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遺品整理

物置の解体費用は15,000円~自分で解体すると安くなる?

庭にある物置の扉を、最後に開けたのはいつでしょうか。色々しまっておいたけれども、結局使わないしそろそろ物置を処分したい。物置の処分はどうやってするのか?費用はどのぐらいかかるのか?
この記事ではそんなお悩みの方へ、物置の処分方法と費用についてご紹介します。



【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子

祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけること仕事のやりがいとしています。

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物置の解体費用

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業者へ解体依頼するとき、物置の「大きさ」「材質」「設置場所」の3つが費用を決めるポイントとなります。
大きさ別の料金の目安は以下です。

高さ・幅・奥行きの合計 費用
1.5帖以下(S) ~400cm 15,000~17,000円程度
1.5~3帖(M) 400cm~500cm 17,000~30,000円程度
3帖以上(L) 500cm~600cm 30,000~円

物置の大きさは、高さ・幅・奥行き、3辺の合計によって決まり、大きくなるほど解体作業時間も長くなりますし、処分する廃材も多くなるので高くなります。また、解体作業の所要時間はMサイズで1〜2時間ほどかかります。

また、設置場所は物置の横や後ろにスペースが空いているほど作業がしやすいので、作業時間の短縮につながります。多くの家庭では物置を勝手口側の通路や庭の隅に置いているので、解体には2時間程度や搬出にも1時間程度、時間がかかることが多いです。

また、屋上に設置されている場合は、搬出に時間がかかるので、追加料金がかかる場合があります。屋上から室内を通って廃材を搬出するので、階段にも養生が必要など、手間がかかるためです。

材質はスチール製より木製・プレハブなどの方が割高になります。
スチール製は資源の買取業者に買い取ってもらえるため、処分費用が安くなりますが、木は処分費用がかかることが理由の一つです。

見積もりを依頼する際に自分で測ったり、おおよその帖数を把握すると業者側は電話口で概算料金を教えてくれることもあります。

解体作業にかかる費用

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物置の解体には、1.5〜3坪の場合、通常作業員が2人必要です。
1人あたり20,000〜25,000円の人件費がかかりますので、人件費だけで45,000円になります。

物置や倉庫の解体は以下の流れで他の建物の解体同様、上から下に向かって、安全性を保ちつつ解体作業を行います。
1.屋根・天井の撤去
2.内装・壁・床の解体
3.基礎の撤去
解体工事が始まる前までに中の残置物を撤去し、空っぽにしておく必要があります。

廃材の処分費用

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物置を解体して出た廃材は、材質にもよりますが、処分に約10,000〜240,000円かかります。1.5坪の物置1つから100〜400kgの廃材が排出され、廃棄費用は1kgあたり100〜600円となります。

スチールの方がリサイクルしやすいので処分費用が安く、木材は処分とされることが多いので処分費用も高くなります。

諸経費

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人件費や廃材の処分費用の他に、以下のような項目が必要な経費となります。

1.廃棄処分をまとめる袋代
2.解体に必要な道具
3.養生費用
4.物置の中の残置物の処分費用

物置の解体にはドライバーの他に電動カッターを使用して、分解した壁や屋根をさらに細かくします。スチールを切断する歯は基本的に消耗品とされるので、解体費用に含んで請求されます。

物置の中がそのままの状態の時は別途、回収処分費用がかかり、解体費用に上乗せされます。

物置の解体費用を安くするには?

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物置の解体費用を安くするコツは「相見積もり」と「物置の中身を空にする」の2つです。どちらも負担なく行えますし、数千円~数万円以上費用を抑える効果が期待できます。

相見積もり

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2~3社から相見積もりをとると業者間で価格競争が発生するので、費用が抑えられます。また、処分費用やスタッフの人数を比較することで業者の適正内容や価格も分かります。

物置の解体を請け負う業者は、解体業者や不用品回収業者、遺品整理業者があります。どの業者でも構いませんが、物置の解体と同時に物置内の遺品整理も依頼したい時には遺品整理業者がおすすめです。

相見積もりをとる時には、同じ条件を伝え、内訳を必ず記載してもらいましょう。

物置の中を空にする

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物置も家の解体と同様、中身を空にする必要があります。

中身を一緒に引き取ってくれる不用品回収業者もありますが、処分費用が上乗せされます。
量が多い時や仕分けや処分が難しく、自分の手に負えない場合は仕方ありませんが、できるだけ物置の残置物は自分たちで処分すると費用が安くなります。特に自転車や棚などの粗大ゴミなどは、自治体のルールに沿って処分するのが1番費用を抑えることができます。

