遺品整理の仕分けで残す3つの遺品・プロが教える遺品整理のコツ
遺品整理で最初に取り掛からなければいけないのが遺品の仕分けで、この作業は故人と向き合うことにもなるので、最も時間がかかり、挫折しやすくもあります。
故人が残した遺品の中で残さなければならないのは段ボール1箱程度です。
トラック2台以上ある膨大な遺品の中から、必要な遺品だけを仕分けるには数点のコツがあります。
この記事を読むと遺品整理の進め方が分かり、迷うことなく遺品整理を進めることができます。
遺品整理を自分たちだけで行う仕分けと遺品整理業者が行う遺品の仕分けの両面からご紹介します。
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけること仕事のやりがいとしています。
目次
遺品整理の3つ準備
遺品整理をスムーズに進めるためには、事前準備が大切です。
何も準備せず始めてしまうと、途中で新たなトラブルや疑問が出てくるので目の前のことに集中できず、遺品整理が進まなくなります。
1.親族間での話し合い
遺品整理を行うには、親族間での話し合いが欠かせません。誰を主導で進めるか、遺品整理の費用はどのように分担するかまで話し合うと遺品整理の大きな方向性が決まりますし、親族間でもめ事の予防にもなります。
日本では人前でお金の話をするのははしたないとされる文化があります。
そのため人前でお金の話をすることに慣れていません。遺品整理のような大事な場面では双方の意思がうまく伝わらず、親族間の仲に亀裂が生じてしまう原因の一つとも考えられます。
故人の持ち物は、遺品として相続人のものになります。
相続人や親族が複数いる場合は、遺品の処分方法や形見分けについて1人で決めず、親族間で話し合い情報を共有しましょう。
可能であれば相続の権利を持つ方が全員、集まって話し合いを行った方が「言った、言わない」のトラブルを防ぐことができます。遠方の親族は、ZOOMやLINEなどオンラインで参加してもらい、顔を見ながら話し合うことで冷静に話を進められます。
遺言書・エンディングノート
遺言書やエンディングノートがあれば、親族間で共有し内容についても議題に上げましょう。
特に遺言書の場合、公正証書で作成されたものは開封できますが、それ以外の遺言書は家庭裁判所にて開封前の検認の手続きが必要です。手続きを行わずに開封すれば、法律により罰金を支払う可能性もあります。
エンディングノートには法的効力はありませんが、故人の思いがつづられていることが多いので、遺品の仕分けの基準になることもあります。
エンディングノートについては【エンディングノートで資産や希望を明確にする10項目―無料配布先も】をご覧ください。
形見分けの詳細は【形見分けはいつ?誰に渡す?形見をもらった時の正しいマナー】をご覧ください。
2.退去日・売却日の確認
賃貸物件の場合は退去日を、持ち家の場合は今後の管理や売却について確認します。
特に賃貸物件は、引き渡し日が迫っている場合、自分たちで遺品整理をするには時間が足りず難しいケースもあります。その場合、遺品整理業者を利用すれば退去日に間に合わせる事が可能です。
遺品整理先が空き家になるものの、期日が未定の場合は焦って遺品整理を行う必要はありませんが、できるだけ早い方が良いです。使わない家は傷みの進行も早くなりますし、空き家の管理には放火や空き巣被害のリスクも伴います。
また、5月~11月は特に暑さと湿気で室内の遺品も家自体も傷みやすくなります。本格的な遺品整理を始めない場合でも食品や植物など腐るものの遺品整理は2週間以内に済ませましょう。
遺品整理業者を依頼する際は、見積もりから遺品整理当日まで1週間程度の時間がかかることもありますので、退去日や売却の目処は必ず確認しておきましょう。
空き家の管理方法は【空き家の管理は月に1回30分・ポイントが分かれば自分でできる】をご覧ください。
遺品整理の時期は【遺品整理の方法や時期~失敗しない3つの注意点と費用相場】をご覧ください。
