豆知識

不用品回収

実家のゴミ屋敷なんとかしたい!5つの原因と3つのタイミング

実家を離れてから実家がゴミ屋敷だと気づいた方や親の年齢とともにゴミ屋敷になっている実家に疑問や嫌悪感を抱く方も多いのではないでしょうか。

実家の建物もその中のゴミと思われる不用品も親の所有物ですので、親が片付けたいと思わなければゴミ屋敷はそのままです。

この記事ではゴミ屋敷が抱えるリスクと実家のゴミ屋敷改善に向けたアプローチ方法をご紹介します。記事を読み終えるとゴミ屋敷となった実家と親とのかかわり方が分かり、今抱えているモヤモヤ感を取り除くことができます。



【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子

祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとしています。

実家,ゴミ屋敷

実家,ゴミ屋敷 

実家がゴミ屋敷になった5つの原因

ゴミ屋敷,実家
実家がゴミ屋敷になってしまった原因は4つ考えられ、病気だった時には本人の努力や周りのサポートだけでは解決できません。医療の力と併用して解決する必要があります。

1.片付けや処分が苦手だから

片付けが苦手な方や捨てるのがもったいないという意識の強い方は年齢と共に物が溜まりゴミ屋敷化が加速していきます。

子供や他人から見ればゴミでも親からすると思い出の詰まった品物や宝物のように扱っていることもあります。また、親世代の中には物資が少ない時代を過ごしてきた方もいます。そのため、仮に古くなっている物であっても、まだ使えそうな品物を捨てることに罪悪感を抱いてしまうのです。

その感覚を持っていると、使わなくなった物であってももったいなくて捨てられません。だからといって特に整理するわけでもなく放置している上に、新しい物を買ってしまうとどんどんゴミ屋敷に近づきます。

2.体力と判断力が落ちたから

高齢になると体力も判断力も落ちていきます。特に定年後は生活リズムが崩れやすくなるので、判断に迫られる機会も減り判断力は鈍くなりますし、通勤が無くなるので体力も目に見えて落ちていきます。

体力が減少し重いものを持ったり歩くことも困難になってしまうと、ゴミ捨てのような重労働はできません。そのため親本人がゴミを捨てたいと考えていても、やむをえず実家にゴミが溜まってしまいます。

そのままゴミ屋敷になってしまうと、ゴミを邪魔に感じてますます家の中を動くことが面倒に感じるようになります。そしてさらに体力が低下しどんどんゴミを捨てられなくなる、という悪循環が生まれてしまうのです。

ひどくなるとセルフネグレクト状態に陥ることもあります。

セルフネグレクトについては【セルフネグレクトの原因と対策方法・コロナの影響は】をご覧ください。

3.孤独になったから

実家,ゴミ屋敷
子供の自立や配偶者が亡くなったことをきっかけにゴミ屋敷が進んだ時に孤独を埋めるようにモノを集めだしたり、手放せなくなる方もいます。

本人もゴミでは埋められないことは分かっていても、近くに離れていかない物に囲まれることで安心感を覚えている状態です。配偶者に先立たれても、周囲に友人がいれば孤独感も緩和されますが、そうした関われる方がいないと孤独感は増していきます。

子どもが定期的に実家に行ければ良いのですが、仕事の都合もあるため頻繁に訪れるわけにもいきません。

こうした要因が積み重なり、孤独感が原因でゴミが増え、子どももその様子を見て実家へ徐々に行かなくなるというというのがゴミ屋敷を大きくしていく原因です。
ゴミ屋敷の心理状態は【ゴミ屋敷6つの心理状態とすぐにできる3つの解決方法―孤独・ストレス】をご覧ください。

4.実は病気だった

実家,ゴミ屋敷
ゴミ屋敷になる原因の一つにADHDや認知症、溜め込み症、買い物依存症があります。

ADHDは先天的な病気ですが、一般的に認識されたのは2000年以降です。幼少期から本人が生きづらさを感じたまま生活しており、病名が付いていないだけという可能性もあります。

