一般的に認知されている発達障害ですが、親世代では広く知られておらず、ADHDだと診断を受けていない可能性が高いです。
また、年齢と共に認知症が進行している可能性があります。認知症が進行すると、物品を購入した事実を忘れ、同じものを何度も購入して、物が増え続けてしまいます。
その他にも、買い物依存症や意欲が低下するうつ病など、ゴミ屋敷は精神疾患が原因になっている可能性が高いです。
ゴミ屋敷の原因が疾患や発達障害の場合は、自力での症状緩和や状態の改善が難しいため、適切な診断と治療を受けることを優先しましょう。
片付けられない原因と解決法は【片付けられない3つの原因とタイプ別解決策―共通点と病気の可能性】をご覧ください。
溜め込み症については【ゴミ屋敷の原因は溜め込み症かも。捨てられない原因と効果的な治療方法】をご覧ください。
実家がゴミ屋敷の6つのリスク
実家がゴミ屋敷になっていると、さまざまなリスクがあります。
ここでは、実家のゴミ屋敷状態を放置するリスクを5つ解説します。
1.火災が起きやすい
ゴミ屋敷の実家を放置すると、火災のリスクがあります。
ゴミ屋敷には紙や段ボールなど可燃性のゴミも大量に床に散らばっています。たばこの不始末やストーブの点火で火が燃え移ってしまうと、一気に規模の大きい火災が発生するため危険です。
お酒を飲む方や化粧をする方であれば、飲料・化粧品に含まれるアルコールも火に勢いづけてしまいます。
ゴミ屋敷では掃除も行き届いていないため、コードの周辺にはほこりが溜まっています。トラッキング現象と呼ばれる、小さな火花がコード付近の埃につく現象が原因で、火災を引き起こす場合があります。
ゴミ屋敷には、燃えやすい物で溢れているほか、出火の原因になる要素も数多くあるため、火災のリスクが高いです。
ゴミ屋敷が火事になる5つの原因と近隣のゴミ屋敷火災から自宅を守る対策
2.健康被害が出やすい
ゴミ屋敷は健康被害が生じやすいです。
積みあがったゴミからは、ホコリやチリ、カビが発生し、布団や枕にはダニが大量に発生します。シンクや浴槽に溜まった水や、放置された飲料・食品が腐敗することで、病原菌やウイルスが室内に漂っている可能性も高いです。
ホコリやダニが原因で、喘息などアレルギー症状を引き起こすリスクがあります。
健康被害例
ハウスダストの健康被害の例は次の通りです。
目の充血・皮膚の腫れ・蕁麻疹・くしゃみ・鼻詰まり・呼吸困難など
一度引き起こされたアレルギーは、一時的には薬で抑えることはできても、根治は難しく、長期的な治療を続けなければなりません。
また、住んでいる親はもちろん、実家に帰省した際、ご自身や子どもにも健康被害のリスクが生じます。
3.害虫・害獣被害
ゴミ屋敷には、害虫や害獣の被害のリスクがあります。
ゴミ屋敷には食べ残しや腐った食べ物のゴミも含まれており、これらを餌としてさまざまな害虫や害獣が集まります。す。
集まってくる害虫は、ハエ・ネズミ・ゴキブリ・ダニ・アシタカグモなど様々です。
害虫はあらゆる病原菌やウイルスを保有しています。例えば、ハエは、赤痢菌・チフス・O-157・黄色ブドウ球菌など、60種類以上の病原菌・ウイルス媒介します。
また、ダニの糞は脳炎の原因になり、脳炎を発症した場合、患者の約25%が麻痺や激しい頭痛などの重篤な症状に襲われます。また、ダニに刺されることによって痒みが生じるほか、シックハウス症候群の原因としても注意が必要です。
ゴミ屋敷には不衛生な環境による健康被害だけでなく、害虫・害獣による健康被害も懸念されます。
【虫の画像無し】ゴミ屋敷に住む虫10種類と2つの撃退方法と虫の出ない部屋
4.親族間や近隣からの孤立
ゴミ屋敷には親族間や周囲からの孤立のリスクがあります。
ゴミ屋敷には健康被害があるほか、悪臭や景観が悪いといった理由で、人が寄り付かなくなることが多いです。