3.スケジュール管理
退去日や売却日を確認したら、遺品整理を終えたい日から逆算して遺品整理のスケジュールを立てましょう。無計画に始めた遺品整理は、退去日までに終わらず、慌てて遺品整理業者を手配することにもなりかねません。
自分で進めるなら1か月以上
家の広さや作業できる人数にもよりますが、戸建ての場合は週末など週2で訪れ、最低1ヶ月程かかります。人数や作業時間など、具体的にイメージできると計画倒れを防ぐことができます。
例えば、1日目はキッチンと寝室、2日目はリビング、3日目は納戸とエリアを決めてから着手すると計画が立てやすくなります。
遺品整理業者なら2週間以内
遺品整理業者を利用する時は最初の問い合わせから、遺品整理作業が完了するまでの期間は約2週間以内です。
作業自体は3時間から遺品が多いお宅でも3日以内には遺品整理が完了するので、時間がない方には遺品整理業者の利用もおすすめです。
遺品は3つに仕分ける
遺品は「残す遺品」「処分する遺品」「迷う遺品」に3つに分けられます。
ゴミとして処分できるようなチラシや食品以外は、判断基準が人によって異なってきますので、ここからは判断基準と具体例についてご紹介します。
1.残す遺品
残す遺品とは、思い入れのある遺品や貴重品、買取対象となる遺品を指します。
貴重品とは、通帳や印鑑、有価証券、契約や権利関係の書類、そして、買取対象とは具体的に、着物やジュエリー、時計などです。その他にエンディングノートで形見分けの希望があった遺品や相続人が形見分けを希望する遺品も残す遺品に仕分けられます。
ここでいう残す遺品はその後の行方が明確に応えられるものですので、「何となく後悔しそう」「捨てるのは忍びない」という写真や人形は含まれません。これらはこの後でご紹介する迷う遺品に仕分けします。
2.処分する遺品
明らかにゴミとわかる遺品や引き取り手のない遺品は処分します。
具体的には、DM、新聞、消費期限の過ぎた食品、壊れて再利用できない家電など再利用の目処がないものです。
ベッドやソファ、冷蔵庫など大きな家具家電から箸1本まで処分する遺品となりますので、戸建ての場合にはトラック2台以上の遺品が処分する遺品になります。ワンルームであっても1.5トントラックが一杯になる程の処分する遺品がでます。
3.仕分けに迷う遺品
故人の持ち物だったモノの仕分けに迷うのは当然です。
捨てた後に後悔しやすい写真や後から再発行のために費用が必要になる証書は「迷う遺品」に仕分けられます。
具体的には、写真や故人の手作りの品、故人が使っていた眼鏡など人によって異なりますが、多岐にわたります。
迷ったら「迷う遺品」として一旦残しますが、「迷う遺品」は「残す遺品」を超えないように気をつけましょう。あまりにも多い場合は、迷う遺品を再度「迷う」「捨てる」「残す」の仕分けを行い、少しずつ精査するのも一つの方法です。
自分でする遺品の仕分け3つのコツ
遺品を仕分けには3つのコツがあります。取り掛かる前に知っておくと、遺品整理の負担が軽くなるので抑えておきましょう。
1.道具と材料を用意する
遺品整理は、引っ越し準備と近いものがあります。引っ越しをイメージすると準備するものが少しずつ見えてくるのではないでしょうか。
準備するもの
装備:軍手、マスク、汚れても良い服装またはエプロン
道具:段ボール、ゴミ袋、荷造り紐、ガムテープ、ハサミ、マジックペン
軍手には滑り止めがついていると安心です。段ボールは1部屋につき10箱以上は必要で、遺品整理の準備段階にマジックペンで大きく「迷う」「残す」「捨てる」と書いておくと仕分けがしやすくなります。
段ボール箱はスーパーやドラッグストアでもらってきても構いませんが、サイズは揃えた方が搬出や積み込み作業がしやすくなります。ダンボールはホームセンターにて1つ200円ほどで購入できます。