また、年齢と共に認知症が始まっていることもあります。物忘れは誰にでもありますが、認知症になると忘れたことを忘れてしまっています。例えば、過去に買ったという事実を忘れているので、同じものを何度も買いモノがあふれる状態になります。

その他にも衝動的に買い物をしてしまう買い物依存症など、ゴミ屋敷の要因の一つになる病気もあります。病気の場合は内服や定期的に受信することで症状を和らげることもできます。

片付けられない原因と解決法は【片付けられない3つの原因とタイプ別解決策―共通点と病気の可能性】をご覧ください。

溜め込み症については【ゴミ屋敷の原因は溜め込み症かも。捨てられない原因と効果的な治療方法】をご覧ください。

5.もったいない精神が強いから

実家,ゴミ屋敷

もったいない精神が強いこともゴミ屋敷を作り出してしまった原因の一つです。

65歳以上の方は「物不足」と「高度経済成長期」の両方を経験しているため、一度手に入れたものは価値があると認識してしまいやすくなっています。
趣味に合わない頂き物はもちろん、使い道がないようなボロボロのタオルや広告、段ボールであっても「いつか使えるかもしれない」という感情が捨てる行動を妨げています。

家が広いほど、とっておいたことも忘れてしまい、気づけば生活スペースを圧迫している状態です。

時代背景や幼少期の思い出が、もったいない精神とゴミ屋敷を作り出しているのです。

実家がゴミ屋敷の5つのリスク

実家,ゴミ屋敷
ゴミ屋敷には5つのリスクがあります。さらに実家になるとリスクが1つ加わり、子供や親族への負担となっていきます。

1.火災が起きやすい

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ゴミ屋敷には紙や段ボールなど可燃性のゴミも大量に床に散らばっています。たばこの不始末やストーブの点火で火が燃え移ってしまうと、一気に規模の大きい火災が発生するため危険です。

お酒を飲む方や化粧をする方であれば、そこに含まれるアルコールも火に勢いづけてしまいます。

ゴミ屋敷では掃除も行き届いていないのでコードの周辺にはほこりが溜まっています。トラッキング現象といって小さな火花がコード付近の埃につき火災になることもあります。

ゴミ屋敷が火事になる5つの原因と近隣のゴミ屋敷火災から自宅を守る対策

2.健康被害が出やすい

ゴミ屋敷,実家

ゴミ屋敷は健康被害にも直結しています。

積みあがったゴミからはホコリやチリ、カビなどが充満し始めます。
多少であれば問題ないハウスダストですが、大量に継続的に体内に取り込み続けるとアレルギーや喘息などの症状を引き起こしてしまいます。

健康被害例

目の充血・皮膚の腫れ・蕁麻疹・くしゃみ・鼻詰まり・呼吸困難など

一度引き起こされたアレルギーは一時的には薬で抑えることはできても、根治には長い時間がかかります。
住んでいる親はもちろんのこと、実家に帰省した孫も被害者になってしまいます。

3.害虫・害獣被害

実家,ゴミ屋敷

ゴミとして積み上がっているのは、洋服・空の容器・ペットボトル・不用品など無機物だけではありません。
ゴミ屋敷には食べ残しや腐った食べ物も混ざっているため、それを求めて害虫が発生します。

集まってくる害虫は、ハエ・ネズミ・ゴキブリ・ダニ・アシタカグモなど様々です。

こうした害虫はあらゆる病原菌を媒介しています。例えばハエは、赤痢菌・チフス・O-157・黄色ブドウ球菌など60種類以上の病原菌を媒介する生物です。

また、ダニの糞は脳炎の原因もなりますし、刺されることによって痒みを発生させシックハウス症候群も引き起こします。この脳炎を発症すると、患者の約25%が麻痺や激しい頭痛などの重篤な症状に襲われます。

