ハンガーの正しい捨て方は?素材・大きさ別の捨て方も紹介!

気付いたらクローゼットの中にハンガーが溜まっていた、なんてことはありませんか?
服を購入したり、クリーニングから返却される服と一緒についてくるハンガーは、「また使おう」と思っているうちにどんどん数が増えていきます。
ハンガーには木製、プラスチック、針金など様々な種類があり、どうやって捨てたらいいのだろう、と迷ってしまいがちです。
この記事では、素材別の正しいハンガーの捨て方と、ただ捨てる以外の方法についても紹介していきます。
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけること仕事のやりがいとしています。
目次
木製ハンガーは可燃ごみで捨てる
木製ハンガー、布ハンガー、プラスチック製ハンガーは可燃ごみで捨てます。
正しい可燃性ハンガーの捨て方や、注意点についてお伝えしていきます。
可燃ごみとして捨てるハンガー
可燃ごみとして捨てられるハンガーは、木製ハンガー、布ハンガー、プラスチック製ハンガーの3種類です。
プラスチック製ハンガーでも、岡山市や神戸市をはじめ多くの自治体で可燃ごみとして捨てることができます。宇都宮市は、プラマークがついているハンガーでも燃えるごみとしています。
ハンガーだけではなく、「衣紋かけ(えもんかけ)」「着物ハンガー」も、木製・プラスチック製であれば燃えるごみとして捨てましょう。
木製ハンガーや布ハンガーの中には、一部が金属で出来ているハンガーもあります。
本体部分は燃えるごみとして、金属部分は燃えないごみとして分別しましょう。
どうしても金属部分が外れない場合は、そのまま燃えるごみとして捨てます。
例外があるプラスチック製ハンガー
プラスチック製ハンガーは、ほとんどの自治体で可燃ごみとして捨てられますが、例外も存在します。
大阪市では、プラスチック製ハンガーでも購入方法によって捨て方が異なります。
プラスチック製ハンガーの種類 | ごみの種類 |
服の購入時についてきたハンガー | 容器包装プラスチック |
商品として購入したハンガー | 普通ごみ
※プラスチック製ハンガーでも「容器包装プラスチック」ではない。 |
プラスチック製のハンガーでもプラスチックごみにならない理由は、日本容器包装リサイクル協会によると、ハンガーは「容器包装プラスチック」に該当しないからです。プラスチックごみとして捨てる目安はプラマークがついていることです。
相模原市や神戸市では、ハンガーに「プラマーク」があればプラスチックごみとして捨てます。
自治体 | ごみの種類 |
相模原市 | プラマークがあるハンガーは「プラ製容器包装」 |
神戸市 | プラマークがあるハンガーは「容器包装プラスチック」 |
針金ハンガーは不燃ごみで捨てる
針金ハンガーは金属製のため不燃ごみとして捨てます。
かたい金属ハンガーを捨てる時には、ある危険性があります。金属製ハンガーの捨て方、注意点を紹介していきます。
不燃ごみとして捨てるハンガー
針金ハンガーなど金属製ハンガーは不燃ごみとして捨てます。アルミ製/スチール製/ステンレス製/メッキ仕上げのハンガーも金属ハンガーとして、不燃ごみ扱いになります。
針金ハンガーを捨てる時にはごみ袋が破れないように注意しましょう。針金ハンガーの先端部分は針金が飛び出ていることもあり、ごみ袋が破れる可能性があるからです。
針金ハンガーが袋を突き破ると、ごみの中身がこぼれる可能性がありますし、針金部分でごみ収集作業員が怪我をする危険もあります。
対策としては、小さく折りたたむなどしてから捨てることです。針金ハンガーは柔らかいので、女性の力でも曲げることができます。
ステンレス製など頑丈なハンガーであれば、大きめの袋に入れる、無理に袋に詰め込まないなどしてから捨てましょう。
怪我の危険がある先端部分は、新聞紙などで包んでおくと、袋の破損や作業員の怪我防止につながり、より安全です。
ハンガーの分解方法
本体部分は木、フック部分は金属など異なる素材で作られているハンガーは、分解してから捨てます。
目黒区、練馬区では、金属部分と本体部分で極力分別するように呼びかけています。
どうしても分解できない場合には、無理せず可燃ごみに出しましょう。
