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遺品整理

仏壇の処分方法5つと注意点―正しい流れと処分依頼先は…

仏壇はベッドやテーブルなどの粗大ゴミとは異なり、宗教上の問題も絡んでいるため処分しにくいものの一つです。実家の家を相続した時に仏壇の管理を任される方も多いのではないでしょうか。

昔ながらの背丈ほどある仏壇はマンションには置き場所がありませんし、処分するにも方法が分からず後回しにしまう方も多いです。仏壇はルールに従うと簡単に手放せます。

この記事を読むと仏壇処分の手順や費用が分かり、「仏壇を処分しなければならない」というストレスから解放されます。



【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子

祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけること仕事のやりがいとしています。


1.仏壇処分するにはタイミングが大事

仏壇,処分

仏壇を処分するタイミングは転機が訪れる時です。仏壇の処分は人生で1回も経験しない方もいるほど腰の重い作業なので、タイミングを逃すと後回しになってしまい、次の世代に負の遺産として引き継がれることもあります。

例えば、引越しで住環境が変わるとき、両親が亡くなって実家の跡継ぎが誰もいない時、離婚や死別で家族構成が変わるときなどが当てはまります。

最近では、仏壇を所有していた親が介護施設へ入所するタイミングで仏壇を処分する人も増えています。

誰も住んでいない実家に置きっぱなしになっており、盆や正月ですら手を合わせない状態が数年続くのであれば処分しても支障ないと言われています。

2.仏壇の4つの処分方法

仏壇,処分

仏壇処分の一般的な方法は大きく分けると以下の4つの方法があります。

1.菩提寺・寺院で処分する
2.仏具店で処分する
3.遺品整理業者で処分する
4.粗大ごみで処分する

どの処分方法も基本的に供養は必要ですが、供養から処分までをまとめて依頼するのか、供養だけを依頼するのかで費用は1万円以上変わりますし、処分にかかる手間も異なります。

①菩提寺・寺院で処分する

仏壇,処分

菩提寺・寺院で処分するのが最も一般的な仏壇の処分方法です。

寺院では仏壇の供養を引き受けたら、閉眼供養を行った後で依頼先から仏壇を引き上げ、持ち帰ってからお焚き上げ処分を行います。普段から法要や葬儀でお世話になっている菩提寺であれば、仏壇の閉眼供養も引き受けてくれますが、檀家以外からの依頼は断っているお寺もあります。

お寺での処分費用ははっきりと決まっていないので、「お気持ちで」と言われることが多いです。相場価格は仏壇の大きさにもよりますが50,000円程度です。

閉眼供養をした方が周りにいない時にはお寺に直接、費用も相談しましょう。
また、仏壇を菩提寺まで運ぶ場合には別途費用が必要になることもあります。

②仏具店で処分する

仏壇,処分

仏具店でもお寺と同様に閉眼供養から引き取り処分まで行ってくれます。

仏具店で引き取られた仏壇は合同供養された後、お焚き上げ供養をさせることが多いです。お寺と違い、目の前で供養の様子を見ることは難しいですが、仏壇の取り扱いに慣れているので引き取りから処分までがスムーズです。

仏具店では引き取り処分のみの場合は20,000円~80,000円が相場価格で、大きさによって決められており料金が明確です。

また、新しく仏壇を購入すると、古い仏壇の引き取りが無料になる仏具店も多いです。

お焚き上げについては【お焚き上げの3つ効果・供養方法と依頼する場所から費用】をご覧ください。

仏具店で処分する手順

仏具店で仏壇処分する手順はとても簡単です。
電話やメールで仏具店に「古い仏壇を処分してほしい」旨を伝え、供養、引き取りの有無や仏壇のサイズなど必要情報を伝えます。
馴染みの仏具店かまたは最寄りの仏具店に依頼すると引き取りに来てくれるので便利です。

買い替えなら下取りも

仏具店では買い替える方を対象に仏壇の下取りも行っている店舗もあります。
仏壇を処分する理由がスペースの問題であれば、今ある仏壇を処分して小さな仏壇に買い替えるのも一つの選択肢としてあります。

マンションでも部屋の隅や押し入れに入るコンパクトな仏壇へ買い替えやリビングに置く家庭も増えています。リビングに仏壇があると故人を身近に感じられ、子供が先祖に感謝する習慣が身に付くので良い影響もあります。

買い替えであれば、仏壇に付属する遺影や仏具はそのまま使用できます。

③遺品整理業者で処分する

仏壇,処分

遺品整理業者でも仏壇の処分が可能です。
遺品整理業者はお寺と提携していることが多く、依頼者からの希望があれば閉眼供養を行ってから仏壇の引き取りをしてくれます。

単体での希望がない時には引き取り後に合同供養を行ってから適切な方法で仏壇の処分を行います。

費用

料金は仏壇の大きさや仏壇が置いてある場所によって異なりますが、
腰丈以下:1500円~
腰丈以上:8000円~
が回収費用相場で、これに加えて出張料金が3000円程度かかります。