このようにゴミが溜まるだけで命の安全性が脅かされるのです。

【虫の画像無し】ゴミ屋敷に住む虫10種類と2つの撃退方法と虫の出ない部屋

4.親族間や近隣からの孤立

このようにゴミ屋敷は見た目にも悪いだけでなく命の危険もある場所です。そのため、親族もなるべく寄り付かないようになってきます。

特に小さい子どもを持つ方は、子どもがゴミで怪我をしたりアレルギーにならないように実家へ帰ることに関して慎重に判断するようになります。

影響は実家内だけに留まりません。溜まったゴミから漂った悪臭が近隣住民に悪影響を及ぼし、苦情の原因になります。さらにゴミ屋敷で発生した害虫が他の住宅に移動すれば、そこの住民にも健康被害が発生します。

中には公道や共用スペースにまでゴミが溢れることもあり、こうした原因が積み重なりご近所トラブルとなるのです。

トラブルが発生すればますますゴミ屋敷の家主とは関わろうとしなくなりますし、最悪の場合退去の要求やゴミ屋敷条例に基づき強制排除が行われます。その際の費用はゴミ屋敷の住人、または親族が負担することになります。

孤独死のリスク

社会や地域とのつながりが減ることは孤独死後の発見を遅らせます。
家で倒れた時に助けを呼ぶことも周囲の方に気にかけてもらえることもないので、異臭や害虫の多さに気づいた近隣からの通報で発見されるケースもあります。孤独死は遺品整理のつらさを何倍にも引き上げることになります。
孤独死については【孤独死の処理が自分でできない理由と発見後の手続きと費用】をご覧ください。

ゴミ屋敷でのトラブルは【ゴミ屋敷のトラブル事例と原因ー住人の共通点・根本的に解決する】をご覧ください。

ゴミ屋敷の命に係わるリスクは【ゴミ屋敷がコロナ禍で増えた。5つの原因と命に係わる3つのリスク】をご覧ください。

5.遺品整理が大変

実家がゴミ屋敷状態になると遺品整理の負担が増します。
ゴミ屋敷の中で貴重品や思い出の写真を探すことは通常の3倍以上の時間がかかりますし、ゴミ屋敷の片付けは丸1日かかっても終わらない体力仕事になります。遺品整理業者に依頼した時にも費用は平均の2倍以上になることが予想されます。

また、ゴミ屋敷状態で息を引き取らせてしまったことへの後悔もうまれるため、遺品整理がよりつらいものになります。

親の遺品整理は【親の遺品整理のコツとやり方5ステップ・できない時の対処法】をご覧ください。

遺品整理がつらい理由は【遺品整理がつらい3つの理由と悲しみを乗り越えた方法】をご覧ください。

実家がゴミ屋敷で溜まるストレスは【実家が汚いストレスと3つのリスク。すぐにできる2つの実家回避法】をご覧ください。

実家を片付けるタイミングを逃さない

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実家を片付ける時に最も大切なのはタイミングを逃さないことです。

変わらない日常を送っている親に対してゴミ屋敷の掃除を提案しても、いつも通り過ごせている以上、片付けの必要性を感じてもらえず失敗します。

親を説得しやすい「親にとって大きな変化が起こる3つのタイミング」をご紹介します。

怪我や健康被害が起きたとき

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ゴミ屋敷が原因で怪我をした時や食あたりになったときは、親も危機感が高まっているので説得しやすいです。

65歳以上になると歩行中に足をあげる高さが低くなるので、小さな段差にもつまずきやすくなります。また、ゴミ屋敷では食品の管理がされていないので、食あたりを起こすことも多くなります。

弱っているときには子供や兄弟の提案を聞き入れてくれやすいので、タイミングを逃さないようにやさしく説得します。

デイサービスが決まったとき

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要介護認定を受けた時やデイサービスへの入所が決まったときには第三者の目や介入があるので、世間の目を気にする方であればゴミ屋敷の片付けに前向きになってくれます。