自治体 | ごみの種類 | 条件 |
目黒区 | プラスチック・木製:燃やすごみ
金属製:燃やさないごみ |
・プラスチック製や木製のハンガーの一部に金属部分(金具)がある場合
→金具は簡単に外せるようなら外す。 ・外せない&金属部分の方が少ない場合はそのまま燃やすごみに出す |
練馬区 | 木・プラスチック製:可燃ごみ | 金属部分は極力取り除く |
ハンガーを分解する時には、ペンチが必要になります。分解方法は、フックなど金属部分をペンチで挟んで力いっぱい引っ張るだけです。
引っ張った時の反動で怪我をしたり、周囲にある物を壊すこともあり得ます。分解は周りに物がない広い部屋で行いましょう。
ピンチハンガーは粗大ごみで捨てる
ハンガーの大きさによっては、粗大ごみとして捨てます。
粗大ごみになる大きさの基準や、粗大ごみとして捨てる際の手順や費用について説明していきます。
粗大ごみになる基準
衣紋かけや角ハンガーは、衣服用ハンガーよりも大きいため粗大ごみになる可能性が高いです。角ハンガーは、洗濯ハンガーやピンチハンガーと呼ばれることもあります。
粗大ごみになる基準の大きさは、30cm以上や50cm以上など自治体によって異なります。横須賀市では、角ハンガーを折りたたんだ状態で50cmを超えるハンガーを「粗大ごみ」としています。
横浜市は、ハンガーの素材により大きさが異なります。
横浜市 | |
金属製ハンガー | 30cmを超えると粗大ごみ |
木製・プラスチック製など 金属製以外のハンガー |
50cmを超えると粗大ごみ
|
粗大ごみ申し込み手順
自治体に粗大ごみを出す場合の手順は以下の通りです。
① 収集の申し込み
自治体のサイトにアクセスし、電話もしくはインターネットで申し込みをします。自治体によっては公式LINEからでも問い合わせができるので、普段からLINEを利用している方は簡単に申し込みができます。
② 手数料・収集日の案内
申し込み時に、粗大ごみの収集日や処分手数料を案内されます。電話の場合は、金額や収集日のメモをしておくと安心です。
③ 粗大ごみ処理券を購入
収集日までに、案内された金額の粗大ごみ処理券を購入します。粗大ごみ処理券はスーパーマーケットやコンビニなどで手に入ります。収集日までに粗大ごみ処理券を粗大ごみに貼り付けます。
④ 収集日にごみを搬出
申し込みの時に案内された収集日当日に、粗大ごみを指定された場所に出します。これで粗大ごみの処分が完了します。
大量のハンガーは不用品回収業者に依頼する
クローゼットいっぱいにハンガーがたまっている、引っ越しですぐに片づけなければならない、とハンガーの処分にお困りなら、不用品回収業者に依頼することがおすすめです。
不用品回収業者に依頼するときの費用や手順について説明していきます。
不用品回収業者に依頼する費用
ハンガー処分費用の相場は3,500円~4,000円です。
出張手数料3,000円に段ボール1箱500円~1,000円が追加された料金です。
ハンガー以外にもクローゼットなどの家具も回収したい場合には、品目ごとに料金が追加されていきます。
ハンガーが2、3本増えただけで費用が何千円も変わる、ということはありませんが、ハンガー1本だけ処分する場合も出張手数料は発生します。処分したいハンガーが10本に満たない場合は割高になります。
以下のお悩みがある方には、不用品回収業者への依頼がおすすめです。
こんなお悩みがある方におすすめ
・大量にあるハンガーの分解や処分が億劫
・引っ越しや転居のため急いで片づけたい
・クローゼットや衣服もまとめて処分したい
時間も手間もかからず一気に片づけたいという方に不用品回収業者での処分方法が選ばれています。
不用品回収業者に依頼するために手順
不用品回収業者に依頼する手順は以下の通りです。
① 問い合わせフォームから申し込み
不用品回収業者のHPの問い合わせフォームから、電話もしくはメールで問い合わせをする。LINEから問い合わせができる業者もあるため、簡単に見積依頼をしたい場合には、LINEで問い合わせるのがおすすめです。
② 見積り・予約
