豆知識

遺品整理

40代の終活は断捨離が鍵。家族のために今すぐ進める

40代で終活を始めるのは早いのではないかと感じる方もいます。
しかし、40代に入ると同級生が入院した話や親の介護問題など、人生の転機がじわじわと迫ってきます。

40代から終活を始めることで、自身が死後のための整理ができるだけでなく、40代以降の人生における転機や自身の変化、環境の変化のための準備を進めることが可能です。

本記事では、40代の終活の始め方やメリットについて解説します。

この記事を読むと分かること
・40代で終活を始めるメリット
・40代の断捨離の仕方
・終活、生前整理、老前整理の違い



【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子

祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターを務める傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとしています。

40代,終活

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40代の終活意識

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40代は仕事で重要なポジションを任されたり、子どもが中学校に進級したりと、自信にも家族にも大きな変化が起きやすい世代です。

現役で働く方が多いため、自分の死後について考える機会をなかなか持てない方も多いです。

40代からの終活は早くない

40代はまだまだ現役で働く世代ですが「終活について考えるのは早すぎる」ということはありません。

現役世代でも終活について興味を持つ方はいます。これはアンケート調査でも実証されています。

楽天インサイト株式会社が2024年に行った「終活に関する調査」では、40代のうち男性は62.9%、女性は77.9%の方が「終活をする意向がある」と回答しました。

この調査では、40代よりもさらに若い20〜30代でも「終活をする意向がある」と回答したのは、20代では41%以上、30代では58%以上という結果です。

このように現在では、40代よりも早い段階で終活を視野に入れることも珍しくありません。

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40代の終活をする理由トップ3

40代,終活

先ほどのアンケートでは「40代が終活をする(したい)理由」も調査しています。その結果、男女別のトップ3は以下のようになりました。

・男性40代
1位(50.7%):家族に迷惑をかけたくないから
2位(23.3%):後に何も残したくないから
同率3位(20.5%):病気や怪我、介護生活で寝たきりになった場合に備えるため
自分の人生の終わり方は自分で決めたいから

・女性40代
1位(70.5%):家族に迷惑をかけたくないから
2位(31.8%):病気や怪我、老化などで寝たきりになった場合に備えるため
3位(29.5%):自分の人生の棚卸し、整理をしたいから

男女共に「家族に迷惑をかけないこと」を目的として終活を考えている方が多いとわかります。

自分の財産等の身辺整理を行い、自分に万が一のことがあっても、遺された家族がその後の生活で困らないための準備が終活です。

また、言葉で自分の希望を伝えられなくなったときのことを考え「介護や葬儀などの要望を残しておく」という目的で終活する方もいます。

終活とは具体的に何をするのか

終活,40代
終活しようと思い立ったとしても、何をどのように進めればいいのか、何から手を付けるべきなのかわからなくて進まないということもあるでしょう。
ここでは、終活で主に取り組むべき以下のことについて解説します。

・デジタルデータを整理する
・財産を把握する
・医療や介護の希望をまとめる
・エンディングノートを書く

デジタルデータを整理する

パソコンやスマホに保存されている写真や、SNSのアカウントなど、デジタルデータというのはあちこちに残っているものです。
自分の身に何かが起こったとき、家族がこれらを整理するのは大変難しく、場合によっては専門家の手を借りる必要があります。
そのため、写真を整理したり、SNSのアカウントやネットバンキングの情報をまとめたりしておくことは、終活のひとつです。

財産を把握する

銀行口座に入っているお金などの現預金だけでなく、動産、不動産など自身がどのような財産を持っているのかを整理し、把握しておきましょう。財産にはプラスのものだけでなく、負債などマイナスになるものもあります。

財産の把握にあたっては下表のポイントを参考に、EXCELなどを利用して編集や共有がしやすい形のデータとしてまとめておきましょう。

財産の種類 記載しておくべき内容
預貯金 金融機関名
支店名
担当者名
種別
口座番号
名義
有価証券 金融機関名
支店名
担当者名
証券の種類
名義
動産・不動産 種類
所在地
名義
登記情報
保険 保険会社名
支店名
担当者名
保険の種類
契約者と被保険者、保険金受取人の名前
クレジットカード 発行会社名
引き落としに関する情報(口座、引落日)
種類/限度額
借入残高
利用しているWebサービス サービス名
サービスの種類
取引ID
パスワード
その他の財産 個人間での貸し借り
年金に関する情報
貸倉庫や貸金庫の情報 など

