汚部屋の片付けを成功させる3つのコツとリバウンドしない3つのルール
仕事や学校が忙しくて気づいたら1週間以上掃除や洗濯ができていない部屋や見たこともない虫が出てきた部屋は既に汚部屋になっている可能性が高いです。
実は汚部屋の片付けを成功させるには「イメージ」「期日」「準備」の3つのコツがあります。
成功のコツを理解したら、手順に沿って進めていくだけで汚部屋の片付けが進んでいきます。
この記事を読むと汚部屋の片付け方が分かり、急な来客にも困らなくなります。
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとしています。
目次
汚部屋の片づけを成功させる3つのコツ
汚部屋を作ってきた歳月が長いほど片付けるのには時間と労力がかかりますが、3つのコツを抑えると汚部屋を片付けやすくなります。
1.片付け後の部屋をイメージする
スポーツ選手も取り入れている「イメージトレーニング」は、成功の秘訣です。
片付け後の部屋の状態を具体的に想像することで、どれくらい片付けたいかが明確になります。イメージは具体的にするほど片付けの目的が分かりやすくなるので、挫折しにくくもなります。
想像できない時には過去の写真や友人の部屋を参考にするのがおすすめです。また、片付け後の部屋でしたいことを目標にしてもいいです。部屋が片付いたら友人を呼びたい、何もない机の上でゆっくりご飯を食べるなど詳細にイメージすることが大切です。
2.期日を決める
汚部屋の片づけを「いつまでに終える」と期日を決めます。
期日は自分の中だけではなく、実家から親が様子を見に来るなど、適度な緊張感を持てるイベントを作るとモチベーションアップになります。
汚部屋の片付けを自分だけで行うときには、最低3日、週末しか時間が取れない時には1か月以上かかることもある長期的な作業になります。期日が決まっていると期日までに可燃ゴミや粗大ゴミの日数も分かるので計画が立てやすくなります。
後回しにしないために自分以外の誰かと約束する形で期日を決めた方が、汚部屋の片付け成功につながります。
3.片付けの準備をする
汚部屋の片付け作業を行う前に必要な道具やゴミ袋を準備します。
途中でゴミ袋や新聞紙の材料が足りないと片付け作業を中断しなければならず、作業が中途半端なままで終わってしまいます。
ゴミ袋や作業用手袋、マスク、新聞紙・雑誌をまとめるひも、ガムテープなど、捨てるのに必要な道具は最低限揃えてから取り掛かります。
協力してもらう
人数が多いほど汚部屋の片付けは早く進むので、友人や親に協力してもらった方が効率的です。
周囲に頼める人がいない時には、片付け業者を利用する方法もあります。費用はかかりますが、確実に汚部屋を片付けられる方法です。
片付けをすると決めたらその気持ちのまま、作業に入れるようにすぐに準備し、作業に取り掛かるスピード感も大切です。
汚部屋の片付け1.処分
汚部屋を片付ける手順は、処分→収納→整理→維持の4ステップです。順番を間違えるといつまでも終わらせることができません。
汚部屋の片付けステップの最初、かつ最重要なのは「処分」の作業です。
汚部屋の片付けでは2通りあります。
1つ目は玄関や水回りなど小さな一区画から始める方法、2つ目は可燃ゴミ・服など品目ごとにその日のターゲットを決めて片付ける方法です。どちらから始めても問題ありませんが、小さな一区画から始めるほうが成果が見えやすいので達成感にもつながります。
とくに最初に玄関を片付けると、ゴミ出しの動線が確保しやすくなるというメリットがあります。
処分方法には「捨てる」・「売却する」・「人に譲る」の3種類がありますが、実際に売却したり人に譲ったりできるのは一握りであり、ほとんどのモノを捨てることになります。
分別したごみはなるべく早く家から出せるように、回収日時をきちんとチェックします。
処分するものを判断する
持ち物を必要・不要で分け、不要な物は迷わず処分します。
今まで「いつか使うかも」や「もったいないから」という思いから出来上がったのが汚部屋ですので、迷ったものは捨てるという気持ちで取り掛かりましょう。
自分の中で明確な基準を作ることも作業スピードを加速させてくれます。
例えば、服であれば今シーズン着なかった服処分、雑誌や本も最新号以外は処分が目安です。本や洋服は再び必要な時には買い替えることができるので、処分しても問題ありません。
ショップの袋や包装紙が溜まっているのも汚部屋の特徴の一つです。
