tel

豆知識

遺品整理

位牌を処分する方法と手順―供養はどこ?費用は?宗派による違い

位牌は故人の魂が宿るものとして大切に扱われてきました。そのため位牌は基本的に処分しないものとされています。しかしながら世代交代で継承者がいない時や遺品整理時などやむを得ず位牌の処分が必要となることもあるでしょう。

大切なものだけれども処分したい。しかし処分方法や費用がわからない、そのようにお悩みではないでしょうか。結論からいうと位牌を処分することは可能です。

この記事では位牌の処分方法と気になる処分方法や費用の相場についてご紹介します。
罪悪感なく処分できる方法がわかり、迷うことなく処分できます。

位牌を処分するタイミング

位牌を処分するタイミングは大きく分けて「位牌の作り替え」「仏壇の処分」「弔い上げ」の3つがあります。

家を継ぐ人が処分の最終判断を任されることが多いですが、親族との話し合いと合意が必要です。信仰心の強い方や70代以上の方は位牌には故人の魂が宿るものと考える方が多く、位牌の処分は故人の魂を捨てることと捉える方もいます。

当然ですが、位牌は一度処分すると替えが利かないものですので、親族とは後々トラブルにならないよう相談し合意を取っておきましょう。

1.位牌の作り替え

位牌の作り替えるパターンは主に3つあります。
① 簡易位牌から本位牌に変えるとき
四十九日法要までに用意した位牌を作り替える時には古い位牌は処分する必要があります。四十九日法要まで簡易位牌として白木位牌を使用していた場合も本位牌の準備ができ次第、簡易位牌を処分します。

② 位牌の経年劣化
位牌は木でできているので経年劣化することは少ないですが、長期間放置されていた場合はや傷や汚れが気になることもあるでしょう。そのときは作り替えることもできます。

③ 1人の位牌から夫婦連名の位牌へ作り変える
夫と妻それぞれの位牌から1つの夫婦位牌に作り替える方は「あの世でも夫婦一緒にいたい」という思いで作る方よりも残された家族の負担を考えて作る方が多いようです。
夫婦位牌の金額の相場は6千円台〜2万円台で、位牌の材質や大きさや彫刻などの施しや文字入れの方法により変わります。

2.仏壇を処分

引っ越しや遺品整理で仏壇を処分するときも位牌を処分するタイミングの1つです。
継承者がいないという理由で仏壇と位牌を処分するのは仕方のないことですが、引っ越し先に仏壇を置く場所がない場合、位牌だけ残すという方法もあります。

仏壇は故人の魂がこの世に帰ってきたときの仮の家とされ、買い換えることができますが位牌は「故人の魂そのもの」とされているので処分した後に変えることができません。

位牌の処分は今後の供養一切を放棄することになるため慎重な判断が必要です。

3.弔い上げ

弔い上げとは特定の個人に対する法要に区切りをつけ、以降はご先祖様と一緒に法要や供養へと切り替えることです。葬儀後、一周忌、三回忌、七回忌と故人を弔う年忌法要は三十三回忌か五十回忌にて最後とすることが多く、これを弔い上げとされています。

仏教では三十三回忌を過ぎると誰もが極楽浄土へ行けると考えられているからです。

弔い上げの後、故人の霊魂は「○○家先祖代々之霊位」などと表記された位牌に先祖代々の魂とともに合祀(ごうし)します。魂が故人の位牌から先祖と同じ位牌へと移動するため今まで使用していた故人の位牌は処分することができます。

位牌の処分には供養が必要

位牌の処分には供養が必要で、「閉眼供養」と「永代供養」の2種類があります。

閉眼供養

閉眼供養とは先祖の魂を抜き取る儀式のことです。位牌を作った時に故人の魂を宿らせるため開眼供養を行います。そのため閉眼供養をせずに位牌を処分することは先祖の魂まで捨ててしまうことになってしまいますので、まずは魂を抜く儀式が必要です。

閉眼供養は魂抜き、お性根抜き、遷座(せんざ)供養と称することがありますが同じ意味です。また、浄土宗や浄土真宗など一般的な宗派の位牌は開眼供養をしていますが、無宗教の方などは開眼供養をせず使っていることもあります。

閉眼供養後や開眼供養をしていない位牌は魂が入っていないことになるので、ゴミとして処分しても構わないことになります。しかしながら信仰の対象だったものをそのまま捨てるのは気が引ける方もいるでしょう。

閉眼供養を受けるのに条件はありません。気持ちの面で捨てやすくなりますので開眼供養していない場合でも閉眼供養をおすすめします。

菩提寺で供養

菩提寺(自身の先祖代々のお墓があるお寺)がある時は菩提寺に依頼しましょう。
位牌と仏壇の両方合わせて閉眼供養を依頼する場合は、住職を自宅に呼び供養してもらいます。

