消火器の捨て方4選|期限が切れも買い替えで無料処分する裏技
消火器は火災時の備えとして準備しておく必要があります。設置してから長期間経過した消火器は正常に使用できないリスクがあるほか、腐食や破裂の危険もあるため注意が必要です。
消火器は廃棄物処理法に基づく一般廃棄物広域認定制度(リサイクル法)の対象になっているため、捨てる際には普通ゴミとして処分できません。
本記事では消火器の捨て方や消火器を取り替える時期の目安、正しい消火器の設置方法について解説します。
消火器の処分に困っている方や消火器を5年以上取り替えていない方は、本記事を参考に古い消火器を捨て、新しいものに取り替えましょう。
この記事を読むと分かること
・消火器の捨て方
・消火器を取り替える目安
・新しい消火器を購入する方法
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターを務める傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけること仕事のやりがいとしています。
目次
消火器の捨て方4選
消火器は下記の4通りの捨て方で処分できます。
特定窓口の引き取りを利用
「消火器の販売代理店」や「防災・防犯事業者」が担っている消火器リサイクル推進センターの特定窓口へ引き取り依頼します。最寄りの特定窓口は
消火器リサイクル推進センターの窓口検索またはコールセンターから調べられます。
リサイクル窓口コールセンター
TEL:03-5829-6773
受付時間:9:00-17:00(土日祝休日および12:00〜13:00を除く)
消火器リサイクルセンターに引き取ってもらう場合の料金目安は、1,500円から3,500円です。消火器のリサイクル料金(約500円)の他に収集運搬料金として1,000円~3,000円が別途発生します。
2010年以降に購入した消火器は、あらかじめリサイクルシールが貼られているため、リサイクルシールは不要です。
2010年以前に購入したものやリサイクルシールの付いていない消火器は、特定窓口または指定引取場所にて購入できます。
不用品回収業者で引き取り処分
不用品回収業者に消火器を引き取ってもらう方法もあります。
自宅まで訪問して回収してくれる上、リサイクルシールの有無にかかわらず引き取ってくれるため、手間がかかりません。また、土日祝日であっても自分の都合に合わせて売れる点も魅力的です。
不用品回収業者に依頼した場合の料金は、すべて含んで5,000円程度が相場です。不用品回収業者に引き取られた消火器はリサイクルシールの有無や使用期限の残りを考慮して、適切に処理されています。
指定引取場所に持ち込み処分する
消火器を特定窓口又は指定引取所へ持ち込んで処分することができます。
全国に消火器の指定引取場所は200カ所以上あり、「消火器メーカー営業所」や「廃棄物処理業者」が管理しています。
最寄りの指定引取場所は消火器リサイクル推進センターの窓口検索またはコールセンターから調べられます。
リサイクル窓口コールセンター
TEL:03-5829-6773
受付時間:9:00-17:00(土日祝休日および12:00〜13:00を除く)
特定窓口に持ち込んで処分する場合、小型のもので500円程度、大型のもので1,500円~2,500円の保管費用が発生する点に注意してください。また、土日祝日は受け入れていません。
ゆうパックで郵送処分する
エコリサイクルセンターへ消火器を郵送して処分することができます。
郵送できる消火器は「薬剤量3kg以下または3L以下の消火器」が対象になり、必ず事前に申し込みをしましょう。また、法人は利用できません。
消火器を郵送で捨てる場合の費用は、2024年8月現在、6,270円(税込)です。
料金は申し込み後、消火器発送用の専用箱が送付された際に代引にて支払います。
輸送処分の手順
1. エコリサイクルセンターへ回収申込をします。
2. エコリサイクルセンターからゆうパック伝票、消火器発送用の専用箱などが送付されるため、代引きにて料金を払います。
3. 消火器を梱包し、ゆうパックにて集荷又は自分で郵便局に持ち込み、再資源施設に運んでもらい完了です。
消火器のゆうパック回収申込
ゆうパック専用コールセンター 0120-822-306
【買い替え】販売店の無料引き取り
新しい消火器を購入した際に古い消火器を無料で引き取ってくれる販売店や事業所もあります。
カーマやビバホーム、CAINZ、ロイヤルホームセンターなどでは購入した本数と同等の大きさの消火器を無料で引き取ってもらえます。ただし、引き取りの対象となる消火器は、販売店の販売器種と同等の消火器に限られます。
破損や変形がみられるもの、腐食している消火器は引き取ってもらえない可能性があるため、事前に消火器の状態を確認しておきましょう。
