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遺品整理

遺品整理士は必要?資格の意味と業務内容

大切なご家族が亡くなられたことで「どんな遺品整理業者を選んだらいいの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。遺品整理業者を検索すると「遺品整理士」という言葉に辿り着くことと思います。

遺品整理士の資格の意味を理解すると遺品整理業者探しが明確になります。
この記事では遺品整理士の歴史・仕事内容・資格を持っている業者と持っていない業者との違いについて紹介していきます。

遺品整理士とは

遺品整理士

遺品整理士認定協会が作った遺品整理に関わる日本独自の民間資格です。
資格の許可や認定を行うのは「一般社団法人 遺品整理士認定協会」であり、平成29年時点では全国に20000人以上の会員登録者と登録企業数は863社あります。
受験者の合格率は65%と比較的高く、毎年1000人以上の遺品整理が増えています。

遺品整理士協会の評判

遺品整理士の資格を作った遺品整理士協会の評判が気になる方もいるのではないでしょうか?
遺品整理士協会は2010年に設立されてからまだ十数年と歴史が浅いので、資格の有益性については賛否両論あります。
遺品整理士協会では環境省と連携すし、健全な遺品整理士の育成に努めています。

“弊協会では、不法投棄等の社会問題防止や撲滅のために、環境省にて、行政への働きかけを行なっております。”

引用元:遺品整理士協会ブログ

「遺品整理士」という言葉自体も浸透してきているので、遺品整理士が在籍していることはブランド力ととらえましょう。

遺品整理士の資格が作られた理由

遺品整理業界には明確な必要資格や基準など法整備が整っていないのが現状であり、気軽に参入できる業界だからこそ回収した遺品の不法投棄や依頼者に対し高額な料金を請求するなどの問題があります。

そのため、遺品整理士の資格を認定しガイドラインを定めることで悪徳業者が参入しにくくなりますし、ユーザーが遺品整理業者選びをする際の基準になることを目的としています。

核家族・高齢化社会・晩婚化などの社会構造の変化により、遺品整理業者の利用者が増えているため、専門知識を持った遺品整理士が求められます。

遺品整理士の仕事内容

遺品整理士

遺品整理士の主な仕事内容は遺族に変わって故人の遺品を整理することです。

大きく分けると以下の5つに分けられます。

① 必要品と不要品の仕分け
遺族の中には身内の死が受け入れられず、遺品を処分することに罪悪感を持ってしまう方もいます。遺品整理士に依頼することで専門的視点から的確にアドバイス・仕分けをしてくれます。

② 遺品の買取・回収と適切な処理
遺品の中にはまだ使用できる物も多くあります。
その場合には買い取り、査定し経済的な負担を抑えることも遺品整理士の仕事です。葬儀や法要では数十万円単位での出費がかさむため、遺品整理の費用を少しでも安くしたい方が多いので、その気持ちを汲み取っています。

③ 家財の搬出
重い家財を運ぶことも遺品整理士の仕事の一つです。

遺品の中には冷蔵庫や洗濯機などの大型家具や、婚礼タンス、食器棚などの大型家具も含まれます。大型の家具や家電の搬出作業は最低でも大人2人必要で、女性や高齢者には非常に危険な作業です。

遺品整理先にはこのような大型の家具家電が10個以上あることも珍しくありません。少人数の場合、丸一日かかっても運び出しが終わらないこともあります。

④ 遺品整理後の簡易清掃
遺品の運び出しが終わった室内の簡易清掃も遺品整理士の仕事です。
遺品整理をするまで1年間空き家になっている場合もあります。この場合には、遺品整理先には埃が溜まっていることが多く、サービスとして掃き掃除や拭き掃除を付けている遺品整理業者も増えています。

⑤ 相談・紹介
自宅の処分方法や家屋の解体、リフォーム、不動産の売却など、相談内容に合わせて弁護士、司法書士、不動産仲介業者などの専門家を紹介することもあります。

このように遺品整理士は遺品を処分するだけでなく、遺族に寄り添い悩みを解決することで、遺族の精神的負担も和らげるのが遺品整理士の仕事内容です。

遺品整理士よりも必要な許可証

遺品整理士

遺品整理士の資格を持つことは必ずしも遺品整理業を開業する上で必須な資格ではありません。必要になのは遺品整理の一環として行う、不用品の処分などに関連する許可です。

① 一般廃棄物収集運搬許可証
一般家庭から排出された不用品をゴミとして収集運搬するために必要な許可です。
一般廃棄物収集運搬業許可証の決定権は市町村にあり、許可が降りる業者には限りがあり、いつでも許可が降りるわけではありません。

また、経営状態や倉庫の大きさも審査の基準となるので、取得が難しい許可と言われています。遺品の処理を一般廃棄物収集運搬許可に委託する場合には、必ずしも一般廃棄物収集運搬許可を必要としません。

遺品整理業者が一般廃棄物収集運搬許可を取得しているかは、市役所や役場、区役所のホームページから確認できますし、電話で業者名を伝えると確認してもらえます。

② 産業廃棄物収集運搬許可証
事業活動によって排出されたゴミ(金属くず、紙くず、廃油、燃え殻など)を収集運搬するために必要な許可証です。
産業廃棄物は処分が難しいものが多いので、厳しい規定に基づき処理されます。
産業廃棄物収集運搬業の許可証だけでは、一般家庭から遺品を回収することはできませんので、遺品整理業者に取得許可を確認した際に「産業廃棄物収集運搬許可を取得しているから大丈夫」と回答された場合にはその理由を確認しましょう。

