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遺品整理

遺品整理でお焚き上げは必要?供養の仕方と依頼する場所と費用

遺品整理で処分に困るものの一つに、雛人形や五月人形があります。雛人形や五月人形はお焚き上げが必要だと思いますか?処分する際の供養やお焚き上げについて分からないことが多く、遺品整理が進まなくなっていないでしょうか?

この記事では、遺品のお焚き上げの意味や手順、費用などをご紹介していきます。
困っている方はこの記事で紹介するお焚き上げの手順に沿って読むだけで、遺品整理がスムーズに進むようになります。なぜなら、遺品を気持ちよく処分するためには手順があるからです。

記事を読み終えると、遺品のお焚き上げが必要か否かの判断がつき、すっきりと遺品整理が進みます

1.お焚き上げとは

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お焚き上げとは供養方法の一種で、簡潔に言うと火で燃やして物を処分することを言います。昔は火には浄化の力があるとされており、大切にしていた物を焼却し浄火することで、魂を天に送って供養していました。

神棚や仏壇など粗末に扱えない物に対して、お焚き上げをすることが一般的とされてきました。
現在では手帳や手紙、写真や寝具などさまざまな遺品も、焼却できる物であればお焚き上げの対象となり、遺品のお焚き上げを希望される方が増えてきています。

お焚き上げは宗教ごとに解釈が少し違います

神道であれば神聖な炎である庭燎で思い出の品を焚き上げ「天」に還す儀式、仏教であれば護摩を組み、思い出の品を焚き上げて「故人」に返す儀式と解釈されています。

解釈は違っても魂を炎と共に天に返すことは同じ意味と考えられます。

1-1. お焚き上げの重要性

お焚き上げは平安時代から行っていた日本古来の風習です。モノであっても神仏化したものや人でないものを人の形にしたもの(擬人化)は丁寧に扱っています。

日本では古くからモノや自然に魂が宿るという信仰があります。「魂が宿ったもの」を焼くことで魂を抜きます。必ずしも遺品に魂が宿っているわけではないですが、思い入れの強いものは礼を尽くし別れを告げることが重要です。

1-2.お焚き上げをするとどうなる

遺品整理を行うと、
「思い入れが深く、ごみとして捨てられない」
「遺品のなかで、処分するものはあるが、なかなか捨てられない」
「故人のため、きちんと供養して処分してあげたい」と様々な気持ちがこみ上げてきます。
お焚き上げをすることで悪い縁を断ち切ったり、お祓いができます。また、不安な気持ちを取り除くことができます。
そのため、気持ちの整理を付けたい方にお焚き上げはおすすめです。供養して、処分できれば、心残りも整理することができます。

2.お焚き上げが必要なもの

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供養が必要な遺品は、愛用していたメガネや本、寝具、人形、ぬいぐるみ、衣類など、故人の思い入れが強いものです。

他にも五月人形やぬいぐるみなどゴミとして捨てることに抵抗を感じるものもお焚き上げをしたほうがいいでしょう。
しかし、故人が生前に残しておきたいと希望していたものは、できる限り処分しないで使ってあげるようにしてください。

お焚き上げの依頼が多いもの

実際にお焚き上げの依頼が多いものは、お守り、御札、写真、アルバム、人形、ぬいぐるみ、手紙、衣服です。

遺品を片付ける中でこれは普通に処分できない、捨てたらバチあたるかもと思うもの、きちんと供養してあげたいと思い入れが深く、処分に困るものはお焚き上げの依頼をすると良いです。

2-2. お焚き上げができないもの

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お焚き上げを希望したからといって遺品すべてをお焚き上げしてもらえるわけではありません。近年は環境問題や近隣からの苦情により受付してもらえるものが限られてきました。

お焚き上げは燃やすという特性上燃えないものを受け付けてもらえません。ガラス、陶器、電化製品などの不燃ごみは受付してもらえません。また、発火性の花火やスプレー缶などの爆発物、有毒物質が発生する電池などの危険物、相続に関わる金品、お金、通帳、有価証券、食べ物、生き物お焚き上げは出来ません。

その他に、ソファーやベッドなどの大型家具、粗大ごみも受付できないところが多いです。
仏壇はお焚き上げが可能な所もありますが、お焚き上げの前に魂抜きの儀式が必要です。

仏壇の魂抜き、供養については遺品の供養の手順・時期・依頼先・料金をご紹介―供養する意味は?をご覧ください。

このようにお焚き上げが出来ないものもあります。場所によってお焚き上げができるものが違うのでお焚き上げを依頼するときはお焚き上げ可能なものか確認してから依頼しましょう。

3.お焚き上げはどこに依頼する?費用はいくら?