通販で購入する場合、引き取りプラン付きの消火器を購入すると、処分したい消火器を郵送し無料で引き取ってもらえます。ただし業務用小型消火器・住宅用消火器に限られます。
その他にもピンを抜いてしまっている消火器は配送事故等にもつながるため引き取りが出来ないなどの条件があるため、購入したい消火器の概要欄を見て確認しましょう。
消火器の有効期限と買い替えのサイン
「住宅用消火器」の使用期限は、おおむね5年とされています。「業務用消火器」の場合は使用期限といった表示ではなく「設計標準使用期限」となっており、使用できる期限は10年が目安です。
使用期限内の消火器だから安全に使用できるとは限らない点に注意してください。以下の5つの項目に1つでも該当する消火器は捨てて新しいものに取り替える必要があります。
ここでは、消火器を取り替えるべきタイミング・目安について説明していきます。
①キャップやホースが破損している消火器
消火器のキャップが破損することにより使用できなくなる場合があります。完全に割れてしまっている場合は、使用時の圧力により破裂する恐れがあります。
ホースが破損していると使用時に消化液が出なくなったり、ホースの傷から消火剤が漏れることもあります。
②本体に傷やへこみがある消火器
消火器のレバーや本体に傷やへこみがある場合、使用時の圧力により破裂する恐れがあります。
定期的に消火器の状態を確認し、傷やへこみがないかチェックしましょう。日頃から、使用していなくても消火器の状態を改めて確認しておくことが大切です。
③腐食している消火器
自宅の屋外や軒下、水回りなどの湿気の多い場所や、直射日光のあたる気温の変化が激しい場所に置いたままにしておくと腐食が進みます。
腐食が進んだ消火器は、容器が黒く変色したり塗装の一部が剥がれています。使用時の圧力により破裂する恐れがあるため、速やかに廃棄処理をしましょう。
④ざらざらとした音がなる消火器
消火器の本体を持ち上げて振った際に小麦粉が入っているようなサラサラとした音ではなく、塩が入っているようなザラザラとした音が鳴る場合は、中身の使用期限切れが考えられます。
ザラザラした音になる原因は、消火器の中身が湿気により固まっていることです。消火器の中身が固まっていると、使用時に中身がホースに詰まったり十分に薬剤が広がらなかったりして、消火が効果的にできない可能性があります。
⑤圧力ゲージの指針が規定値外を示している
消火器の圧力ゲージは通常、指針が0.7~0.98Mpaを指します。もし、0.7~0.98Mpa以外を指している場合は、薬剤が漏れている可能性があり、破裂する恐れがあります。
消火器の状態を確認する際は、外観や中身の状態だけでなく圧力ゲージもチェックしましょう。
期限切れの消火器事故
使用期限が切れた消火器は内側の圧力に耐えられず事故につながることがよくあります。
消火器には「加圧式」と「蓄圧式」があり、事故が起きた消火器は、粉末式ABC10型の加圧式消火器です。
加圧式ガスボンベを内蔵している消火器は、レバーを握るとボンベの封板を破り、消火器内部の圧力を高めて消火剤を噴出する構造になっています。内部圧力に老朽化した容器が耐えられなくなり破裂したため、事故が発生してしまいます。
消火器の正しい設置場所
消火器を正しい場所に設置すると、劣化のスピードを緩やかにし使用期限まで安全に保管できます。
消火器の正しい設置場所について、屋内の場合と屋外の場合との2つに分けて説明します。
屋内での消火器保管場所
屋内で消火器を保管する場合、火事が起こりやすい台所などに設置すると緊急時にスムーズに使用できます。また、玄関や寝室などに設置するのも一般的です。
消火器を設置する際は、直射日光や湿気などにさらされない環境を意識しましょう。浴室など多湿の場所や太陽光が直接あたり続ける場所では、本体の錆びや劣化が進行しやすく、本来の機能を発揮できない場合や破裂の恐れがあるため注意しましょう。
屋外での消火器保管場所
屋外に消火器を設置する場合は、専用の格納箱に収納しましょう。格納箱はホームセンターやネットショップで3,200円~7,000円で購入できます。
格納箱に収納できない場合は、直接水に触れない場所への設置を徹底しましょう。床面からの高さ1.5m以下に設置し「消火器」の標識が見えるようにしておくと、火災発生時にすぐ使用できます。
また、地震や強風で消火器が転倒、落下しないような対策も必要です。
エアゾール式簡易消火具の処分
消火器の類似品でエアゾール式簡易消火具があります。
エアゾール式簡易消火具は消火器ではなく、商品に表示されている「小規模普通火災適応」、「てんぷら油火災適応」などの適応火災の絵表示によって使用目的が異なります。
ここでは、エアゾール式簡易消火器の捨て方をご紹介します。