年齢と共に筋力や記憶力が落ちていくのは当然ですが、老いはゆっくりと進行するため本人は周囲よりも5歳くらい若い気持ちでいます。介護認定を受けることで自分の老いを受け入れ、ゴミ屋敷や生活状況についても客観視できる可能性が広がります。

配偶者が亡くなったとき

一緒に暮らしていた配偶者が亡くなったときは生活様式に変化が訪れるので、ゴミ屋敷を片付けやすいタイミングです。

亭主関白な夫に長年に寄り添っていた場合には夫のものを捨てるのに許可が必要で捨てられなかったケースもあります。また、配偶者の遺品整理をすると半分以上のモノが無くなることになります。

片付いていく部屋を見ることで、ゴミ屋敷の片付け意欲がわいてくることもあります。
ただし、配偶者を失ったことで喪失感がある時にゴミ屋敷の片付けを提案するのは逆効果になります。

配偶者を失った悲しみの中にいる時にはグリーフケアをして心を整えることからサポートしましょう。
グリーフケアの方法は【グリーフケア5つの方法と悲しみと向き合い、遺品整理で吐き出す】をご覧ください。

ゴミ屋敷になった実家を片付ける3ステップ

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順番通りに進めると実家のゴミ屋敷はスムーズに片付けられます。

1.親に同意を得る

ゴミ屋敷を片付ける際には親にきちんと同意を得ておきましょう。

一見するとただのゴミに見えても、溜めている本人からしてみるとそれなりの理由があります。「汚いから捨てる」など自分の価値観を押し付けるだけでは親は納得しませんし、強引に進めた場合には親子の関係を修復できなくなる危険も秘めています。

同意を得る時には片付けをすることで親本人や周囲に良い影響があると具体例を交えて話していきましょう。

以下のような理由で説明すると親も納得しやすいです。
・ゴミを溜め続けると体調を崩してしまう
・ゴミの下敷きになる危険性があるので心配
・ゴミを踏んで怪我をする恐れがある
・片付けたら、実家の居心地がさらに良くなる
・子どもがアレルギーなのでゴミを片付けて安全な状態にして遊びに来たい

親世代は年齢の分だけ自分の意見に自信を持ち、人の意見を聞き入れにくくなっています。説得し失敗したら、次のタイミングを待ちましょう。

2.ゴミ屋敷のレベルを判断する

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ゴミ屋敷のレベルによっては自分たちで片付けられないので、業者の手配が必要です。ここでは片付けられるレベルや状況をご紹介します。

片付けられるレベル

散らかっているゴミが洋服や食器、本など不用品が中心で、床が見える状態であれば自分たちでも十分に片付けられます。

捨てたり、整頓する作業が中心になり、害虫や害獣が出てくる可能性が少ないので、時間はかかりますが業者を呼ばなくてもできるレベルです。

ペットボトルや空容器、食品が散乱している状態、庭先まで不用品がある時には業者を手配することをおすすめします。

片付けられる状況

ゴミが散乱している状況でも大人が3人以上集められるのであれば、自分たちで片付けることも可能です。

ゴミ屋敷の片付けは体力仕事ですので、できれば力仕事に慣れている男性も1人はいた方が安心です。

3.片付け方を決める

自分たちで片付けるのか、業者に依頼するのかの2択から選びます。
自分たちで片付けた方が費用は安いですし、親も一緒に片付けができるのでリバウンドしにくくなります。業者に依頼するとすべての部屋がゴミに埋もれている状態でも3日以内で片付けが終わる早さが魅力です。

時間と人手、費用から実家に関わる人と一緒に片付け方を決めましょう。

実家のゴミ屋敷を自分で片付けるコツ

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ゴミ屋敷の片付けを自分たちだけで行う時にはコツがあります。