これらの財産を正確に把握しておくことで、遺言状を作るときに役立ち、遺産相続もスムーズに進められます。

医療や介護の希望をまとめる

体力が衰え、体が不自由になったり、突然の病気や事故によって自身の意向や希望を伝えられなくなったりすることも想定した備えが必要です。

万が一のために、どのように介護をしてほしいのかなどの希望をまとめておくと、家族が意思をくみ取って医療や介護の方針を決めやすくなります。
また、保険証やかかりつけ医、服用している薬などの情報も併せてまとめておくと、突然の病気や事故のときにも慌てずに対応できます。

エンディングノートを書く

エンディングノートは、法的な拘束力のある遺言書とは異なり、自身の気持ちを整理するためのノートです。

自分がどのような人生を送りたいのか、どのように人生を終えたいのかを書き留めておきます。家族に伝えたいことや、葬儀やお墓への希望など、遺言にするほどではない自身の希望を書いておきましょう。
書式は自由であり、一度書いた後でも状況や気持ちが変われば、書き換えることも自由です。

40代で終活をはじめる3つのメリット

40代,終活

40代から終活について考えるメリットをまとめると、主に以下の3つとなります。

①断捨離が早くすすむ

断捨離には「判断力」と「体力」が必要です。モノを捨てる前にはいるかいらないかの判断をしなければなりません。

処分する必要がないものを捨てる時には、後ろめたさや多少の罪悪感が付きまといます。負の感情を抑えて「捨てる」という決断力が必要です。

また、タンスや本棚を処分する時には家から出す体力が必要です。年齢を重ねるほどに体力は衰え、ゴミ捨てが難しくなります。

体力や判断力に余裕がある40代は、断捨離が早く進みます。

②家族の負担が減る

生きていれば必ず終わりが訪れます。ゆっくりと時間をかけて終活を済ませることで、細かいところまで整理が行き届きます。

目に見える「財産」は法的に分配することができますが、「気持ち」は自分にしか整理できません。

残される家族それぞれに自身の思いをノートなどで残しておくと、気持ちの面でも家族の負担を減らすことにつながります。

③親の終活も一緒に進む

40代,終活

子どもが40代になる頃には、親の年齢も60〜70代に突入しているため、さりげなく親の要望を聞き出してあげましょう。親世代は「終活=死の準備」ととらえている方も多く、終活という言葉は極力避けた方がスムーズに進みます。

お墓や実家は誰に継いでほしいのか、老後は子どもの近くに住みたいなど親の希望を聞くことで、自分の終活の方向性も定めることができます。

40代の終活で両親・家族と話し合うこと

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自分が40代だと親も終活について考える世代になっています。そのため、親の終活についても一緒に考えることが欠かせません。

親の死後について話し合う機会はあまり無いため、抵抗感を覚える方もいるでしょう。しかし、親が終活についての準備を進めているかによって、自分たちにかかる負担の量も変わります。
いきなり「親の終活」について切り出す必要はありません。まずは「自分の終活」をきっかけにして、両親や配偶者などの家族と話す機会を設けることが大切です。

具体的には、以下の内容について話し合います。

お葬式・お墓について

40代,終活

親の終活においては、お葬式やお墓に関する希望も聞いておきます。従来のお葬式といえば「縁のあった方を呼んで葬儀会場で行う」というものが一般的でした。
しかし現在では、以下のようにさまざまな形式があります。

・家族葬
・直葬
・密葬
・音楽葬

これらから親の希望に合わせたものを選び、気持ち良く送り出すことが大切です。

お墓に関しても親の希望を確認しておきます。そのまま先祖代々のお墓に入りたい方もいますが、以下を希望されることもあります。

・墓じまいをしたい
・海に散骨してほしい
・自然が好きなので樹木葬で埋めてほしい

どの方法を選ぶかによって、やるべき準備や必要な費用も異なります。こうしたことを決めておければ、親に万が一のことがあっても迷わず準備ができます。

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実家の整理・相続について

親が亡くなった後、家族にとって大きな話題となるのが「相続」です。相続できる財産が多いほど、しっかり決めておかなければ相続人同士でトラブルとなります。

こうした事態を防ぐため、相続関連については事前に話し合っておきます。親の預貯金はもちろん、株や不動産など相続対象になるものは、抜け漏れなく確認することが肝要です。