ゴミ屋敷に自分の子どもを連れて行きたいと思う方は少ないでしょう。そのため、家をゴミ屋敷にしてしまうと、家族と疎遠になりやすくなります。
また、近隣住民が悪臭や害虫被害を訴え、トラブルになると孤立が進むでしょう。
孤立すると、片付けを自力ですることが難しくなり、他者の支援も期待できません。結果として、ゴミ屋敷の状態が悪化することにつながります。
5.孤独死のリスク
ゴミ屋敷が原因で、社会や地域とのつながりが減ると、孤独死のリスクが高まります。
近隣住民や家族との関わりが希薄だと、自宅で倒れてしまった場合の発見が遅れ、そのまま亡くなる可能性があります。
また、ゴミ屋敷は健康被害や火災のリスクが高く、通常の一人暮らしよりも危険な状態です。体調を崩しやすく、異変の発見が遅れやすいことから、ゴミ屋敷は孤独死の危険が高いといえます。
孤独死については【孤独死の処理が自分でできない理由と発見後の手続きと費用】をご覧ください。
ゴミ屋敷でのトラブルは【ゴミ屋敷のトラブル事例と原因ー住人の共通点・根本的に解決する】をご覧ください。
ゴミ屋敷の命に係わるリスクは【ゴミ屋敷がコロナ禍で増えた。5つの原因と命に係わる3つのリスク】をご覧ください。
6.遺品整理が大変
実家がゴミ屋敷になっていると、遺品整理が大変になります。
ゴミ屋敷の中で貴重品や思い出の写真を探すとなると、通常の3倍以上の時間がかかります。また、片付けだけでも丸1日では終わりません。
さらに、専門業者に遺品整理を依頼した場合も、かかる費用は平均的な遺品整理の2倍以上になることが予想されます。
また、ゴミ屋敷状態で息を引き取らせてしまったことや孤独死させてしまったことへの後悔も生まれ、精神的により辛いと感じるでしょう。
親の遺品整理は【親の遺品整理のコツとやり方5ステップ・できない時の対処法】をご覧ください。
遺品整理がつらい理由は【遺品整理がつらい3つの理由と悲しみを乗り越えた方法】をご覧ください。
実家がゴミ屋敷で溜まるストレスは【実家が汚いストレスと3つのリスク。すぐにできる2つの実家回避法】をご覧ください。
実家を片付けるタイミングを逃さない
実家を片付けるときに最も大切なことは、適切なタイミングを逃さないことです。
ゴミ屋敷状態で過ごしている親は、片付けの必要性を感じていないことが多く、説得が難しい傾向にあります。
ここでは、ゴミ屋敷状態の改善について、親を説得しやすい「親にとって大きな変化が起こる3つのタイミング」をご紹介します。
怪我や健康被害が起きたとき
親が怪我や病気になったタイミングで、ゴミ屋敷改善の説得を試みましょう。
ゴミ屋敷が原因で、転倒して怪我をしたり、感染症などの病気になったりした場合は、親も危機感が高まっているため、説得が成功しやすいです。
怪我や病気をしていない、健康なときに話を聞いてほしいものですが、加齢に伴う運動能力や判断力の低下を本人が実感するのは、何か起こったときでしょう。
弱っているときには子供や兄弟の提案を聞き入れてくれやすいため、タイミングを逃さないようにやさしく説得してください。
デイサービスが決まったとき
デイサービスへの入所が決まったタイミングも、説得のチャンスです。
デイサービスへの入所が決まったときや要介護認定を受けた場合は、第三者による状況の確認や介入があります。
親が世間の目を気にする方であれば、ゴミ屋敷の片付けに前向きになってくれるでしょう。
介護認定を受けることやデイサービスへの入所で、自分の老いを受け入れ、ゴミ屋敷や生活状況についても、客観視できる可能性が高まります。
配偶者が亡くなったとき
一緒に暮らしていた配偶者が亡くなったときは生活様式に変化が訪れるので、ゴミ屋敷を片付けやすいタイミングです。
亭主関白な夫に長年に寄り添っていた場合、夫のものを捨てるのに許可が必要で捨てられなかったケースもあるでしょう。夫が亡くなったことで、自分の判断で片付けを進められるとゴミ屋敷が改善する可能性があります。