電話もしくはメール・LINEで回収したい品目を伝えると、見積額を提示されます。見積額に納得ができれば予約を行います。業者によっては、深夜料金が発生したり、土日特別料金として料金が高くなる場合があります。
③ 回収当日に自宅へ訪問
予約した日時に、業者が自宅まで訪問します。特別な準備は必要ありません。
作業を終えたら料金を支払います。クレジットカードや電子マネー、バーコードでの支払いが可能な業者もありますが、中には現金のみの対応の業者もあります。
あらかじめ支払い方法を確認しておくと、当日慌てることもなく安心して支払いができます。
クリーニングハンガーは店に返却する
クリーニングハンガーはそのまま捨てるよりも、クリーニング店に返却した方が環境への貢献度が大きく、自分にもメリットがあります。
名古屋市でも、クリーニング後についてくるプラスチック製ハンガーや針金ハンガーは、自治体に出すよりも店舗に返却することを推奨しています。
なぜハンガーを店の返却することが環境保全につながるのか、説明していきます。
プラスチック資源循環促進法
2022年4月1日より、プラスチック資源循環促進法が施行されました。
プラスチック資源循環促進法とは、プラスチックごみの排出を抑制し、プラスチック資源のリデュース・リユース・リサイクルを促進することで、持続可能な社会を実現することを目的とした法律です。
この法律はクリーニング業界にも影響を与えました。すべてのクリーニング事業者は、プラススチック製ハンガーや衣類カバーの使用抑制、回収・再利用に取り組まなければなりません。
具体的な活動としては、次のようなものがあります。
白洋舎では、ハンガー5本を返却すれば、エコポイントが1ポイントたまるという取り組みを導入しています。ポイントが貯まると洗剤やバッグなどがプレゼントされます。
ハンガーの返却手順
ハンガーを返却する方法は、来店時に服とハンガーを持ち込むだけです。
プラスチック資源循環促進法やSDGsの観点から、積極的にハンガーの回収を行っているクリーニング業者が増加傾向にあります。
ポイント制を導入している業者もあるので、ハンガーを返却することで、環境に貢献しながら経済的なメリットの獲得にもつながります。
大手クリーニング店のハンガー回収事情は以下の通りです。基本的には、店舗のハンガーのみ回収を受け付けています。
店舗 | 回収方法 | ポイントなど |
白洋舎 | 持ち込み | 5本につき1ポイント
|
ホワイト急便 | 持ち込み | ポイント追加、料金の値引きなど、各店舗により内容が異なる。 |
ポニークリーニング | 回収ボックスにいれるか従業員に渡す | 他社のハンガーでも回収可 |
うさちゃんクリーニング | 持ち込み | 1本につき1ポイント |
フランス屋 | 持ち込み | 不要になった洋服も無料で回収 |
ブランド物のハンガーは売る
ハンガーはごみとして捨てる以外にも選択肢があります。ブランド物のハンガーであれば、売ることも考えてみます。
売れるハンガーの特徴や具体的なハンガーの売り方を紹介していきます。
売れるハンガーと買取額
ブランド物のハンガーは売れる可能性が高いです。人気アパレルブランドからもハンガーが販売されています。
100円ショップで購入したハンガーなど安価で手に入りやすいハンガーは、売ることは難しそうです。
フリマアプリ『メルカリ』では、Brooks Brothersのハンガーが1本2,800円、マワハンガーや無印良品のハンガーがセット売りで1,000円~2,000円で取引されていることを確認できました。
ブランド物のハンガーではなくても、20本、30本などとまとめ売りであれば買い手が見つかる可能性があります。まとめてハンガーを出品した場合の相場は数百円~2,000円ほどでした。
ハンガーをリメイクする
ノーブランドの針金ハンガーや木製ハンガーでも、リメイクをすれば売ることができます。ハンドメイドや絵が得意・興味がある方におすすめの方法です。
針金ハンガーに毛糸や布を巻いたり、花やリボンなどの飾りをつけてリメイクしていきます。木製ハンガーであれば、本体部分にペイントをすることでアレンジの幅が広がります。
リメイクしたハンガーは、ハンドメイドに特化した通販サイトで出品できます。自分で値段を設定できますが、制作費や材料費も考慮する必要があります