お焚き上げをどこに依頼すれば良いのか迷う方もいるでしょう。
まずお焚き上げと聞いて思い浮かべるのが寺院や神社です。その他にも、葬儀社や仏具店に、遺品整理業者、お焚き上げ専門業者など様々な所でお焚き上げを依頼することが出来ます。
それぞれに依頼した時のメリット、デメリットと費用について詳しく説明していきます。

3-1.寺院や神社に依頼する

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まず菩提寺がある場合は菩提寺にお焚き上げが出来るか聞いてみましょう。菩提寺でお焚き上げを受け付けている場合は、宗派も同じなので依頼しやすいです。

もし菩提寺で受け付けていない場合はインターネットで近くの寺院や神社を探して遺品を持ち込むことも出来ます。費用もお気持ちでと言われることが多く安く抑えることが出来るメリットがあります。

神社や寺院に持ち込む場合の費用は5,000円から10,000円をお布施として支払います。
郵送する場合はお焚き上げ費用に加え、段ボール1箱辺り1500円くらいの送料が別途必要です。
デメリットとしては受付してもらえる日時が決まっていたり、品物によっては受け付けてもらえません。

注意!お焚き上げとどんど焼きは違う

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どんど焼きとお焚き上げは違うので注意しましょう。
どんど焼きは遺品の供養のためではなく、神仏に関わる正月飾りや絵馬、御札を炎で浄化して魂を天に返す行為で小正月である旧暦の正月、1月15日に神社で催される行事です。

火を使い燃やすという点ではお焚き上げとどんど焼きは似ていますが、どんど焼きで焼却するものは「御札・破魔矢」など神社に関係のあるものに限られているため違うものです。

近年、どんど焼きにランドセルやバッグ、へその緒など不用品を持ち込む行為が増加しています。

神社は何でも燃やせるわけではなく、ゴミ集積場ではありません。お焚き上げと勘違いされやすいので神社も困っています。「お焚き上げ」と「どんど焼き」を区別して遺品を持ち込むようにしましょう。
神仏に関わるものか迷ったときはReLIFEへご相談ください。

3-2.葬儀社、仏具店に依頼する

葬儀社、仏具店がお焚き上げを受け付けてくれる場合や提携している寺院を紹介してくれる場合もあります。葬儀などと同時に依頼できれば手間も省けて良いのですが、後からお焚き上げだけを依頼しづらいと感じる人もいるでしょう。
しかし、仏具、仏壇の依頼は専門である仏具店に依頼するのがスムーズです。
費用は仏具のお焚き上げは10,000円~、仏壇のお焚き上げは30,000円~、仏壇の大きさや仏壇の買い替えがあるかによって金額が変わります。

高さ60cmまでの仏壇 仏具店で買い替えた時30,000円(税別)
高さ60cmまでの仏壇 訪問引取の場合50,000円(税別)
高さ120cm以上180cm以下の仏壇 仏具店で買い替えた時は70,000円(税別)
高さ120cm以上180cm以下 訪問引取の場合 150,000円(税別)

参考:メモリアルアート大野屋

3-3.遺品整理業者に依頼する

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遺品整理業者でもお焚き上げをしている寺院と提携しているところもあります。遺品整理とお焚き上げを同時に済ませられるので、負担が少ないです

遺品整理業者では供養の無料サービスを行っているところが増えていますが、お焚き上げをしている寺院は年々減っていることもあり、お焚き上げのサービスを行っている遺品整理業者は少数です。お焚き上げのサービスがあっても別途料金が発生する場合があるので契約前に確認する事が必要です。

お焚き上げは供養の一種なので、こだわりがなければ供養をするだけでも問題はありません。遺品整理業者がお焚き上げのサービスを行っていない場合や、料金が別途必要な場合は遺品供養のサービスを行っている業者に依頼するといいでしょう。
遺品の供養サービスを提供している遺品整理業者をReLIFEでもご紹介しています。