家自体についても同様です。そのまま引き継ぐのか、あるいは売却するのかによってその後の手続きが変わります。
ここで親と自分たちの考えが異なっていると、トラブルのもととなります。自分たちの生活拠点にも影響を与える話ですから、納得できるまで考えを話し合っておきましょう。

なお、相続には親の負債も含まれます。もし借金等があれば相続対象になるため、注意が必要です。

一緒にエンディングノートを書く

話し合った内容は、「エンディングノート」にまとめておくとよいでしょう。

亡くなった後の希望だけでなく、加入しているWebサービスや保険についての情報、家族へのメッセージ、何かあった場合の介護や入院についてなど、さまざまな内容を記載しておけます。

エンディングノートは自由に作成できます。書き直しも好きなタイミングで行えるため、常に最新情報を記録しながら、家族が見たとき困らない内容にしておきましょう。
また、両親や家族に対しては、事前に見せる必要まではありませんが、最低限エンディングノートの存在だけは伝えておきましょう。

40代のエンディングノートに書くこと

40代,終活
エンディングノートに記載しておく項目としては、以下の項目が挙げられます。

医療・介護の希望
葬儀やお墓の希望
訃報を伝えて欲しい交友関係の連絡先
お金に関する情報
保険に関する情報
SNSやwebサービスの会員情報に関する情報
PCやスマートフォン内のデータに関する整理

ここでは、それぞれについて説明していきます。

医療・介護の希望

40代はまだまだ働き盛りですが、20〜30代よりは体力が落ち、病気になるリスクも高まります。生活習慣病やがん、心臓病、糖尿病などは、この年代から徐々にかかる方が増えていきます。

そのため、万が一の事態に備えて、医療や介護に関する希望を記載しておきます。

緊急を要する容態の場合、自分の医療の希望を伝えるのは難しいです。例えば、本人に「意識もなく病気が末期のときは延命しないでほしい」という希望があっても、記録がなければ家族にはそれを知る術がありません。

望まぬ治療を継続することは、本人だけでなく家族にとっても避けたいことです。こうしたすれ違いが生まれないよう、エンディングノートには医療の希望を記載しておきます。

葬儀やお墓の希望

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40代になると病気のリスクも増えていきます。働き盛りとはいえ、万が一の事態を想定しておかなければなりません。

そうした事態が起きた際の、葬儀やお墓の希望があれば記載しておきます。親の葬儀と同じように、自分が希望する葬儀形態や納骨方法などがあれば家族に伝えます。

近年ではさまざまな形式の葬儀やお墓も増えてきました。しかし、一般的には従来通りの葬儀やお墓が主流です。そのため、親戚の中には新しい形式に難色を示す方もいます。

そうした方を納得させるためには「故人の希望である」という旨を伝えることが大切です。故人の最後の意思を尊重したいということをきちんと伝えられれば、その気持ちを無視はできません。

そのためにも、家族に自分の意思として葬儀やお墓の希望を残すべきです。

訃報を伝えて欲しい交友関係の連絡先

プライベートや仕事で交友関係がある場合でも、全員に訃報連絡を行うのは家族にとって手間です。

付き合いの深さも本人でないと判断できません。もし、子どもの頃から40代になる現在までずっと付き合いのある人物がいても、家族がそれを把握していなければ、訃報が届かないこともあります。

また、プライベートな繋がりとしてSNSを活用して交友関係を広げている方もいます。そうした細かい部分までは家族も把握しきれません。そのため、いざというときの連絡相手がわかるよう、交友関係と連絡先をまとめておくとよいでしょう。

連絡先を羅列するだけでなく、真っ先に連絡してほしい人・葬儀に呼んでほしい人・いろいろと落ち着いてから連絡してほしい人、のように分類しておきましょう。

お金に関する情報

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お金に関する情報は、残された家族にとって大切なものです。

40代となると、子どもが中学校に進級することも増え、人によっては塾や習い事にも行かせます。そうした養育費などに関する情報も必要です。

万が一のことがあっても家族がそうしたお金を払えるよう、銀行口座やクレジットカードなどの情報はしっかりまとめておきます。最低限、使っている銀行名やクレジットカード名を記載しておけば大丈夫です。

パスワードも必要ですが、エンディングノートに書いてしまうと紛失したときに情報が漏れるリスクがあります。家族のために貯めたお金が悪用されるのは一大事です。
保管できる自信がなければ、パスワードなどの重要情報は別途金庫にしまっておくなどして対策しておきます。