片付いていく部屋を見ることで、ゴミ屋敷の片付け意欲が湧いてくることもあるでしょう。
ただし、配偶者を失ってすぐに、ゴミ屋敷の片付けを提案することは控えてください。ある程度、精神的に落ち着いたときを見計らって、片付けを提案しましょう。
配偶者を失った悲しみの中にいる時にはグリーフケアをして心を整えることからサポートしましょう。
グリーフケアの方法は【グリーフケア5つの方法と悲しみと向き合い、遺品整理で吐き出す】をご覧ください。
ゴミ屋敷になった実家を片付ける3ステップ
ここでは、ゴミ屋敷になった実家を片付ける3つのステップを解説します。
順番通りに進めると実家のゴミ屋敷をスムーズに片付けられます。
1.親に同意を得る
ゴミ屋敷を片付ける際には親にきちんと同意を得ておきましょう。
一見するとただのゴミに見えても、溜めている本人からしてみるとそれなりの理由があります。「汚いから捨てる」など自分の価値観を押し付けるだけでは親は納得しませんし、強引に進めた場合には親子の関係を修復できなくなる危険があります。
同意を得るときは片付けをすることで、親本人や周囲に良い影響があると具体例を交えて説明してください。
次のような理由を付け加えて説明すると、親は納得しやすいです。
・ゴミを溜め続けると体調を崩してしまう
・ゴミの下敷きになる危険性があるので心配
・ゴミを踏んで怪我をする恐れがある
・片付けたら、実家の居心地がさらに良くなる
・子どもがアレルギーなのでゴミを片付けて安全な状態にして遊びに来たい
親世代は年齢の分だけ自分の意見に自信を持ち、人の意見を聞き入れにくくなっています。説得に失敗したら、次のタイミングを待ちましょう。
2.ゴミ屋敷のレベルを判断する
親の同意が得られたら、ゴミ屋敷のレベルを判断します。
ゴミ屋敷のレベルによっては自分たちで片付けられないため、業者を利用する必要があります。
ここでは、自力で片付けられるゴミ屋敷のレベル・状態について説明しましょう。
業者に頼らず片付けられるレベル
散らかっているゴミが洋服や食器、本など不用品が中心で、床が見える状態であれば自分たちでも十分に片付けられるレベルです。
ゴミ捨てや生理整頓の作業が中心になり、害虫や害獣が出てくる可能性が少ないため、業者を呼ばなくても問題ないでしょう。
ペットボトルや空容器、食品が散乱している状態、庭先まで不用品がある場合は、業者に依頼して片付けを進めてください。
自力で片付けられる状況
ゴミが散乱している状況でも、大人の人手を3人以上集められるのであれば、自力で片付けられる場合があります。
ゴミ屋敷の片付けは体力仕事です。できれば、力仕事に慣れている男性が1人いると安心できるでしょう。
3.片付け方を決める
ゴミ屋敷のレベルをもとに、片付け方を決定します。
自力で片付けられる場合は費用を抑えられますが、その分、時間と労力がかかります。自力で片付けられるゴミ屋敷のレベルでも、状況に応じて業者を利用したほうがいいでしょう。
また、ゴミ屋敷の状態が深刻だった場合、自力での片付けは難しいです。一方、専門業者に依頼した場合は、深刻なゴミ屋敷でも、3日程度で片付けが完了するため、スピーディーな作業を期待する場合は、業者利用をおすすめします。
時間と人手、費用から実家に関わる人と一緒に片付け方を決めましょう。
実家のゴミ屋敷を自分で片付けるコツ
ゴミ屋敷の片付けを自分たちだけで行う時にはコツがあります。
ここでは、実家のゴミ屋敷を自力で片付けるコツを解説しましょう。
準備、計画は入念に
ゴミ屋敷の片付けの計画・準備は入念かつ、スピーディーに行いましょう。
一度やる気になった親の熱量が冷めないうちに、計画を速やかに立て、長くても1か月、可能であれば1週間以内に片付けるのがコツです。
片付けの途中で足りないものがあると、片付け作業が中断し、集中力が切れ片付けが進まなくなってしまいますので、掃除道具やゴミ袋は必要な分だけ揃えてから始めましょう。