エアゾール式簡易消火具とは
エアゾール式簡易消火具は、消火薬剤を液化ガス又は圧縮ガスの圧力により噴霧状等に放射して消火する器具です。
家庭内で発生する天ぷら鍋の油の過熱による発火、石油ストーブの注油中の引火による火災、火の不始末によるくずかごの火災などの「比較的初期段階」の火災に有効な消火具として使用されます。
エアゾール式簡易消火具の捨て方
エアゾール式簡易消火具は殺虫剤・化粧品などのスプレー缶と同様、内部の薬剤・圧力を抜いてから、自治体の分別ルールに従って不燃ごみや資源ごみとして捨てます。
中身が残っているエアゾール式簡易消火具の捨て方
エアゾール式簡易消火具の設計標準使用期限は、製造年月より3年です。使用期限内に使わなかった時には中身を出してから捨てるひと手間が必要です。
1. 30L程度のビニール袋の中に数枚新聞紙を丸めて入れます。
2.ビニール袋内に圧力が完全に抜けるまで中身の消火薬剤を放出します。
3. 内部の圧力を全部放出させた後の缶は、お住まいの地域の自治体のルールに従って処分しましょう。消火薬剤を吸い取らせた新聞紙は、燃えるゴミとして廃棄できます。
消火器を買い替える
消火器は各家庭に1~2本設置することをおすすめします。マンションの場合は1本、戸建ての場合は各階に1本ずつ置いておくと、いざというときも安心です。
消火器はホームセンターや防災機器取扱店、ガソリンスタンド、通販などで購入でき、値段は3,000円~6,000円です。
消火器を買い替えるタイミング
使用期限を過ぎた消火器は破裂による人身事故の危険があるため、放置せず速やかに新しい消火器に取り替えましょう。
腐食、キズ、変形などがみられる消火器も、たとえ使用期限に達していなくても直ちに交換する必要があります。
消火器を詰め替える
「住宅用消火器」は、構造上、薬剤の詰め替えができませんが、「業務用消火器」は詰め替えることができます。ただし、消火器の詰め替えは「消防設備士」でないとできません。
消防設備士は国家資格で、消防設備の設置・点検・整備を請け負っている会社やビルメンテナンス業務を行っている業者に在籍しています。
有資格者を保有する業者に委託した場合や、市区町村での斡旋した場合の金額はおよそ以下の料金が目安になります。
4型粉末消火器…4,000円~
6型粉末消火器…5,000円~
10型粉末消火器…6,000円~
買い替える場合とさほど料金は変わらないため、5年に1回程度であれば買い替えた方がコストパフォーマンスは良くなります。
消火器の処分に関するよくある質問
ここでは、消火器の処分に関するよくある質問とその回答を紹介していきます。
古くなった消火器はどうする?
有効期限や保証期間が切れて古くなった消火器は、リサイクルに出す、不用品回収業者に引き取ってもらうといった方法で捨てて、新しいものに取り替えましょう。
業務用消火器の場合は製造から10年が使用期限であり、製造から10年経過した場合は消火器の交換、あるいは耐圧性能点検を実施する必要があります。
消火器の引き取りはホームセンターでできる?
消火器はコーナンやコメリ、ナフコなどのホームセンターで下取りとして引き取ってもらえる場合があります。すべてのホームセンターが消火器の下取りに対応しているわけではないため、事前にホームセンターに確認してから持ち込みましょう。
ホームセンターでの消火器の引き取りはあくまで下取りであり、新しい消火器を店舗で購入する際に利用できるサービスです。そのため、消火器を捨てるといった目的だけでの利用はできません。
消火器の処分費用は?
消火器の処分費用は、捨て方によって異なります。
最も費用がかからない方法は指定取引所に持ち込みをした場合で、リサイクルシールが貼られている消火器であれば無料で回収してもらえます。
不用品回収業者を利用した場合は5,000円程度の費用がかかりますが、スムーズかつ迅速に消火器を捨てられる点がメリットです。
また、ゆうパックによる回収は全国一律で6,270円かかりますが、郵送で処分できるため、不用品回収業者が利用できない場合や忙しい方に適した捨て方です。
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消火器の捨て方まとめ
消火器はリサイクル法の対象となるため普通ゴミとして捨てられず、引き取りサービスの利用やリサイクルに出すことで処分する必要があります。
有効期限が切れて古くなった消火器や劣化した消火器は十分な機能を発揮できない可能性があります。最悪の場合、破裂して大怪我をしたり死亡事故につながったりするリスクがあるため、消火器は定期的に状態をチェックし、必要に応じて新しいものに取り替えましょう。
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