保険に関する情報

突然死や不慮の事故に備え、保険に加入している方もいます。病気のリスクが上がる40代であれば、念のためにこうした備えが必要です。

家族がスムーズに保険金を受け取れるように、保険に関する情報はまとめておきます。

必要な情報が揃っていなかったり、そもそも保険の存在を家族が知らなかったりすると、万が一のときにお金を受け取れません。

契約している保険会社名・保険プラン名・担当者名などを記載しておくと安心です。担当者に関しては、名刺があればそれも一緒に保管しておきます。記載してある連絡先に確認すれば、契約内容の詳細を把握できます。

また、契約内容によっては、加入者が亡くなったときだけでなく入院時にも受け取ることが可能です。

SNSやwebサービスの会員情報に関する情報

SNSやWebサービスに関する情報を記載しておきます。

SNS上の友人に自分の訃報連絡をとってほしい人もいれば、内容を見ないで削除してほしい方など、要望は人それぞれです。いずれにしてもログイン情報等がないと処理ができません。

Webサービス関係に関しては、そのまま放置しておくと課金され続けてしまい余計な出費となります。それを支払うのは家族です。

使っていないものにお金を払うことのないよう、解約手続きのためにもログイン情報をまとめておきます。ログインページのURLなども載せておくと、どのサービスを解約すればよいのか迷いません。

こうしたWebサービス関連は、気づいたらいくつも加入していて本人も把握しきれないことがあります。そのため、普段から不要なサービスは都度自分で退会しておくことも大切です。

PCやスマートフォン内のデータに関する整理

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SNSやWebサービスだけでなく、個人的な写真や動画などもPCやスマートフォン内には残っています。

こうしたデータは「デジタル遺品」と呼ばれており、終活における整理の対象です。40代にもなると、子どもの写真など思い出に関するデータが増えていきます。こうしたデータをどうしてほしいかは、本人の意思を尊重します。

一方で、人に見られたくないデータが入っていることもあります。そのようなデータは別でフォルダにまとめておき、自分のタイミングで削除をするか、不要ファイルを自動削除できるツールを活用して処理するのもひとつの手です。

このように、エンディングノートは自由に書けるものですが、「これを書いておくと困らない」という項目だけは押さえておきましょう。

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40代の終活に向けた断捨離サイクル

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断捨離を行う際は、以下のポイントに気をつけながら取り組みましょう。

①ゴミを捨てる

断捨離は一度に進める必要はありません。物を減らす意識ばかり強いと、本来必要だった物まで処分してしまいます。

まだ40代である以上、少しずつ断捨離すれば大丈夫です。明らかにゴミとわかる不用品などから気軽に処分すれば、確実に断捨離は進められます。

例えば、壊れてしまった家電や固まっているマニキュア、若いころに買った服など使えない物から順番に捨てていきます。必要ないものの基準が分かってくるため断捨離も進めやすくなります。

②チェックリストを作る

断捨離ではチェックリストを作ることが効果的です。物が多いほど、チェックリストがあることで処分する際の目安になります。

チェックリストは以下のような基準で作るのがおすすめです。

・1年以上着ていない服を捨てる
・明らかに壊れている家具を捨てる
・好きではなくなった物を捨てる

③処分するもの・残すもの・処分を保留するものに分ける

リストアップをすると、以下に当てはまる物が明らかになります。

・絶対にいらない物
・絶対に残しておきたい物

上記の2つは、それぞれ捨てるか残すかを判断しましょう。どちらにも当てはまらなかった物は、処分を保留し後日改めて判断します。

処分を保留した物は「捨てたら後悔する」という可能性があるものとして分け、即座に断捨離する必要はありません。「いつか使うかも」という程度であれば捨てても大丈夫です。

④不要なものを捨てる

不要と判断したらすぐに処分します。

処分を後回しにすると、せっかく捨てると決めたのに物を減らせなくなってしまうからです。捨てる時には「可燃ゴミ」「不燃ゴミ」「粗大ゴミ」と自治体によって決められている基準があるため、地域のルールに従って分別と処分をします。