掃除道具やゴミ袋など、ゴミ屋敷の片付けに必要な分だけ揃えてから、作業を始めましょう。
片付けに必要なものはドラッグストアや100円ショップでも購入できます。
必要な道具 | 必要個数と使い方 |
---|---|
マスク・メガネ・ゴム手袋 | マスク、メガネ、ゴム手袋はゴミ屋敷の片付け作業を効率的・安全にするアイテムです。 作業人数分をセットで揃えます。 マスクには食べかすなどの有機物系の匂いを軽減する効果もありますし、アレルギー対策にもなります。 手袋はゴム製でひじのあたりまでの長いものがおすすめです。 |
ゴミ袋100枚以上 | ゴミ袋を準備する前に自治体指定の袋を確認しましょう。 ゴミ袋は可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源ゴミのように自治体で分別されている種類の数だけ必要になります。 ゴミ袋のサイズは一番大きいもの、素材が選べるならば、割り箸などで穴が開かないように一番分厚いものを用意します。 |
紐、ガムテープ、はさみ、新聞紙 | 紐やガムテープ、ハサミは雑誌や毛布、布団をまとめるときに必要になります。 新聞紙は生ゴミを捨てるときやそのままゴミ袋に捨てるのは恥ずかしい、下着類を包むために使用します。 |
殺虫剤 | ゴミ屋敷には漏れなく害虫が潜んでいるため、殺虫剤は欠かせません。 ゴミの山を片付けが進み、床が見えてくると、ゴキブリやハエからみたこともないような虫やその卵が出てきます。 必ずゴキブリ用の強力なスプレーを1人につき一本用意しておきましょう。 また作業前に燻煙剤タイプを使用する方法もあり、害虫を駆除してから作業にあたれるので効率的です。 |
車両 | ゴミの持ち込み処分に使用します。 自家用車はゴミの臭いがつくので軽トラックやライトバンなどの大量にゴミを載せられる車両をレンタルで借りたほうが効率的に進められます。 |
ルール
自治体によってゴミ出しのルールが違うため、分別方法や収集日、収集場所を確認しましょう。
一度に出せるゴミの量は自治体ごとに定められているため、通常の収集場所に出せない場合は、ゴミ処理施設への持ち込み処分が便利です。
スケジュール
ゴミ屋敷の片付けに取り掛かれる日数と人数から計画を立てます。
1部屋の片付けに1人が1日かけて作業すると予定すると、無理のないスケジュールを立てやすいです。
ゴミを処分するまでがゴミ屋敷の片付けであるため、ゴミ収集日の前日やゴミ処理施設に持ち込める日にあわせて片付けましょう。
見えない場所から片付ける
普段使わない2階や納戸など、普段見えない場所から片付けましょう。
プライベートスペースやリビングから片付けを始めると、親が抵抗を感じ安く、ゴミ屋敷の片付けが進みにくくなる可能性があります。
リビングやキッチンから片付けた方が効果は見えやすいですが、実家の片付け場合は、親の熱量を冷まさないことが一番大切です。
一箇所ずつ片付け、掃除に対する抵抗感を減らしていくことで、実家全体の片付けに対して協力的になってもらえるでしょう。
また、片付けを進める際は、親と一緒に片付けてください。
家にいらないものが溜まっていたことを自覚できると、実家が再度、ゴミ屋敷になる可能性を下げられます。
もの1つ1つに思い入れがあって捨てないのであれば、その思い出を聞いてあげることも実家のゴミ屋敷解消につながります。
孤独が原因でゴミ屋敷を作り出してきた場合には根本的な解決にもつながります。
実家の片付けは【実家の片付けの6つのコツと片付け業者を利用する目安】をご覧ください。
ゴミ屋敷を片付けるなら【ゴミ屋敷の片付けるマインドと費用―片付け業者に依頼すると10万以上】をご覧ください。
リバウンドしないコツは【汚部屋の片付けを成功させる3つのコツとリバウンドしない3つのルール】をご覧ください。