自分で物置を解体する

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物置を自分で解体するのが最も費用を安く抑える方法ですが、自分で解体できる物置とできない物置がありますので、最初に確認しましょう。また、普段からDIYに慣れており、道具が揃っていることも解体できる条件の一つになります。

また、怪我のリスクや解体後の廃材を処分する必要もありますので、取り掛かる前にこれから紹介する解体手順や処分方法をご確認ください。

自分で解体できない物置

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小型のスチール製で組み立てが簡単な物置は、解体も比較的容易です。

以下の場合は自力で解体するのは難しく、業者へ依頼することをおすすめします。
・物置が木造やプレハブ製である。
・室内がフローリングになっている。
・ボルトが錆びている。
・コンクリートで基礎工事が施されている。

4つ目は、物置自体は自力で解体できても、コンクリートの基礎は撤去できません。
解体後の廃材となる鉄くずも、自治体では適正処理困難物に指定されており、自分で廃棄物処理業者の手配をしなければなりません。

なお、物置にアスベストが使用されている場合は自力で解体することはできません。
アスベストは悪性中皮腫や肺がんなどを起こす発がん性物質とされており、1975年以前の建物の防音や保温・断熱材として幅広く使用されていました。

解体する場合は「除去工法」という特殊な方法が用いられるため、自力で解体することはできません。

物置が1975年以前に設置されており、断熱材などに使用されている場合は、業者の現地見積もりの際にアスベスト含有調査も行ってもらいましょう。処理費用の目安は面積により単価が異なりますが処理面積が300㎡以下であれば2〜8.5万円/1㎡かかります。

自分で解体する費用と時間

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小型の物置を自分で解体する時の所要時間は30分から3時間程度です。この時間は解体のみの場合で廃材を切ったり、処分したりする時間は含まれていません。

家庭用の小型物置ではボルトとナットで固定されているので、電動ドライバーがあれば30分ほどで済みます。自分で解体する場合も、ネジを上から外していき、ネジが外せた部品から外していきます。

自分で行う場合、解体費用は0円ですが、廃材の処分費用は業者に依頼した時と同様にかかります。

廃材の処分方法

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物置を解体した廃材の処分には材質によって方法が異なり、リサイクルできる鉄資源は処分費用も安くなります。

自分で解体した場合の廃材の処分は、木材や可燃ごみであれば自治体に回収してもらえる場合があります。自治体のクリーンセンターに確認しましょう。

スチール製
スチールはリサイクル資源として価値があり、買取してもらえるため、比較的費用がかからないのも特徴です。断熱材や石膏ボード、木材が使用されている場合はスチールだけの処分と比べて、15%ほど費用が高くなる可能性があります。

コンクリートブロック
コンクリ―トブロックは自治体では適正処理困難物に指定され、回収対象外となっています。処分するには自身で業者への依頼が必要です。庭の花壇や家の踏み台に使うなどの再利用する方法もあります。

コンクリートブロックは主に物置の基礎部分に使われています。Mサイズまでであれば、基礎を作らずにブロックの上に物置を置いているだけなので、自分でも簡単に撤去できます。

物置の無料引き取りはできない

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結論から言うと、無料で引取りを行なっているホームセンターや販売店は見つかりませんでした。

解体費や廃材処理にかかるコストがかかることと、中古で物置の需要が少ないことが原因の一つに挙げられます。また、物置は組み立て式の場合が多く、一度解体すると再度組み立てる時に部品のかみ合わせが上手くいかないこともあります。

外に設置する時には雨漏りのリスクもあるので、販売店での無料引き取りは難しいようです。店舗によっても対応が異なる場合がありますので、最寄りの店舗へご相談ください。

物置を放置するリスク

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物置も家と同様に劣化し、様々な問題が発生します。
ここからは物置を放置するリスクを3つご紹介します。

1.倒壊の危険

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劣化した物置は台風や強風による倒壊のリスクがあります。
物置の耐用年数は、金属製であれば17年、仮設プレハブや木製は7〜10年なので寿命を過ぎた物置は徐々に傷んでいる部分が大きくなります。

例えば、台風や強風で吹き飛ばされた屋根が通行人に怪我をさせた時や、隣の家の車を損傷した場合は物置の持ち主が賠償責任を負うことになります。

また、劣化した物置に子供が立ち入り、怪我をしたりや閉じ込められたりする危険性もあります。

空き巣の被害

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物置は空き巣を招く原因にもなります。

物置は外から身を隠すためにはちょうどよい死角となり、足場にして2階にも上がりやすくなってしまいます。センサーライトの設置や防犯砂利を敷くなど防犯対策で空き巣被害を避けられますが、使用していない物置であれば、撤去することが一番の空き巣対策になります。