サイズは女性でも運びやすいみかん箱ほどの大きさが良いでしょう。大きい段ボール箱へ重いものを入れすぎると、底が抜けるなど壊れるので大きいダンボールには軽くてかさばる衣類、小さなダンボールには本や雑貨、アルバムと使い分けるとスムーズに進みます。
軍手やガムテープなど消耗品など全て新しく購入しても千円前後で収まります。
2.キッチンから始める
遺品の仕分けは、キッチンやタンスの引き出しなど細かい場所からスタートすることをおすすめします。狭い範囲でも1つのエリアを完了させると、達成感が湧き次の作業を飽きることなく進められます。
特にキッチンには残された食材があり、悪臭や害虫が出る原因になるため早めに着手すると良いです。一人暮らしの男性の場合、缶やビン、ペットボトルなどのゴミやシンクに洗い物が溜まっていることも多いです。
遺品整理は鉛筆1本から写真・賞状など思い出の品、テレビなど大型のモノまで全部含めると1000点以上の仕分け作業を行います。失っても替えがきく影響が低いものから「残す」「捨てる」を判断し、感覚を養いましょう。
遺品整理を自分で行う時は【遺品整理を自分でやるコツと手順/体験談と業者に頼んだ方が良いケース】をご覧ください。
3.つらくなったら休憩する
仕分け作業がつらくなったら、途中で休憩しましょう。再開が難しいようであれば一旦中止するのも一つです。
遺品整理をしていると、故人との思い出が蘇り、「もっと会えばよかった」「あの時謝ればよかった」「もっとこうすればよかった」など後悔し、涙が止まらなくなることもあります。
遺品整理は体力勝負です。仕分けた遺品を運ぶのも立派な肉体労働です。遺品整理を任される世代は60代以上のことも多いため、急な重労働で膝や腰を痛めてしまいます。
遺品整理が辛くなったら、途中で計画を変更すればいいのです。
最終手段として遺品整理業者の手を借りるのも、一つの方法です。
遺品整理がつらいと感じたら【遺品整理がつらい3つの理由と悲しみを乗り越えた方法】をご覧ください。
仕分けた遺品・5つの処理方法
遺品整理は、仕分けだけでは終わりません。
仕分け後の遺品をどう処理するかの判断も必要です。遺品の処理の方法を5つ、ご紹介します。
1.買取・リサイクル
リユース・リサイクル可能なものは、主に買取業者やリサイクルショップへ売却します。
市場価値のある金や貴金属、ブランド品の時計やバッグなどは、それぞれ専門の買取業者へ依頼しましょう。専門買取業の査定はリサイクルショップより買取価格が期待できます。
リサイクル資源である古紙は、自治体の資源ゴミの日に出すか、古紙回収センターで持ち込んで処分します。衣類は状態が良ければリサイクルショップで買いとってもらうか、悪いものやリユースできないものは資源ゴミに出します。
燃えるゴミとして処分するよう指示されている自治体もあります。
2.供養
仏壇や位牌など、魂入れしてある遺品は供養が必要です。供養は気持ちの問題という考え方もありますが、そのまま処分するのは忍びないという遺品は供養をおすすめします。
供養してから処分するか、供養と処分を依頼できる業者に依頼する方法の2通りあり、遺品整理業者では回収後に提携するお寺へ供養を依頼することが多いです。仏壇以外にも、雛人形やぬいぐるみなど目がついているものや故人がいつも身につけていた時計なども供養の対象となります。
供養ができるのは菩提寺のほか、遺品整理業者、供養専門の業者があります。
遺品の供養については
【遺品の供養の手順・時期・依頼先・料金をご紹介―供養する意味は?】
【お焚き上げの3つ効果・供養方法と依頼する場所から費用】
【仏壇の魂抜き2つのマナーとお布施の金額・しないとどうなる?】
【仏壇の処分方法5つと後悔しない注意点―遺品整理で処分に困る魂抜き】
【ぬいぐるみの処分方法4つ-売る・寄付・燃えるごみ…供養は簡単にできる】
【人形の供養を無料でする方法と供養後の処分方法】
をご覧ください。
3.形見分け
親族の間で希望や故人の希望があれば、形見分けをします。