準備、計画は入念に

1度やる気になった親の熱量が冷めないうちに入念な準備と計画を持って、長くても1か月、可能であれば1週間で片付けるのがコツです。

片付けの途中で足りないものがあると、片付け作業が中断し、集中力が切れ片付けが進まなくなってしまいますので、掃除道具やゴミ袋は必要な分だけ揃えてから始めましょう。

片付けに必要なものはドラッグストアや100円ショップで購入できます。

必要な道具 必要個数と使い方
マスク・メガネ・ゴム手袋 マスク、メガネ、ゴム手袋はゴミ屋敷の片付け作業を効率的・安全にするアイテムです。
作業人数分をセットで揃えます。 マスクには食べかすなどの有機物系の匂いを軽減する効果もありますし、アレルギー対策にもなります。
手袋はゴム製でひじのあたりまでの長いものがおすすめです。
ゴミ袋100枚以上 ゴミ袋を準備する前に自治体指定の袋を確認しましょう。
ゴミ袋は可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源ゴミのように自治体で分別されている種類の数だけ必要になります。
ゴミ袋のサイズは一番大きいもの、素材が選べるならば、割り箸などで穴が開かないように一番分厚いものを用意します。
紐、ガムテープ、はさみ、新聞紙 紐やガムテープ、ハサミは雑誌や毛布、布団をまとめるときに必要になります。
新聞紙は生ゴミを捨てるときやそのままゴミ袋に捨てるのは恥ずかしい、下着類を包むために使用します。
殺虫剤 ゴミ屋敷には漏れなく害虫が潜んでいるため、殺虫剤は欠かせません。
ゴミの山を片付けが進み、床が見えてくると、ゴキブリやハエからみたこともないような虫やその卵が出てきます。
必ずゴキブリ用の強力なスプレーを1人につき一本用意しておきましょう。
また作業前に燻煙剤タイプを使用する方法もあり、害虫を駆除してから作業にあたれるので効率的です。
車両 ゴミの持ち込み処分に使用します。
自家用車はゴミの臭いがつくので軽トラックやライトバンなどの大量にゴミを載せられる車両をレンタルで借りたほうが効率的に進められます。

ルール
自治体によってゴミ出しのルールが違うため、分別方法や収集日、収集場所を確認しましょう。
24時間ゴミを出せる設備が整えられているマンション以外は、可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源ゴミの収集日は別々に設定されていることが多く、土日はゴミの収集は休みです。

自治体によっては一度に出せるゴミの量は決められているため、個数制限がある場合は持ち込み処分をしましょう。

スケジュール
ゴミ屋敷の片付けに取り掛かれる日数と人数から計画を立てていきます。
1部屋の片付けに1人が丸一日費やすと予定すると計画も立てやすく、無理のないスケジュールになります。

ゴミを処分するまでが片付けですので、燃えるゴミの前日やゴミ処理施設見持ち込める日に片付けられるといいです。

見えない場所から片付ける

普段使わない2階や納戸から少しずつ片付けた方がスムーズに進みます。

いきなりプライベートスペースやリビングから片付けてしまうと親も抵抗を感じ途中でゴミ屋敷の片付けを放棄することも考えられます。リビングやキッチンから片付けた方が効果は見えやすいのですが、実家の片付け場合は親の熱量を冷まさないことが一番大切です。

例えば、玄関や外回り、使っていない子供部屋など変化に気づきにくい場所から進めます。
このような順番で掃除をしていくことで、まだ思い出の品が残っている上に、目に見えて綺麗になるのが分かるため達成感を覚えやすいです。

徐々に掃除に対する抵抗感を減らしていくことで、実家全体の片付けに対して協力的になってもらえます。

後から片付ける場所

親にとってのプライベートスペースは台所や自室、リビングなどです。この辺りの片付けを行う際は、むやみに物を処分してはいけません。物にまつわる思い出話などをしながら親のペースを尊重しつつ、残す物とそうでない物を分けながら進めていきます。