ゴミ屋敷の片付けを業者に任せる
ゴミ屋敷が自力で片付けられないレベルの場合やスピーディーな片付けを希望する場合、業者に任せる方法がおすすめです。
近隣住民とすでにトラブルになっていたり、行政や自治体から改善を求められていたりと、緊急性が高いときは業者を利用して、迅速に片付けを進めましょう。
ここでは、業者に実家のゴミ屋敷の片付けを依頼した場合の費用、作業の流れを説明します。
ゴミ屋敷の片付け費用
ゴミ屋敷の掃除にかかる費用及び時間は、業者の料金体系や部屋の間取りによって異なります。
参考までに、部屋の間取りごとの費用相場は以下の通りです。
部屋の広さ | 費用相場 | 想定の掃除時間 |
---|---|---|
1R・1K | 2万〜10万円前後 | 3時間前後 |
1DK・1LDK | 3万〜20万円前後 | 4〜6時間前後 |
2DK・2LDK | 5万〜30万円前後 | 6〜8時間前後 |
3DK・3LDK | 6万〜50万円前後 | 10時間前後 |
それ以上 | 20万〜60万円前後 | 12時間前後 |
費用の中にはスタッフの人件費や車両費、ゴミの処分費用、作業費が含まれた内容になっています。ハウスクリーニングや消臭は別で依頼することになります。
片付けの流れ
ゴミ屋敷片付け業者に依頼した時には以下の流れで進み、問い合わせから作業完了までは早くて翌日、規模が大きい時には2週間以上かかることもあります。
①問い合わせ
実家を対応エリアとしたゴミ屋敷片付け業者の中から、条件や価格に合う業者に電話やメールで問い合わせます。電話の方がスタッフの雰囲気が分かりますが、メールやLINEでも問題ありません。
「実家がゴミ屋敷であること」「いつまでに片付けたいか」「家の広さ」「状態」など要望と詳細を伝えます。
②見積もり
見積もりスタッフが実家へ行き訪問見積もりをします。
訪問見積もりではどの部屋をどこまで片付けるか、探すものはあるかなど作業に必要な情報を共有し、物量や質から金額を出します。
内容や金額が条件に合わない時には後から連絡しますと言って、断っても構いません。
相見積もりをとる時はすべてが揃い、条件の比較ができるまで契約は待ちましょう。
③片付け作業
片付け作業当日はスタッフが室内のゴミを分別、仕分けしていきます。
ゴミ屋敷の片付けは5時間以上かかることもありますので、最初と最後だけ立ち合うだけでも大丈夫です。
作業完了後に室内を確認し支払いを済ませます。
ゴミ屋敷の片付けができる業者3つ
ゴミ屋敷の片付けができる業者は大きく分けると3つあり、それぞれに得意な作業が異なります。
ここでは、ゴミ屋敷の片付けが可能な3種類の業者について、説明しましょう。
1.不用品回収業者
不用品回収業者はゴミ屋敷の片付けが最も得意な業者です。
企業や一般家庭の不用品として、家具や家電、雑貨などを回収しています。古物商許可を持っていれば不用品の買取もできますし、一般廃棄物収集運搬許可を持っていれば可燃ゴミや不燃ゴミの回収も可能です。
ゴミ屋敷の依頼も多く、作業スピードや近隣へ迷惑が掛からないような配慮にも期待できます。
2.遺品整理業者
遺品整理業者は、遺品の分別や仕分け、貴重品の捜索が得意な業者です。
古物商許可を取得している遺品整理業者は、不用品の買取も可能ですし、人形や仏壇の供養ができる点が特徴といえます。
実家の片付けと生前整理を同時に行う場合、親族の負担にならないよう、適切なアドバイスをしてもらえるでしょう。
3.便利屋
家具の移動や庭の草刈り、犬の散歩など小さな業務から、遺品整理のような大きな業務まで対応業務の範囲が広い便利屋にも、ゴミ屋敷の片付けを依頼できます。
個人事業主の便利屋の場合、片付け作業にあたる人員確保が難しく、時間がかかる可能性がありますので注意してください。また、分別や仕分けはできても、不用品やゴミの回収はサービス範囲外としているケースもあります。粗大ゴミや不用品回収も任せられるか見積もり時に確認必須です。