仏具店と同様に大きさや供養の有無によって金額が明確なので、価格交渉ができることもあります。

単体で閉眼供養を行う時には僧侶へ支払う金額が40,000円程度上乗せされますが、合同供養の場合には無料で行っている遺品整理業者もあります。合同供養の場合でも供養証明書を希望すれば送ってくれる業者の方が信頼できます。

遺品整理業者の選び方は【遺品整理業者を選ぶ3つのポイント】をご覧ください

遺品整理業者を探す】またはReLIFEへご相談ください。

④粗大ゴミで処分する

仏壇,処分

仏壇は自治体によっては粗大ゴミとして処分することもでき、最も安く処分できる方法です。

仏壇を粗大ゴミで処分する手順と費用

処分費用はお住まいの地域や仏壇の重さ、大きさによっても変わりますが、400円~2000円くらいです。粗大ゴミ手数料はコンビニやスーパーで粗大ごみ処理券を購入して仏壇に貼り付けることで納付の証明となります。

タンスやベッドなど大型家具を処分する時と同じく、粗大ごみ受付センターに収集申し込みをし、収集日に仏壇を集積所まで運びます。

自治体によっては、処分場へ持ち込みを許可している自治体もあります。持ち込み時の処分費用は1,000円程度で戸別収集時よりも早く処分できます。また、仏壇は木材でできているので解体して、指定のゴミ袋に入れると可燃ゴミとして処分することも可能です。

仏壇を粗大ゴミとして出す時の注意点

自治体によっては仏壇の処分を受け付けていません。

例えば、埼玉県ふじみ野市では仏壇は適正処理困難物に指定されているので、粗大ゴミとしては収集、持ち込みともに禁止されています。仏壇を粗大ゴミとして排出できるか自治体のホームページやゴミの分別ガイドブックで確認できます。

年齢が高い世代だと仏壇を粗大ゴミに出すことに抵抗がある方もいます。
近隣の目が気になる方にはあまりおすすめできない処分方法です。

3.仏壇の供養

仏壇,処分

仏壇処分には4つの方法がありますが、どの処分方法でも閉眼供養は必要です。

閉眼供養を済ませた仏壇はただの木材や金属の箱と考えられるので、粗大ゴミとして出しても問題はありません。

仏壇を購入したときは、開眼供養(魂入れ)の儀式をしていますので、仏壇の処分のときは、その魂を抜く閉眼供養をする必要があります。閉眼供養は魂抜きともいわれていますが、どちらも仏壇の中の魂を抜くという意味で、寺院によって呼び方が違うことがあります。

閉眼供養は「単独供養」と「合同供養」の2種類があります。
合同供養は遺品整理業者や仏具店が引き取った後で、他の仏壇や遺品と合わせて供養することです。合同供養の場合は各業者に依頼するだけですので、ここでは自分で手配する単独供養についてご紹介します。

供養の日にち・服装

仏壇,処分

閉眼供養は四十九日や葬式などの弔事ではないので、仏滅や友引など六曜は関係ありませんが、気になる方は仏滅を選ぶとより不安が少なくなります。

六曜よりも大切なのは、親族が供養に立ち会える日に設定することです。その墓に眠る人の親族は立ち会えるとさらに良いです。

仏壇の閉眼供養は弔事には当たらないとされるため、当日は喪服を着る必要はありませんが、色合い、デザイン共に派手な服装は選ばない方がふさわしいです。女性はネイビーや黒など落ち着いた色合い、男性は襟付きのポロシャツなどがおすすめです。
夏場はノーネクタイで構いません。

供養・魂抜きに必要な仏具・道具

仏壇,処分

単独供養では僧侶に来てもらいお経を唱えて閉眼供養をします。お経は1時間程度で終わりますが、事前に必要な仏具を揃えて準備しましょう。マッチやろうそく、御線香は数が足りないこともありますし、仏花はお盆には品薄になっているので1~2日前には確認すると余裕をもって供養ができます。

【必要な仏具】
・おりん(お経の合間に鳴らす鐘)
・りん棒
・りん布団
・香炉(線香立て)
・線香差し
・ローソク立て
・花立て
・経机
・木魚

足りない仏具は申込時に寺院に相談すると、持参してくれることもあります。

【確認が必要なもの】
・ライターやマッチ
・線香
・ローソク
・生花(仏花)
・お供え物(故人が好きだったお酒やお菓子)

供養費用について

仏壇,処分

仏壇処分の閉眼供養にはお布施として10,000円~50,000円の費用がかかります。寺院によっては金額が決まっているので、足りないことがないよう申込時に金額を聞くと安心です。また、お車代は遠方から来るお坊さん以外には不用です。