カビ・害虫・害獣のリスク

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1か月に1回も空けない物置はカビが生えやすくなります。

カビは湿度80%以上あると、急激に繁殖しやすくなり、冬場でも湿度さえあれば繁殖する力を持っています。対策としてはこまめな換気や除湿剤の設置があげられますが、カビがついて困る着物や掛け軸などは置かないことが最も安全です。

管理の行き届いていない物置は害虫や害獣の住み家にもなり得ます。

雨や風を凌ぐことができる物置は猫やイタチ、ネズミにとって条件がよく、すき間から入り込み繁殖していることもあります。一度住み着いてしまうと自分で駆除することは難しく、糞や尿で異臭の原因にもなります。

物置の解体事例

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一般的なサイズの物置を解体した際の事例をいくつかご紹介します。
物置はどれも広さが3帖以下、3辺の合計が600cm以下のM〜Lサイズです。

不用品の買取と解体

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お客様のお父様が亡くなり、時間も経って落ち着いてきたので、物置の遺品整理をしたいとのご依頼を受けました。物置はスチール製で、中には家具や日用品、そして釣り道具が入っていました。

物置は20年ほど前に庭の奥に設置されたもので、幸いサビもなくボルトを外すだけで比較的簡単に解体できました。

ブロックは並べてあるだけでしたので容易に撤去できました。お父様の趣味だった釣り道具は買取できましたので、相殺して費用を抑えることができ、お客様にも大変喜ばれました。

サイズ W200×D160×H190cm(L)
料金 22,000円
内訳 解体・廃材処分費用:21,000円
ブロック撤去(10個):5,000円
不用品回収:15,000円
釣竿やロッドの買取:-19,000円
作業時間 2時間
スタッフ 1名

動物の住み家となった物置の撤去

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古い物置に動物が出入りしているようなので、撤去したいとのお客様のご依頼でした。

物置は木製で、スチール製とは異なり解体に手間がかかるため、その分費用が高くなってしまいます。設置場所は庭の北側にあり日当たりが悪く湿っており、基礎はコンクリートの土間ができているため、撤去に時間がかかりました。

お客様のおっしゃる通り、動物が出入りしたと思しき抜け毛などが落ちておりました。
物置の中は何も入っていないとのことでしたが、使わなくなった自転車が残っており、廃材とまとめて回収のご依頼をいただきました。廃材は木クズ、混合ガラ、コンクリート、廃プラと多種多量に出たため、解体・廃材処分費130,000円のうち50,000円ほどが廃材処分費となりました。

サイズ W200×D80×H210cm(M)
料金 140,000円
内訳 解体・廃材処分費:130,000
※基礎コンクリート撤去含む 不用品処分:10,000
作業時間 3時間
スタッフ 2名

倒壊寸前の物置撤去

物置,解体費用
物置が錆びて屋根も崩壊しかけ、危険なので撤去したいとのご依頼がありました。

庭の物置は約40年前に設置したもので、お客様も何が入っているか把握していないとのことで中の不用品回収も行いました。
物置の中身は、満杯ではありませんでしたが、農作業で使う肥料や長い棒、小型の収納家具などが入っていました。

物置本体はスチール製で、本来ボルトが外せれば簡単に解体できるのですが、錆びつき動かないため切断して解体しました。金物の切断する際は、かなり大きな音が鳴り響くため、解体前にお客様に状況を説明して作業のご了承いただきました。

基礎ブロックは並べてあるだけで問題なく撤去できましたが、コンクリートの埋め込みだった場合はもっと料金がかかり、時間も2時間強では終わらなかったでしょう。

見積もりで物置を見たとき、サビで解体が難しいと予想され、お客様には解体音が出る可能性があることを伝えておりました。事前にお客様よりご近所へ挨拶回りしてくださったようでトラブルなく作業を終えることができました。

サイズ W230×D150×H200cm(M)
料金 25,000円
内訳 解体・廃材処分費:18,000円
ブロック撤去(5個):2,000円
不用品回収費:5,000円
作業時間 2時間
スタッフ 1名

物置の解体費用のまとめ

・物置の解体費用は廃材の回収費用を含めて15,000円~80,000円
・費用は大きさや設置場所、材質によって異なり、小さいほど安い
・解体は自分でするのが一番安いが、廃材の処分先を手配しなければならない
・物置の中身を自分で処分するだけでも安くなる
・使用していない物置は、リスクがあるので早く処分した方がいい

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