自力でも行える範囲の片付けで、人手が少しでも欲しい場合、便利屋の利用がおすすめです。
ハウスクリーニング業者
室内のクリーニング業務をメイン業務として行う業者です。
不用品の回収はできないため、ゴミ屋敷の片付け自体を依頼することはできません。
ただし、不用品の回収処分を行う片付け業者と併用して、ハウスクリーニング業者に清掃を依頼することで、片付け後の実家をより快適な状態にできます。
自力では難しい、専門的な技術と道具、知識を活用した清掃が期待できます。
また、不用品回収業者や遺品整理業者、便利屋がオプションサービスとして、ハウスクリーニングを展開していることがあります。
信頼できる片付け業者を選ぶ3つのポイント
片付け業者の中には、悪徳な業者も存在します。
信頼できる片付け業者を選ぶことで、スムーズかつ丁寧な片付け作業が期待できます。
ここでは、信頼できる片付け業者を選ぶための、3つのポイントを説明しましょう。
1.スタッフの接客が丁寧
スタッフの接客や問い合わせ対応が丁寧な業者は信頼できます。
作業が丁寧な業者は、顧客満足を重視し、スタッフの接客や社員教育にも力を入れています。
スタッフの身だしなみが整っていたり、言葉使いが丁寧だったりといった要素を、問い合わせ時や見積もり時に確認しましょう。
ホームページが魅力的で、実績が豊富だとチラシに書いてあっても、スタッフの対応を体験しないと、信頼できる業者か判断することは難しいです。
グーグルのクチコミを確認して評判を調べるほか、片付け業者紹介サイトのコールセンターを介して業者の評価を聞くといった方法もあります。
2.ゴミ屋敷の片付け経験が豊富
ゴミ屋敷の片付けに関する実績が豊富な業者は信頼できます。
ゴミ屋敷の片付けは、経験を積むほど作業効率が良くなり、不用品の仕分けや貴重品の見極めもスピーディーになります。
ゴミ屋敷の回収実績がサイトに掲載されている業者はもちろんとして、ゴミ屋敷についてのコラム記事・ブログ記事が掲載されている業者は経験や知識が豊富と判断できます。
実績の数だけでなく、内容についても公開している業者は、より信頼できるでしょう。
3.必要な許可を取得している
ゴミ屋敷の片付けに必要な許可を取得しているかどうかも確認してください。
業者がゴミ屋敷のゴミを処理するためには「一般廃棄物収集運搬許可証」という資格が必要です。仮に資格を保有していなくても、資格を取得している業者と提携しているのであれば問題ありません。
無許可の業者に依頼した場合、ゴミだけでなく保管すべき物まで乱雑に扱われたり、引き取ったゴミを不法投棄されたりといったリスクがあります。
不法投棄をされた場合、その責任は業者へ依頼した人も罪に問われることがあります。役所に問い合わせて、一般廃棄物収集運搬許可業者か確認する方法も効果的といえます。
ゴミ屋敷の片付け費用を安くする3つのコツ
ここでは、ゴミ屋敷の片付け費用を安くする3つのコツを紹介します。
1.相見積もりをとる
複数社から見積もりをとる「相見積もり」で、各社のサービスの内容や価格設定を比較できます。
業者によって片付けの料金設定にバラつきがあるため、割高な料金を支払わされないためにも、相見積もりで料金の相場を把握することが必要です。
ゴミ屋敷は中にある不用品の質によっても価格の幅が開くので、相場価格が分かりにくいのが現実です。例えば、リユースやリサイクルができる不用品が多いと、トータルの片付け費用が安くなり、見積もり金額が低くなります。
反対に、弁当の空容器をはじめとした明らかなゴミは、リユース・リサイクルが難しく、ワンルームであっても、20万円以上の高額な見積もりになることがあります。
見積書を作成してもらい、比較できるようにしておくと、相見積もりが簡単です。