故人の遺産総額が3,600万円以下の場合、基礎控除額を下回るため非課税ですが、3,600万円を超える場合は、相続税がかかる可能性があります。形見分けをするときには、現在の価値や金額を事前に調べ、該当する場合は税理士や税務署に相談することをおすすめします。
形見分けの方法は【形見分けはいつ?誰に渡す?形見をもらった時の正しいマナー】をご覧ください。
4.寄付する
まだ使える衣類や毛布、食器などは寄付団体を通して発展途上国へ寄付する方法もあります。寄付団体への配送料として段ボール箱1箱あたり2,000円程度かかりますが、再び必要としている誰かの役に立てることができます。
大量の本も寄付が可能です。寄付先に図書館や学校・施設などが挙げられますが、コロナ禍の現状、個人からの寄付を受け付けているところは非常に限られています。
そのため、本の寄付はNPO法人寄付団体・買取業者への依頼がスムーズです。
例えば、古本屋のバリューブックスの場合、買取金額に応じて希望する支援先へ寄付を行い、買取不可の本でも「ブックギフト」を通し、本を必要としている方へ届けられます。
本の処分方法は【本を処分する5つの方法・高く売るコツと捨てたら後悔する本3つ】をご覧ください。
5.ゴミで処分する
遺品の形見分け、買取、供養が終わったら、残りの遺品は処分することになります。
自治体によって呼び方は異なりますが、可燃ゴミ、不燃ゴミ、リサイクル資源、粗大ゴミの4つに大別されます。
例えば、ビンは資源ゴミに分類され、ガラスのコップは不燃ゴミなど、素材や形状によって分別が細分化されます。自治体が配布している分別ガイドを確認しましょう。
粗大ゴミの処分
粗大ゴミの基準も自治体によって異なります。
例えば、一辺の長さが30cm以上や3辺の合計が2mを超える、指定袋に入らないなどです。手続きはネットか電話で収集を申し込み、指定のゴミ処理券の購入が必要です。
ゴミ出しの時間は朝8時までに出すように決められている地域も多いです。
また、自治体によって捨てられない粗大ゴミがあるので確認が必要です。
例えば、ピアノやコンクリートブロックは基本的に「適正処理困難物」に指定されています。また、千葉県ではスプリング入りのベッドマットレスも粗大ゴミとして処分できません。
自治体で処分できないゴミは、廃棄物処理業者や不用品回収業者へ依頼して処分する必要があります。
マットレスの処分方法は【マットレスの処分方法6つー不用品回収業者で1週間以内に捨てる】をご覧ください。
遺品整理業者の仕分け手順
遺品整理業者も自分たちで仕分けする時と同じ手順で遺品の仕分けをしますが、謝って処分することがないように「打ち合わせ」や仕分けの細かさが異なります。
費用はかかりますが、自分たちの手に負えない、時間がない方には有効な選択肢です。ここでは、遺品整理業者での仕分けの流れをご紹介します。
1.打ち合わせ
打ち合わせでは、貴重品や探して欲しいもの、自分で遺品整理を行いたいエリアなどを伝えます。これは、スムーズな遺品整理と作業時のトラブルを回避するために非常に重要です。自分たちで遺品整理をしたいエリアには、養生テープで囲って触らないように目印を付けます。
見積書には作業内容など明細を記載してもらい、必ず確認しましょう。
丁寧な業者は見積もり訪問時・作業開始時の2回、作業内容や遺品整理を行う領域、捜索する貴重品の確認があります。
作業当日までに、親族間で形見分けや処分の方針に変更があったら、必ず遺品整理業者へ知らせましょう。予定している作業時間が変わる可能性があります。
2.仕分け
遺品整理業者も、自分たちで仕分け作業を行うと同様に段ボール箱やゴミ袋を組み立てて仕分け作業を進めていきます。遺品整理業者ではその後の回収や処分をスムーズに進めるために遺品を5つに仕分けることになります。遺品の分類については「遺品整理業者は5つに仕分ける」でご紹介します。
遺品を第三者の目で仕分け・判断するノウハウと経験値があるため、作業スピードは素人の倍以上です。