一般廃棄物収集運搬許可は都道府県の管轄になりますので、取得許可の有無は県庁のホームページや電話で確認できます。

③ 古物商許可証
遺品の買取を希望する方は古物商許可を取得している遺品整理業者に依頼します。
古物商許可の承認は各都道府県の公安委員会から承認されており、許可を取得しているかの確認は、古物商のプレートを確認・提示を求める他に、ホームページ上で許可証番号を確認するなどの方法があります。

遺品の中には絵画や骨董品、家具、家電など種類や質に関わらず、買取りの際には古物商許可が必要です。古物商許可は遺品の買取の際に必要な許可なので、遺品をすべてゴミとして回収する時には必要ありませんが、その際には一般廃棄物収集運搬許可が必要です。

許可を得てない遺品整理業者に依頼する危険性

遺品整理士

遺品整理業者の中には許可を得ずに営業している業者も存在します。
その場合、引き取った遺品の処分先がないので不法投棄される危険性があり、不法投棄がされた場合には依頼した側にも責任が問われることになります。

「格安」「激安」「最安値」という謳い文句で料金だけで契約させようとする遺品整理業者には注意深く、回収された後の遺品の処理方法や資格許可について確認すると被害にあうことを防げます。
故人の供養のためにも遺品整理業者は許可を取得している遺品整理業者に依頼しましょう。

遺品整理士が在籍している業者との違い

遺品整理士が在籍していることは、優良な遺品整理業者であることの基準になります。

スタッフは遺品整理士として活動するための、廃棄物処理方法やリサイクル品の売却方法、特殊清掃、遺品整理の手順など一通りの講習を受けていますし、企業としては依頼者からの信頼を得るために努力をしている証拠でもあるからです。

ただし遺品整理士の資格を取得していなくても遺族に寄り添い、法令を守って遺品の処分をしている遺品整理業者も数多くいます。遺品整理士が在籍していることは1つの基準にとどめておきましょう。

遺品整理士になるためには

遺品整理士

遺品整理士になるためには「一般社団法人 遺品整理士認定協会」が実施している通信講座を修了後、課題レポートを提出し、合格することで資格を取得できます。

毎年3000人以上が受講し、資格試験の合格率は65%程度と言われています。
レポート提出であり、合格率から見ても遺品整理業を営んでいる方なら比較的取得しやすい許可と言えます。

受講資格と手順

受講資格は反社会勢力に該当しなければ、誰でも申し込みが可能です。
申し込み手順:電話又はホームページの申し込みフォームから申し込みます。
費用・受講料:入会金として25000円
会費:7000円(2年間有効)
支払方法: 銀行振込(ゆうちょう銀行又は他の金融機関)
受講期間:2か月の通信講座
※最初に教材が送られてきて、2か月後にレポートを提出します。

受講内容

受講内容は遺品整理業とはという基本的な部分から、特殊清掃が必要な現場での専門的な知識と対応、遺族へのアドバイス方法を実例を交えながら学んでいきます。
DVDや教本、ノート、資料集、問題集がセットで配布されます。社会問題・法律・遺品整理士の社会的役割・心構えなど重要な部分は講師が説明するDVDが入っているので、解りやすいです。

合格者には「遺品整理士認定証書」と「認定カード」が交付されます。

遺品整理士に向いている人

遺品整理士

以下の3つに当てはまる方は遺品整理士に向いていると言われています。

① コミュニケーション能力がある
遺品整理士は人の接客業でもあるため、遺族の感情や気持ち、疑問を敏感に察知してご遺族が求めていることを提供する必要があります。そして、相手が求める回答を自然な形で導き説得するコミュニケーション能力が求められます。

身内が亡くなられて依頼される方が多いので、寄り添える方や言葉使いが優しい方は需要があります。

② 冷静に判断できる
冷静に判断できる能力も必要となります。
遺族の中には身内の死を受け入れられず、気が動転しているケースもありますし、遺品整理先が故人の最後の場所になっているケースもあります。そのような普段は目にしない光景を前にしても、気持ちを落ち着かせて見積もりや遺品整理作業をする精神的な強さが求められます。

③体力に自信がある
遺品整理における家財の搬出や仕分け後の梱包作業は引越し業務と似ている部分が多くあります。そのため、引越業界での勤務経験があると即戦力として採用されやすいです。
その他にも遺品清掃後の室内のハウスクリーニングを依頼されることもあるので、清掃業の経験があるとさらに重宝されます。

遺品整理の求人情報と年収

遺品整理は急速な高齢化より需要が高まっている仕事の一つで、遺品整理作業には人手が必要なので継続的に募集があります。

正社員の年収は300万円~800万円が相場で、特殊清掃などの技術があれば+αで手当てがつく場合もあります。アルバイトの求人も常にあり、日払いの募集する業者も多いので就労や開業前に仕事内容を体験することもできます。アルバイトの場合は日給8000円~10000円が相場価格で、勤務時間は9:00~18:00が多いです。

開業時には都市部に事務所を構える必要もありませんし、高額な機材や資材を揃える必要もないので開業資金が低い業界です。

遺品整理士の国家資格化になるか

遺品整理士は2020年10月5日現在、民間資格ですが、遺品整理士協会は国家資格になるように宮内庁に働きかけています。
“また、現在は『遺品整理士』資格の国家資格化に向け、官公庁と打ち合わせをさせて頂いております。”
引用元:遺品整理士協会ブログ

遺品整理士のまとめ

遺品整理士は民間資格であり、必ずしも遺品整理業者側に必要な資格ではありません。
しかし、遺品整理士協会で遺品整理に関する知識や法規制を学んでいるため頼れる存在です。
遺品整理業者を選ぶ際には遺品の回収や処分に必要な許可を取得しているかの次に遺品整理士が在籍しているかを確認しましょう。必要資格を取得した上で遺品整理士資格を取得している遺品整理業者に依頼すると満足のいく遺品整理が行えます。

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