菩提寺でなくても同じ地域の同じ宗教であれば閉眼供養くれる場合があります。位牌だけであれば閉眼供養後持ち帰ってもらい、お焚き上げえ処分まで任せることができます。費用(お布施)は明確には決まっていませんが、1万円〜5万円が相場ですが宗派や地域によって異なりますのでお寺や僧侶に相談しましょう。

仏具店で供養

仏壇と位牌を同時に処分する時や位牌を作り替える時には仏具店に依頼するのも良い方法です。お寺の住職と提携して位牌の供養を行う仏具店もあります。
供養や処分のみを依頼するときの引き取り料金は6万円程度ですが、位牌を作り替える場合は供養費用が2万円程度に安くなることもあります。

遺品整理業者で供養

遺品整理を行うタイミングで位牌を処分する場合、
遺品整理業者には閉眼供養の手配まで請け負っている場合もあります。遺品や仏壇をまとめて引き取ってくれるので、遺品整理時に位牌の処分を行いたい方にはおすすめの方法です。
処分の流れは一般的に位牌を引き取った後、遺品整理業者の倉庫や事務所で提携する住職に合同供養してもらいます。また希望すれば遺品整理先に住職が出向く訪問供養にも対応している場合があります。
費用相場は訪問供養で1回につき4万円程度、合同供養の場合は1万円程度ですが供養サービスを行っていない遺品整理業者もありますので、事前に業者へ確認を行いましょう。

位牌の永代供養

永代供養は寺院や納骨堂を運営しているところに管理を一任する供養方法で、自宅で仏壇や位牌の管理・維持が難しい人や継承者がなく困っている人に選ばれています。永代供養にしておくことでお盆やお彼岸などには寺院が供養してくれるので家族で墓参りや供養をする必要はありません。

注意点としては、「永代供養」と称されていますが寺院や霊園によって決められた期限があります。寺院では檀家である期間、霊園では三十三回忌や五十回忌が区切りとされている場合が多くなります。

永代供養の費用は基本的に初回に一括払いで支払います。費用の内訳は永代供養費(お経など)+納骨時のお布施+彫刻料で寺院や納骨堂によって独自の料金が決められていますが、相場は10万円から100万円ほどの価格差があります。

価格差が開く理由としては寺院の大きさや規模、そして一番は立地条件です。大きく分けて西日本より東日本の相場が高く、東京都を中心とする首都圏は最も高いと言われています。また、駅近の納骨堂は利便性がよく墓参りしやすい反面、費用も高くなります。

供養後の処分方法

供養した後の位牌からは魂が抜けてただの木となるので可燃ごみとして処分しても問題はありません。しかし気になるようでしたら白い布に包んで処分することができます。白い布には浄化作用があると言われています。可能であれば閉眼供養の際に供養先に引き取り処分(お焚き上げ)してもらう方法がスムーズでしょう。

宗派による位牌のちがい

宗派によって位牌のとらえ方が少し異なっています。
仏教には多くの宗派(浄土宗、真言宗、天台宗、曹洞宗や臨済宗などの禅宗)
がありますが、ほとんどの宗派では個人の魂を祀るために位牌を祀っています。

例外として浄土真宗では位牌を作りません。他の宗派に相当する戒名はなく
法名や俗名(現世の名前)、没年月日を過去帳へ記載します。
浄土真宗での教えとは阿弥陀如来様は自ら人々をお救いなさるものとされています。
「南無阿弥陀仏」と唱えることで故人の魂は現世にとどまらず極楽浄土へそのまま導かれると考えがあるからです。そのため浄土真宗では位牌を用いて魂をとどめる必要がないとされています。

また近年では、位牌を希望される家系も多くなっています。
宗旨としては必要ありませんが、位牌という供養の対象を仏壇へ安置することで
故人を偲びやすくなるのではないでしょうか。

位牌とは

位牌とは、故人の戒名・俗名・没年月日・行年(享年)が記された木の札のことを指します。
また、位牌には故人の魂を宿すと言われており、仏壇は魂の宿った位牌の家とされています。

お葬式の際に白木でできた「野位牌」呼ばれる仮の位牌を使用します。その後は漆塗りの「本位牌」と交換します。位牌は基本的に仏壇にお祭りされますが、仏壇が用意できない場合は寺院に安置してもらうことも可能です。

位牌の種類

位牌は「白木位牌」「本位牌」「寺位牌」という3種類があり、それぞれに意味があります。

白木位牌
白木位牌は、個人が亡くなってから最初に作るもので仮位牌、地域によっては野位牌とも呼ばれます。葬儀の際に葬儀社が用意し祭壇に安置されます。主に葬儀から四十九日の法要が明けるまで使用する仮の位牌で法要後には本位牌と取り替えます。本位牌に取り替えた後の白木位牌(仮位牌)はお寺でお焚き上げしたりお墓に納めたりするのが一般的です。