親と一緒に片付ける

親と一緒に片付けると家にいらないものが溜まっていたことを自覚でき、リバウンドしにくい状態にすることができます。モノ1つ1つに思い入れがあって捨てないのであれば、その思い出を聞いてあげることも実家のゴミ屋敷解消につながります。

孤独が原因でゴミ屋敷を作り出してきた場合には根本的な解決にもつながります。
実家の片付けは【実家の片付けの6つのコツと片付け業者を利用する目安】をご覧ください。

ゴミ屋敷を片付けるなら【ゴミ屋敷の片付けるマインドと費用―片付け業者に依頼すると10万以上】をご覧ください。

リバウンドしないコツは【汚部屋の片付けを成功させる3つのコツとリバウンドしない3つのルール】をご覧ください。

ゴミ屋敷の片付けを業者に任せる

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自分たちだけで片付けられる量のゴミであれば自力で対応できます。しかしゴミ屋敷と呼べるほどの量が積み上がってしまうと自力での片付けはできません。

素人が手を出すと、ゴミで怪我をしたり害虫によって体調を崩したりしてしまいますし、時間もかかります。

また、すでに近隣住民とトラブルに発展している場合、一刻も早くゴミを掃除しなければなりません。緊急性が高い時や自分たちでは手に負えない時は実家の掃除は業者に依頼しましょう。自分たちでは処理するのが難しい大型の家具や、触れるのを躊躇うような汚いゴミなども片付けてくれます。

ゴミ屋敷の片付け費用

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ゴミ屋敷の掃除にかかる費用及び時間は、業者の料金体系や部屋の間取りによって異なります。

参考までに、部屋の間取りごとの費用相場は以下の通りです。

部屋の広さ 費用相場 想定の掃除時間
1R・1K 2万〜10万円前後 3時間前後
1DK・1LDK 3万〜20万円前後 4〜6時間前後
2DK・2LDK 5万〜30万円前後 6〜8時間前後
3DK・3LDK 6万〜50万円前後 10時間前後
それ以上 20万〜60万円前後 12時間前後

費用の中にはスタッフの人件費や車両費、ゴミの処分費用、作業費が含まれた内容になっています。ハウスクリーニングや消臭は別で依頼することになります。

片付けの流れ

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ゴミ屋敷片付け業者に依頼した時には以下の流れで進み、問い合わせから作業完了までは早くて翌日、規模が大きい時には2週間以上かかることもあります。

①問い合わせ
実家を対応エリアとしたゴミ屋敷片付け業者の中から、条件や価格に合う業者に電話やメールで問い合わせます。電話の方がスタッフの雰囲気が分かりますが、メールやLINEでも問題ありません。

「実家がゴミ屋敷であること」「いつまでに片付けたいか」「家の広さ」「状態」など要望と詳細を伝えます。

②見積もり
見積もりスタッフが実家へ行き訪問見積もりをします。
訪問見積もりではどの部屋をどこまで片付けるか、探すものはあるかなど作業に必要な情報を共有し、物量や質から金額を出します。

内容や金額が条件に合わない時には後から連絡しますと言って、断っても構いません。
相見積もりをとる時はすべてが揃い、条件の比較ができるまで契約は待ちましょう。

③片付け作業
片付け作業当日はスタッフが室内のゴミを分別、仕分けしていきます。
ゴミ屋敷の片付けは5時間以上かかることもありますので、最初と最後だけ立ち合うだけでも大丈夫です。

作業完了後に室内を確認し支払いを済ませます。

ゴミ屋敷の片付けができる業者3つ

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ゴミ屋敷の片付けができる業者は大きく分けると3つあり、それぞれに得意な作業が異なります。