ハンドメイド通販サイト『ミンネ』では、アレンジされたハンガーが1,000円~2,000円で出品されており、取引も確認できました。
子ども向けのイラストが描かれているハンガーや、カラフルな装飾が施されたハンガーの需要が高い傾向にあります。
誰かのためにハンガーを寄付する
ハンガーをごみとして捨てるのが勿体ないと感じるなら、寄付をするのも1つの方法です。自分にとっては不要になったものでも、誰かの役に立つこともあります。
ハンガーを寄付する方法について紹介していきます。
支援団体『ワールドギフト』
ハンガーを寄付するには、支援団体を通じて寄付を行う方法があります。
NPO法人『ワールドギフト』とは、貧困地域、学校、福祉施設など、世界中の物資を必要としている人々に物資支援を行っている団体です。『ワールドギフト』では、衣類、バッグ、靴など、ハンガー以外の物も寄付することができます。
ハンガーを片付けていたら着られそうな服が出てきた、場合にはハンガーと合わせて寄付をしても良いかもしれません。
『ワールドギフト』に物資の寄付を行う時は、寄付したい物と合わせて寄付金を入金することが必要になります。
寄付の手順
寄付の手順は、以下の4ステップです。
① 寄付したい物を準備し、段ボールに詰める。
段ボールに入れたあとは、縦・横・高さの3辺合計を記載します。
② 支援団体HPの問い合わせフォームに必要事項を記載する。
③ 寄付日までに寄付金の入金を済ませる。
④ 希望日時に自宅に訪問した作業員に、寄付したい物を渡す。
集荷方法と寄付金は以下の通りです。
集荷方法 | 3辺合計 | 寄付金 |
郵便局 | 140cm以内 | 2,900円 |
佐川急便 | 160cm以内 | 3,700円 |
自宅集荷以外にも、自分でハンガーを発送する方法もあります。
自分で寄付する物を発送する場合には、給付金2,900円に送料が追加でかかります。
ハンガーの捨て方まとめ
<木製ハンガーは可燃ごみで捨てる>
・木製ハンガーと布ハンガーは可燃ごみで捨てる。
・多くの自治体ではプラススチック製のハンガーも可燃ごみ
・プラスチック製ハンガーには例外が存在し、神戸市や相模原市ではプラマークがあるハンガーはプラスチックごみとして捨てる。
・大阪市はハンガーの入手方法によって、プラごみ扱いか普通ごみ扱いか異なる。
<針金ハンガーは不燃ごみで捨てる>
・針金ハンガーなど金属製ハンガーは不燃ごみとして捨てる。
・ハンガーを分解するには、フックなど金属部分をペンチで引っ張るだけ。
・引っ張った反動で怪我をしたり、周りにある物を壊さないように注意
<ピンチハンガーは粗大ごみで捨てる>
・衣紋掛けや角ハンガー(洗濯ハンガー、ピンチハンガー)は大きいため、粗大ごみになる可能性が高い。
<粗大ごみになる基準>
・粗大ごみになる基準は30cm以上、50cm以上など自治体によって異なる。
・横須賀市では、折りたたんだ状態で50cm以上の場合は粗大ごみ
・横浜市では、素材によって大きさの基準が異なる。
→金属製は30cm、金属以外は50cmを超えると粗大ごみ
<大量のハンガーは不用品回収業者に依頼>
・ハンガーの処分費用は、出張手数料と合わせて3,500円~4,000円
・ハンガー1本だけでも出張手数料がかかるため、回収する品物が少ないと割高。
<クリーニングハンガーは店に返却する>
・クリーニングにハンガーは店に返却をすると環境にも優しい。
・店頭に持ち込むだけでハンガーの返却ができる。
<ブランド物のハンガーは売る>
・ブランド物のハンガーであれば売れる可能性が高い。
・Brooks Brothersのハンガーが2,800円で取引されていることを確認
・ノーブランドのハンガーでもリメイクをして売ることができる。
<誰かのためにハンガーを寄付する>
・ハンガーを捨てる、売る以外にも寄付するという選択肢がある。
・支援団体『ワールドギフト』は物資支援活動を行っている。
・寄付したいものと合わせて寄付金を支援団体に贈る
・寄付の方法としては、自宅集荷と発送の2つの方法がある。
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