本位牌(塗位牌・唐木位牌)
本位牌は、四十九日法要が明けた後に白木位牌と取り替えて使用します。
自宅の仏壇や祭壇に安置して毎日供養することになります。

本位牌にはさらに「札位牌」と「繰り出し位牌」があります。札位牌は無くなった人一人ひとりの名前を記したもので、繰り出し位牌は先祖の位牌を1つにまとめて収納できるタイプのものです。基本的には札位牌で三十三回忌もしくは五十回忌の供養後に繰り出し位牌へと移すことになります。

寺位牌
寺位牌とはお寺に安置してもらうための位牌です。お寺の本堂などに集められ僧侶に供養してもらうことになります。自宅に仏壇が無くて安置する場所がなかったり、仏壇を受け継ぐ子孫がいなかったりする場合でも永代供養をしてもらえます。

その際の位牌は、自宅の本位牌をお寺に預けることもできますし、お寺で新たに作ってもらうこともできます。

戒名

戒名とは本来人が仏教徒となり仏門に入ったことの証としていただく名前のことです。キリスト教の洗礼名(クリスチャンネーム)と同じようなものです。洗礼名は生まれると同時に付けられますが、戒名の場合は本人の意思により修行し受戒してから授けられます。

亡くなった後、仏の世界へ行く際に俗名のままでは行くことはできません。戒名をつけて極楽浄土へ送り出すという意味合いでは、戒名は重要なものだと言えます。

位牌を作らない選択肢

高齢化社会や同居する家族の減少により「位牌を作らない選択」をされる方も増えています。
位牌を作らないことで法要や仏壇の管理がなくなるので子供や孫の負担を減らすことにもなります。

もし、自身の位牌を作ってほしくないとお考えであればエンディングノートに記しましょう。そして家族にエンディングノートの存在をあらかじめ知らせておくことが大切です。

先祖の供養で最も大切なのは「先祖に感謝する気持ち」であり位牌は手を合わせる対象物にすぎません。写真や遺骨、思い出の品へ手を合わせることで供養することもできます。

位牌の処分でよくある質問

位牌の処分を無料で行うことはできるのか

結論から言うと魂抜きをした位牌であれば一般ゴミとして無料で処分することができますが魂抜きやお焚き上げには少なからず費用がかかります。
また、条件はありますが宗派を問わずお焚き上げ処分を受け付けているお寺や業者がありますのでご紹介します。

1.送料のみ負担
三重県に位牌の無料処分を受け付けている位牌の通販会社があります。
お位牌Maker https://oihaimaker.jp/page/syobun/

この会社では宗派問わず無料で位牌の処分を受け付けています。
事前の申し込みは不要ですが、発送する際に大事な注意点が3つあります。
① 送料は自己負担
② 梱包した箱や封筒の上部に「お焚き上げ」と記載する
③ 送り状の品名に「木工品」と記入(位牌と書くと運送会社に発送を受付してもらえない可能性があるため)
ホームページには寺院で閉眼供養を行う様子が動画で掲載されています。

2.白木位牌のみ受付(有料)
兵庫県にある真言宗のお寺ですが宗派を問わず全国からお焚き上げを受け付けています。
真言宗 大弥山 純聖寺

ホームページ

費用:
閉眼供養・お焚き上げ:5千円/1柱
閉眼供養・お焚き上げ・永代供養:1万円/1柱

3.位牌・仏壇の受付(有料)
神奈川県にある日蓮宗のお寺です。宗派を問わず位牌と仏壇の処分を受け付けています。
日蓮宗宗門史跡 名瀬 妙法寺
費用:
位牌:1万円/1柱
http://myouhouji.jp/

過去帳

過去帳はいわば先祖の名前を残す「家系図」のような位置付けのものです。ご先祖様の歴史が詰まった大切なものですが開眼供養をしていないため閉眼供養は不要で一般ゴミとして処分しても問題はありません。気になるようであればお寺へお焚き上げを依頼し処分するのがよいでしょう。

例外としては浄土真宗の場合、過去帳は位牌の代わりという考えのため位牌と同様に魂を抜く「遷座供養」を行ってから処分をします。

参考までに筆者が檀家となっているお寺(天台宗)へ質問したところ、過去帳の処分は魂入れされていない場合もお焚き上げが望ましいとの回答を得ました。
まずは菩提寺や近所のお寺に相談することをおすすめします。

位牌の処分方法のまとめ

位牌の処分は人生に1度も経験しない方もいますので、アドバイスを聞ける人が少ないのが現状です。遺品整理や仏壇の処分などで位牌を処分しなければいけない時には、先祖の魂を位牌から抜き、正しい手順を踏むと心の負担も軽くなります。

菩提寺や交流があるお寺がない場合には遺品整理業者で供養から処分まで任せる方法もありますので、ReLIFEへご相談ください。