1.不用品回収業者

不用品回収業者はゴミ屋敷の片付けが最も得意な業者です。メイン業務は企業や一般家庭から不用になった家具や家電、雑貨などを回収しています。古物商許可を持っていれば不用品の買取もできますし、一般廃棄物収集運搬許可を持っていれば可燃ゴミや不燃ゴミの回収もできます。

ゴミ屋敷の依頼も多いので作業スピードや近隣へ迷惑が掛からないような配慮にも期待できます。

2.遺品整理業者

遺品の分別や仕分け、貴重品の捜索が得意な業者です。古物商許可を取得している遺品整理業者は買取も可能ですし、人形や仏壇の供養ができるのも魅力の一つです。

実家の片付けと生前整理も同時にするときには、遺品整理の目線から親族の負担にならないようアドバイスしてくれます。

3.便利屋

家具の移動や庭の草刈り、犬の散歩など小さな業務から、遺品整理のような大きな業務まで引き受けてくれるのが便利屋です。幅広い業務を引き受けてくれますが、専門性に欠けるため、ゴミ屋敷の片付けには時間がかかることも予想されます。

回収した不用品の処分ルートを持っていないことが多いので、依頼する時には処分方法の確認をおすすめします。

ハウスクリーニング業者

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室内のクリーニング業務をメイン業務として行う業者です。
不用品の回収はできませんが、片付け業者と併用して使うと実家に蓄積された汚れを専用洗剤と知識で根元まで清掃してくれるのでさらに居心地の良い実家になります。

不用品回収業者や遺品整理業者が自社でオプションサービスとして展開していることもあります。

信頼できる片付け業者を選ぶ3つのポイント

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信頼できる片付け業者を選ぶと片付けに同意してくれた親も満足でき、良好な関係のまま快適な実家になります。

良い業者を選ぶ3つのポイントをご紹介します。

1.スタッフの接客が丁寧

作業が丁寧な業者はスタッフの接客や社員教育にも力を入れています。
例えば、清潔感のある身だしなみで気持ちの良い挨拶ができる好感が持てるスタッフが見積もりに来てくれたり、電話を受けてくれたらその後の作業にも期待ができます。

実際に合うまで分からない点でもあります。

良い業者に出会うには事前リサーチが必要で、グーグルの口コミを確認する他に業者紹介サイトのコールセンターに業者の印象を聞くという裏技もあります。ReLIFE(リライフ)では掲載する時に企業情報を確認し、実態を調べてから掲載しています。

2.ゴミ屋敷の片付け経験が豊富

ゴミ屋敷の片付けは経験値によってスピードも効率も上がりますし、中から貴重品を見つけるのも得意になっていきます。

ゴミ屋敷の回収実績がサイトに掲載されている場合やゴミ屋敷についてのコラム記事やブログ記事が掲載されている業者の方が満足のいく片付け作業を提供してくれます。

3.必要な許可を取得している

業者がゴミ屋敷のゴミを処理するためには「一般廃棄物収集運搬許可証」という資格が必要です。仮に資格を保有していなくても、資格を取得している業者と提携しているのであれば問題ありません。

全く無資格の業者に依頼をしてしまうと、ゴミだけでなく保管すべき物まで乱雑に扱われたり、引き取ったゴミを不法投棄されたりしてしまいます。

不法投棄をされた場合、その責任は業者へ依頼した人も罪に問われることがあります。役所に問い合わせて、一般廃棄物収集運搬許可業者を聞くというのが効果的です。

ゴミ屋敷の片付け費用を安くする3つのコツ

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ゴミ屋敷の片付け費用を5,000円以上安くするコツをご紹介します。

1.相見積もりをとる

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相見積もりをすることで、各社のサービスやそれに対する値段設定が適切かを判断できますし、価格競争を起こすこともできます。