渡すタイミングは明確には決まっていませんので、当日の供養の後でも構いませんし、申込時に渡しても構いません。ただし、渡す時にはお布施袋に入れて渡します。

お布施袋の書き方はすべての仏事で共通しているので、覚えておくと今後にも活かせます。白い封筒を用意し、上部に「お布施」と書き、その下に自分の名字を書きます。筆や筆ペンで書くのが好ましいのですが、サインペンでも構いません。
色は真っ黒を選び、ボールペンでは書かないよう注意しましょう。

お札は上が頭になるように入れましょう。

仏壇の魂抜きやお布施については【仏壇の魂抜き2つのマナーとお布施の金額・しないとどうなる?】をご覧ください。

4.仏壇を売って処分する

仏壇,処分

仏壇を売って処分する方法もあります。
フリマアプリやネットオークションでは毎月に数件程度取引されていますし、2020年10月2日現在、フリマプリでは50点以上の仏壇が出品されています。

売る場合でも仏壇の閉眼供養は必要です。

4-1.仏壇買取業者・ネットオークション

仏壇が買取業者に買い取られるのは稀なことです。
また、買取対象となる仏壇はマンションのリビングに置いても馴染みの良いコンパクトな仏壇です。その為、昔ながらの背丈ほどある古い仏壇を出品しても、買い手がつかない可能性が高いです。

ただし、大きな仏壇でも装飾の一部に「金」が使われている場合は、買い取って貰える可能性があります。仏壇の売却は難しくても掛け軸や仏具(おりんなど)は売れることもあるので、ネットオークションで売りに出してみるのも良いです。

4-2.手順と相場価格

仏壇は3000円~5000円で取引されています。
ここからは仏壇をネットオークションやフリマアプリで売って処分する方法をご紹介します。

ネットオークションで大事なのは写真です。画像は10枚以上、すべての方向から写します。写真だと伝わりずらい微妙は色合いや仏壇の場合には購入する方が気になる、閉眼供養については説明文に記載します。供養が終わっているかどうかは仏壇の写真を見ただけでは分からないので、閉眼供養をしているところの画像など「証拠」も一緒に載せると買い手が安心し、購入につながりやすいです。

その他に送料や発送方法も明確に記載します。出品者負担なのか、購入者負担なのかも明確にすることで、購入後のトラブル防止につながります。仏壇は重く、大きいので送料が高くなります。出品価格を安くしても最終的に値段が高くなってしまう可能性があることも買い手がつきにくい理由の一つです。。

出品時の価格はフリマアプリやネットオークションで「仏壇」と検索して過去の履歴をリサーチし、相場価格より500円~1000円程度安くすると早く売りやすいです。

仏壇の買取詳細は【仏壇と仏具の買取価格と売る前の3つのマナー・魂抜き(閉眼供養)供養】をご覧ください。

位牌の処分方法

継承者がおらず、仏壇を処分する時には位牌を置く場所が無くなってしまいます。仏壇は先祖の魂が 帰ってきたときの家と位置づけされるので買い替えが可能ですが、位牌は故人の魂そのものが宿る場所とされるので、替えが利かないものです。

位牌を処分する方法と手順―供養はどこ?費用は?宗派による違いをご覧ください。

遺影の処分方法

仏壇の中や同じ部屋に遺影を飾ってある場合には遺影の行き場に困ってしまいます。
遺影は仏壇や位牌とは異なり魂が入れられていないので、供養は必要ないものとされていますが、大切な故人が映っている写真をそのまま処分するのに抵抗がある方は、リメイクする方法もあります。

遺影の処分方法3つー供養は必要ない理由と小さくする方法をご覧ください。

仏壇処分時の注意点

仏壇,処分

丁寧に扱う

ご紹介したどの方法で処分する時にもそれぞれマナーを守って取り扱いましょう。
宗教に沿った処分方法を選択するのが、親族や自分が納得できる方が多いので、処分する時に少しでも不明点があれば寺院に相談することをおすすめします。

中身を確認する

仏壇を廃棄処分する前には、引き出しの中身のものを全部出すことを忘れてはいけません。70代よりも上の世代は仏壇が身近で神聖なものだったために、仏壇の引き出しに貴重品を入れているケースも多いです。

遺品整理業者が回収する際に引き出しを確認したら、遺言書や通帳などの貴重品が見つかるケースもよくあります。仏具店や遺品整理業者に依頼する場合は、確認してくれるので問題ありませんが、自分で粗大ゴミとして処分、売却する際には注意しましょう。

仏壇を処分するまとめ

・仏壇を処分するのは引越しや遺品整理などのタイミングに合わせる
・仏壇を処分する方法は、お寺・仏具店・遺品整理業者・粗大ゴミの4つ
・処分の前には閉眼供養を行う
・買取業者やインターネットを介して売って処分する方法もある
・閉眼供養をした後であっても粗末に扱うことは失礼にあたるので、感謝の気持ちを持って処分することが大切