3.回収
遺品を仕分けたら依頼者に返却を依頼されたもの以外は全て回収し、遺品整理業者の倉庫へと運ばれます。
要領の良い業者は、仕分けが全て終わった後で一気に回収とトラックへの詰め込みを行います。その方が早いからです。先に箱付された段ボール、次に、家具家電を積み込みます。
そうすることでトラックのサイズをジャストサイズにできるので無駄がなく安いのです。
4.簡易清掃
遺品を全て撤去した後は、室内を簡易清掃します。
まだ電気と水が使えるようであれば、掃除機や雑巾掛けまで行ってくれます。遺品整理業者によっては追加オプションとして1,000円程度加算される場合もありますが、リライフの提携する遺品整理業者は基本料金に簡易清掃まで含まれています。
部屋の広さにもよりますが、簡易清掃にかかる時間は戸建ての場合は1時間以内、ワンルームだと30分以内には終わります。
遺品整理業者は5つに仕分ける
遺品整理業者では以下の5つに仕分けを行います。
1.残す遺品
打ち合わせで残して欲しいと要望があった遺品や、捜索を依頼された貴重品は、残す遺品として仕分けされます。
依頼された遺品以外にも、現金や通帳などは残す遺品に分類されます。
どこを開けるのかわからない鍵も、遺品整理でよく出てきますが、これも「残す遺品」です。
何の鍵かは、鍵屋で調べてもらうことができ、形状や番号などで、ドアなのか金庫なのか、何の鍵なのかがわかります。見つかった場合どこの鍵なのか調べておくと良いでしょう。
2.買取できる遺品
貴金属やブランド品の食器・未使用のタオル、コレクション、お酒などは買取品として仕分けます。家族すら知らなかった高価な遺品が出てくることもよくあります。
買取品として仕分けられた遺品は、作業完了後に依頼者に確認してもらい、その場で査定します。査定額は、遺品整理の費用総額から相殺してもらえます。
遺品の買取ができるのは、古物商許可を取得している業者だけです。依頼する際に古物商許可を持つ業者か、必ず確認しておきましょう。
3.リサイクルできる遺品
スチールラックや年式の古い家電製品は、資源としてリサイクルできる遺品に仕分けます。
壊れている家電製品であっても鉄資源として価値がありますし、本や新聞紙も古紙としてリサイクルされます。このように細かくリサイクルすることで遺品の廃棄処分費用を抑え、依頼者に請求する遺品整理料金を安くすることができます。
鉄は2021年6月現在、1kgあたり40円で取引されるため1つの遺品整理先からは多くても1,000円程度です。鉄が多くても大幅に値下げができるわけではありません。
4.処分する遺品
依頼者に不要と判断された遺品は、すべて回収と処分の対象になります。
遺品は「処分する遺品」が最も多く、タンスやダイニングテーブル、冷蔵庫など大型家具家電から食器、衣類、文具など細かい遺品も処分する対象になります。
処分する遺品は回収後、遺品整理業者の倉庫でさらに可燃・不燃・リサイクルに分けられ提携先の処分場で廃棄処分されます。
5.確認が必要な遺品
遺品整理業者のスタッフが判断に迷う時や、経験から残しておいた方が良いと判断した場合は「依頼者確認用」に仕分けされます。
実績が豊富で社員教育が整っている業者のスタッフほど、依頼者から感謝される仕分けができます。
例えば、故人の写真や公共料金の写真、手紙、エンディングノートなど家族も知らなかったものも、今回知ることができて良かったと思える遺品となるでしょう。
遺品整理業者と一緒に仕分けをする
自分で確認したい時は、遺品整理業者と一緒に仕分けをする方法もあります。
アドバイスが聞ける
遺品の仕分けは、故人との思い出から処分に抵抗が出てきますし、判断基準が曖昧なので時間がかかります。
遺品整理のスタッフは知識と経験から第三者として冷静なアドバイスを提供してくれるので、遺品の仕分けへの迷いを減らす助けになります。
例えば、写真であれば、故人と家族が映っている集合写真を残すといいなど具体的なアドバイスをくれ、見つけたいものがあれば一緒に探してもらえます。