まとめて引き取ってほしい場合は不用品回収業者の利用も便利です。価値のあるものは買い取ってもらうこともでき、重い家具や家電の運び出しもしてくれます。

⑤断捨離は繰り返す

断捨離は一度で終わるものではありません。定期的に持ち物を見直すことが大切です。

衣替えのたびに衣類を減らし、時間を見つけて小さな断捨離を繰り返していきましょう。

断捨離で捨てることの大変さに気づくと、モノを増やさない生活へと変わっていきます。

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終活・生前整理・老前整理とは

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年代にかかわらず、自分の身に何が起きるかはわからないものです。そうした事態に備え、身の回りの整理などを普段から進めることが「終活」です。

主には死後について考えるため「若い自分にはまだ関係ない」と思っている方もいます。しかし、終活について考える年齢は、40代のような現役世代からでも早すぎることはありません。

早めに始めることで時間に余裕を持ち、念入りに終活を進められます。

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生前整理と老前整理

終活の一環として行うのが「生前整理」「老前整理」です。この2つは言葉が似ており、意味としてもそこまで大きな違いはありません。

40代の断捨離は「生前整理」「老前整理」という2つの意味を兼ね備えたものです。

細かく説明すると、「生前整理」では自分の死後を考えて財産や荷物を整理し、なるべく家族に負担をかけないようにすることをいいます。

一方で「老前整理」は、死後ではなく老後に重きを置いた整理のことを指し、自分の身の回りを整理し、残りの人生を豊かに過ごすという目的があります。

40代は、もうすぐ訪れる老後について考える時期であり、仕事や家族との生活が安定している時期だからこそ、万が一のことを考える余裕も生まれます。

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40代の終活に関するよくある質問

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ここでは、40代の終活に関するよくある質問を紹介します。

終活を始めるきっかけは?

終活を始めるきっかけとして多いのは、定年退職や還暦を迎えたときです。
また身近な人が亡くなったときや、健康診断などで自身の健康に不安を覚えたときなど、人生の節目となるタイミングがきっかけとなることが多く見られます。

断捨離と終活の違いは何ですか?

断捨離とは、物などへの執着心を捨てて、日常生活に不要と思われるものを思い切って捨てる、手放すことをいいます。

一方で、終活はやがて訪れる自身の死と向き合い、状況や環境、物を整理していくことをいいます。

物を整理する点は共通していますが、向かうべき目的が異なります。

終活の優先順位は?

遺産相続など、家族にかかる負担が多いものから始めることがおすすめです。
主に銀行口座や保険証券、ローンの契約書類や不動産の権利証などで、次にお墓や葬儀についてが挙げられます。

必ず順番通りに進めなくてはいけない決まりはないため、自身のタイミングで進めましょう。

終活をしない理由は何ですか?

終活をしない主な理由には、以下が考えられます

・何から手を付けていいかわからない
・手間や時間がかかる
・自身の死と向き合えない

終活の始め方を調べる時間がない、手間がかかって難しいなどの理由は、忙しい40代では現実的な問題として挙げられます。また、死というものが遠い未来のことと感じて、きちんと向き合えないことも理由のひとつです。

終活にかかる費用は平均していくらですか?

終活にかかる費用は、一般的には80~250万円とされていますが、条件によって大きく違います。

例えば、お墓や仏壇はあるのか、希望する葬儀の規模がどのくらいかなどによって変わります。
場合によっては費用を抑えてできることもありますし、数百万円かけることもあります。

自身の希望に沿った場合、どの程度の費用が必要かを把握しておくことも大切です。

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40代の終活についてのまとめ

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終活とは、年齢にかかわらず、万が一の事態に備え身の回りの整理をする「生前整理」あるいは「老前整理」のためにできる範囲から断捨離を進めることです。

40代から始めても決して早いことはなく、むしろ体力があるうちに進められることで家族の負担を減らす、親の終活も合わせて行えるなどのメリットがあります。
また40代から終活を始めることで、断捨離を習慣化でき、将来に向けてすっきりした生活を送れます。

40代からの終活では、葬式やお墓について、または実家の相続や整理について親や家族と話し合うこともでき、エンディングノートとして残すことが可能です。
エンディングノートには葬儀などについてだけでなく、医療や介護の希望、訃報を伝えてほしい友人知人の連絡先も書き留めておきましょう。
また、銀行やクレジットカードなどの金融情報、保険などに加え、SNSなどWebサービスに関する情報やパソコンやスマホのデータに関する希望も書いておくと、家族の負担が減らせます。

終活は、働き盛りの40代だからこそ考えておくべきものでもあります。家族に迷惑をかけないよう、早めに準備を始めましょう。

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