業者によって掃除の値段設定にバラつきがあります。そのため、割高な料金を支払わされないためにも相見積もりが効果的です。

ゴミ屋敷は中にある不用品の質によっても価格の幅が開くので、相場価格が分かりにくいのが現実です。例えば、リユースやリサイクルができる不用品が多ければ回収後の処分費用が安くなるので、見積もり金額は安くなります。

反対にペットボトルや空容器、衣類等明らかなゴミは処分費用がかかるのでワンルームであっても20万円以上することもあります。

相見積もりをするときには必ず見積書を作成してもらいましょう。

2.買取を利用する

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古物商許可を持っている片付け業者では不用品を買取って回収費用から引いてくれます。

実家の場合には未使用のブランド食器や内祝いでもらったタオルが箱付きのまま保管されていることもあります。例えばバーバリーのフェイスタオルセットは1000円~3000円、ノリタケの食器は5000円以上で買い取られることもあります。

買取を利用すると費用が安くなるほかにリサイクルにも貢献できます。

3.片付け作業を手伝う

スタッフの様に働くことで費用を1万円程度安くしてくれることもあります。

ゴミ屋敷のような大掛かりな片付けでは、業者が派遣スタッフを雇って運び出しや分別を任せる事があります。手伝うというよりも自分もスタッフの一員として働くイメージです。トラックと実家を何往復もしてタンスやダンボールを運び出すことができるのであれば、業者は派遣スタッフを使用しない分値下げしてくれることもありますので、見積もり時に交渉してみましょう。

実家をゴミ屋敷にしない

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1度片付けても原因が解決されていなければ、半年以内に実家は高確率でゴミ屋敷に戻ります。手遅れになる前に実家をゴミ屋敷にしない方法をご紹介します。

定期的に実家に行く

近距離であれば1カ月に1回、遠方であってもお盆と正月には実家に顔を出すと、ゴミ屋敷化を防止につながります。

人が来ることは非日常的なイベントですので、程よい緊張感が生まれて部屋を片付けるきっかけになります。半年に1回は片付けるきっかけを作るためにも実家に帰ってあげましょう。

コミュニケーションをとる

電話やメール、オンラインで連絡を取り合うだけでも効果はあります。

2020年から広まった新型コロナウィルスの影響で近距離であっても実家に帰省しにくくなっています。物理的な距離は仕方ありませんが心の距離は縮めることができます。SNSで「いいね」を送るなど、小さなコミュニケーションの積み重ねをして、孤独感を和らげてあげましょう。

親の話を聞く

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実家がどんな状態でもまずは親の意見に耳を傾け、聞くことを意識しましょう。実家がゴミ屋敷になる前には、原因となる出来事や病気が隠れていることもあります。日頃からコミュニケーションをとる機会を増やし、ゴミ屋敷になるきっかけを見逃さないように話を聞いてあげましょう。

話を聞く時には自分の意見は控えめにした方が話しやすい環境になります。否定的な言葉をかけられると話す気を失ってしまいます。

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・実家が汚いから帰りたくない
・こんなものただのゴミだろ
・使わないなら早く捨てて

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実家がゴミ屋敷のまとめ

・実家がゴミ屋敷になってしまった原因は4つ考えられ、原因を取り除くことで根本的解決につながる
・実家がゴミ屋敷になると火災や健康被害、近隣トラブルの他に孤独死のリスクも高くなる。遺品整理もつらく、負担になる
・ゴミ屋敷を片付けるには親の説得が必要で、タイミングを見逃してはいけない
・ゴミ屋敷の片付けが自分たちでできない時には片付け業者を利用するといい
・実家をゴミ屋敷にしないためにはコミュニケーションの頻度を高めることが有効

実家は親の持ち物ですので、ゴミ屋敷にしても本人が片付ける意思がなければ動くことはできません。片付けが必要だと気づくタイミングに合わせて、適切なサポートをしてあげるとスムーズに実家のゴミ屋敷は解消されます。

実家がゴミ屋敷で悩んでいる方はReLIFE(リライフ)にご相談ください。
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