遺品の量が膨大にあり、遺品整理を行うのが自分しかいない時にはスタッフと一緒に遺品の仕分けをすると時間の短縮にもなります。
不用品・供養品も回収してくれる
遺品整理業者に依頼すると、不用品を引き取ってもらえるだけでなく、買取できる遺品をその場で査定・買取してもらえるので便利です。また、仏壇や位牌・人形など供養を希望する遺品の処分も、お焚き上げから処分まで対応してもらえます。
買取金額は遺品整理費用の一部に充当するため、費用負担の軽減になります。
仕分け作業だけでは安くならない
遺品整理業者と一緒に仕分けをしても料金が安くなることはほとんどありません。
依頼者は遺品の買取り知識がありませんし、リサイクルと廃棄処分の分別がスタッフの様に判断ができないことが理由として挙げられます。
依頼者が作業スタッフの様に搬出作業や力仕事をガンガンこなすのであれば、遺品整理業者側はスタッフを1人削減できるので5,000円以上安くなることもあります。
遺品整理の料金を安くする方法は【遺品整理の料金は4つ+αで決まる!いい遺品整理業者の方が安い理由】をご覧ください。
遺品の仕分けが丁寧な遺品整理業者を選ぶ
遺品整理の仕分けが丁寧な業者は遺品整理士の資格を持っていることが多いです。遺品整理士は必須資格ではありませんが、遺品整理士の取得過程で遺族の気持ちを学ぶことが理由の一つに挙げられます。
遺品整理業者に必要な資格は【遺品整理の資格3つー持っていない業者やばいかも。】をご覧ください。
遺品整理士とは
遺品整理士は遺品整理士認定協会が管理している民間資格で、資格取得過程において遺族の気持ちや遺品の仕分け、リサイクル方法についても学びます。
遺品整理が必要とされる理由など基礎部分から順を追って学べるため、丁寧な遺品整理を期待できます。
民間資格なので遺品整理業を行う上で必須資格ではありませんが、スタッフに遺品整理士の資格を取らせる企業は、ユーザへ安心と信頼を提供できる業者と言えます。
見積りや作業には、遺品整理士資格を取得しているスタッフを希望すると良いでしょう。
遺品整理士の詳細は【遺品整理士は必要?資格の意味と業務内容】をご覧ください。
悪質な遺品整理業者に注意
悪質な遺品整理業者は遺品の仕分けも正しくできない上に、買取可能な遺品も無価値の遺品として回収されてしまうこともあります。悪質な遺品整理業者に関わったときに最も多いトラブルは費用です。
例えば、見積もり金額に納得して契約した後、作業途中で追加料金がどんどん発生し、最終的には見積額の2倍以上になってしまうケースや、回収後に遺品を不法投棄されてしまうことも被害例として挙がっています。
不法投棄は依頼者にも責任を問われる犯罪行為です。
良い遺品整理業者の選び方
良い遺品整理業者は以下の3つのポイントを捉えています。いずれも訪問見積もりの前に分かる内容ですので、問い合わせる遺品整理業者を決める時の参考としてお使いください。
良い遺品整理業者
1.遺品整理に必要な資格がある
2.電話や対面にてスタッフの対応が丁寧
3.実績や口コミが分かる
遺品整理に必要な資格は【遺品整理の資格3つー持っていない業者やばいかも。】をご覧ください。
遺品整理業者の選び方をより詳しく知りたい方は【遺品整理業者の選び方・失敗しない3つのポイントでトラブル回避する】をご覧ください。
遺品整理の仕分けのまとめ
・遺品整理では「残す遺品」「処分する遺品」「迷う遺品」の3つに仕分ける
・遺品整理は計画的に行うと費用も安く、時間も短くすることができる
・仕分けた遺品は「買取」「リサイクル」「寄付」「形見分け」「廃棄処分」いずれかの方法で処分する
・廃棄処分やリサイクルは自治体のルールに従う
・遺品整理業者では仕分けから処分、供養など遺品整理に関わる全てを任せられる
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