3-4.お焚き上げ専門業者に依頼する

近年お焚き上げを希望する人が増えてきたこともあり、お焚き上げの専門業者も増えてきました。お焚き上げ業者は郵送でお焚き上げするものを受け付けています。全国どこからでも依頼することができ、お焚き上げしたい遺品を送るだけで手続きが完了するため、依頼方法が簡単で人気を集めています。お焚き上げを直接見ることは出来ませんが、供養証明書の発行をしてもらえるところもあるので安心です。
ただし、直接寺院、神社に依頼するよりも費用がかかります。

寺院に持ち込む場合段ボール箱1箱5,000円程度ですが、お焚き上げ業者に依頼すると7,000円程かかります。お守り、写真など封筒に入れて送ることが出来るものは1,500円程度で依頼することが出来るので、封筒サイズで送れるものを依頼したい時におすすめの方法です。

4.お焚き上げをする前に確認するポイント

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お焚き上げすると遺品を燃やしてしまうことになるので後から取り戻すことはできません。
後悔しないためにも以下のポイントを守ってお焚き上げを依頼しましょう。

ポイント1 故人が残しておきたいと言っていたものは残す

故人が大切にしていた遺品を処分する時はお焚き上げすることをおすすめしますが、故人が残したいという意思表示があったものまでお焚き上げをしないようにしましょう。

しかし、大きさや場所などの関係で残しておけないものもあります。そのような時は写真に撮ったり、形を替えたりして取っておくようにします。

例えば、おしゃれが好きでたくさんお気に入りの洋服がある場合は写真に撮って遺しておいたり、着物をポーチや小銭入れになど小さな実用性のあるものに変えて遺す方法もあります。

どうしても処分したい時はトラブルを防ぐためにも周囲の同意を得てから供養して処分するようにしましょう。

ポイント2 高価なものは遺産相続の対象になるので残しておく

有名作家が作ったひな人形や時計など貴金属などの高価なものは遺産相続の対象となる可能性があります。そのような価値があるものを勝手に処分して家族とトラブルになるケースもあります。遺産となったものは相続又は放棄の手続きが必要になります。相続などの手続きが終わってから処分するかを決め、処分する際はお焚き上げをするようにしましょう。

5.デジタル遺品のお焚き上げ

近年デジタル遺品のお焚き上げの依頼が増えてきました。デジタル遺品とは故人が遺したパソコン、スマートフォン、携帯電話などのデジタル機器の遺品やインターネット上に残したデータ化された遺品です。

これらは個人情報の宝庫であり、亡くなってからでも個人情報は残り悪用されるケースもあります。

5-1. デジタル遺品の危険

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デジタル遺品の実際にあったトラブル事例として、
「写真やメールから不倫をしていたことがバレた」
「ネットショッピングで登録したクレジットカードのデータが残っていて不正に使用された」
「仕事で使用していたパソコンから顧客の個人情報が流出した」などがあります。
パソコンや携帯電話を壊せばデータが削除されるものではありません。近年では様々な方法で復旧する技術が発達していて、壊れた状態でもデータを取り出すことができます。
お焚き上げをすることで燃やしてしまい、電子データを適切に消去したり、処分することができるのです。

小型家電リサイクル法

平成25年(2013年)4月1日、「小型家電リサイクル法」という法律が施行されました。
この法律はリサイクルするべき小型家電を国が指定したものです。対象品目と回収方法は、各自治体によって異なりますが、多くの自治体でパソコン、スマートフォン、タブレットなどのIT機器は、この「小型家電」に含まれています。
回収された小型家電については、資源としてリサイクルすべき部分は回収され、機器の中に保存されている個人情報・データも適切に処理されます。
小型家電リサイクル法についての詳しい分別方法は市区町村などの行政機関、もしくは回収の専門業者にお問い合わせください。

大事なものはお焚き上げをして気持ちの整理をしよう

遺品を処分するのに必ずしもお焚き上げは必要ではありませんが、遺品整理をする中で処分に迷ったものはお焚き上げをすることをおすすめします。
なぜなら、お焚き上げをすることで自分の気持ちに区切りをつけて大切なものとお別れする事ができるからです。
お焚き上げの他にも様々な供養の方法があります。

自分に合った方法で遺品整理を進めていくと良い遺品整理の結果となるでしょう。