2.買取を利用する
古物商許可を持っている片付け業者は、不用品を買い取ってゴミ屋敷の片付け費用から引いてくれます。
実家がゴミ屋敷になっている場合、未使用のブランド食器や内祝いでもらったタオルが箱付きのまま保管されていることが多いです。例えばバーバリーのフェイスタオルセットは1,000円~3,000円、ノリタケの食器は5,000円以上で買い取られることもあります。
買取を利用すると費用が安くなるほかにリサイクルにも貢献できます。
3.片付け作業を手伝う
片付け業者に任せきりにせず、自分自身も作業を手伝うことで、費用を抑えられます。
1人分の人件費として、片付け費用を1万円程度、割り引いてもらえる場合があります。
ゴミ屋敷のような大掛かりな片付けでは、業者が派遣スタッフを雇って運び出しや分別を任せる事があります。手伝うというよりも自分もスタッフの一員として働くイメージです。トラックと実家を何往復もしてタンスやダンボールを運び出すことができるのであれば、業者は派遣スタッフを使用しない分値下げしてくれることもありますので、見積もり時に交渉してみましょう。
実家をゴミ屋敷にしない
実家をゴミ屋敷から改善しても、放置するとゴミ屋敷に再びなってしまうリスクがあります。
ここでは、実家を再びゴミ屋敷にしない方法をご紹介します。
定期的に実家に行く
定期的に実家に帰省し、様子を確認しましょう。
近距離であれば1カ月に1回、遠方であってもお盆と正月には実家に顔を出すと、ゴミ屋敷化を防止につながります。
人が来ることは非日常的なイベントですので、程よい緊張感が生まれて部屋を片付けるきっかけになります。半年に1回は片付けるきっかけを作るためにも実家に帰ってあげましょう。
コミュニケーションをとる
電話やメール、オンラインで連絡を取り合うだけでも、ゴミ屋敷化を予防する効果があります。
直接会いに行くことは難しい場合、LINEやメール、電話、年賀状でも構わないので、コミュニケーションを積極的に取りましょう。
何かしらの手段で近況を聞く機会を用意してください。
親の話を聞く
実家がどんな状態でもまずは親の意見に耳を傾け、聞くことを意識しましょう。実家がゴミ屋敷になる前には、原因となる出来事や病気が隠れていることもあります。日頃からコミュニケーションをとる機会を増やし、ゴミ屋敷になるきっかけを見逃さないように話を聞いてあげましょう。
話を聞く時は、自分の意見は控えめにし、聞くことを重視することがポイントです。否定的な言葉はできるだけ避け、傾聴の姿勢で向き合うことで、親は話しやすくなります。
NGワード
・どうして掃除ができないの?
・実家が汚いから帰りたくない
・こんなものただのゴミだろ
・使わないなら早く捨てて
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実家がゴミ屋敷になっていると、ストレスを感じるものです。
ゴミ屋敷状態の実家を放置すると、火災や健康被害、孤独死のリスクがあります。早めの対処を心がけましょう。
無理に片付けを進めると、親との関係性に亀裂が入り、余計に作業が進みにくくなります。
以下の説得が成功しやすいタイミングを狙って、実家の片付けを提案してみましょう。
・怪我や病気になったとき
・デイサービスが決まったとき
・配偶者が亡くなったとき
また、ゴミ屋敷状態の実家が自力で片付けられないレベルの場合は、業者の利用をおすすめします。さらに、一度ゴミ屋敷を片付けたからといって油断せず、親と積極的にコミュニケーションをとり、再びゴミ屋敷にならないように注意することも大切です。
もし、実家がゴミ屋敷で悩んでいる場合は、ゴミ屋敷の片付け実績が豊富なReLIFE(リライフ)にご相談ください。
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