袋や包装紙は誰かに物を渡す時に使いやすく、綺麗な印刷がされていて処分するのは勿体なく思えますが、「見た目を楽しませてくれた」と割り切り、処分しましょう。残す時には大きさごとに3枚程度だけなど上限を決めましょう。
写真やプレゼント
写真やプレゼントなど思い出がこもったものは、要・不要の判断が難しく捨てずらいものですが、汚部屋を作っている要素の一つでもあります。
そのまま処分しずらい時には、思い出の品は写真・動画で残しておく方法がおすすめです。写真は必要な時に見返せますし、紙のまま残すよりもより身近に感じられます。SDカードをなくしてしまいそうなときやパソコン・スマホは容量がいっぱいな時には、クラウド上に保管するサービスもあります。
判断する時にはその後の収納方法を考える必要はありません。ただ、いるかいらないかだけに集中することで頭の中がすっきりし、作業スピードが早くなります。
写真の捨て方は【遺品整理で写真を処分する4ステップ・残す写真は3つの条件】をご覧ください。
捨てる
仕分けして不要だったもののうち、貰い手がいないものはためらわずに捨てます。
捨てるべきものの優先順位は、「大きい物から小さい物へ」の順番を意識します。大きな不用品をゴミ出ししていくと、床が見えてきてモチベーションをアップできます。
お菓子のゴミやペットボトルなど明らかにゴミと分かり、処分方法も分かっているものは手に取ったらすぐにゴミ袋へと仕分けしていきます。
資源ゴミ
明らかにゴミと分かる、段ボール、雑誌、新聞紙、ペットボトル、缶、お菓子のゴミなどは手を付けやすいゴミです。
捨てられない人の特徴として可燃ごみや資源ゴミ等の回収日を把握していないケースがあります。また、資源ゴミを丁寧に分けようとしすぎて疲れてしまうこともありますので、
・ペットボトル
・缶
・ビン
の3つ以外は可燃ゴミとして分けてしまう方法もあります。
プラスチック容器など資源ゴミにされるものでも、中身をきれいにできない時には可燃ゴミにされることもあります。
ゴミの分別に気をとらわれず、目の前にあるゴミを捨てるための作業を淡々と行います。
個人情報が書いてあるもの
ダイレクトメールなど、住所氏名が書いてあるものはハンドシュレッダーなどで切り刻んで捨てると個人情報保護になります。
大量に溜まったDMやチラシを一つ一つシュレッダーにかける間に時間が過ぎていってしまうので、ある程度手で細かくしいらない紙袋や封筒に入れてゴミ袋に入れるだけでも構いません。
小さなことにとらわれずにゴールである汚部屋の片付けを進めましょう。
ダイレクトメールは根本的に止めることで汚部屋化を防ぐことができます。発送を止めたり、ウェブ配信にしたり。雑誌を電子書籍にするなど、溜め込みにくい工夫も有効です。
主な品目 | |
粗大ゴミ | 空気清浄機、扇風機、本棚、衣装ケース、家具
衣装ケースの捨て方は【衣装ケースの捨て方5つ・即日処分したい。買取価格や寄付、解体、リメイクして再利用】をご覧ください。 家具の処分方法は【家具の処分方法4つー粗大ゴミと不用品回収業者比較と売れる家具は?】をご覧ください。 |
可燃ゴミ | 洋服、食品、生ごみ、紙袋、本 |
不燃ゴミ | 針金ハンガー、フライパン、ガラス、食器
食器の捨て方は【食器の捨て方・大量に捨てる・寄付してリサイクルする】をご覧ください。 |
資源ゴミ | 缶、瓶、ペットボトル |
廃品回収 | ダンボール、雑誌、新聞紙 ダンボールの捨て方は【引越し後のダンボールを捨てる6つの方法~無料で処分はできる?】をご覧ください。 |
売って処分する
値のつく物は、買い取り専門店やネットオークションで売却するのも一つです。手間はかかりますが、売れれば片付けながら現金収入を得ることができます。
高価なバッグやアクセサリーは買い取り専門店、ぬいぐるみや化粧品はオンライン買取がおすすめです。
ただし、売れるのは購入時に5万円以上だったバッグや希少価値の高いノベルティのぬいぐるみなどです。また、傷や汚れがないことも前提条件となりますので、汚部屋に置いてあったものは買取対象になりにくいです。
服はフリマアプリやネットオークションで売ることもできますが、買取り価格相場は定価の10分の1以下ですし、手入れの行き届いていない洋服はクレームにもつながりやすいので、処分した方が時間を無駄にすることがありません。
売って捨てるのは選択肢の一つとしてありますが、売れるまでには時間もかかりますので、期待はできません。
ぬいぐるみの捨て方は【ぬいぐるみの処分方法4つ-売る・寄付・燃えるごみ…供養は簡単にできる】をご覧ください。
他人に譲る
まだ使えそうなものは、他人に譲渡することもできます。
知り合いに譲るか、知人だと抵抗を感じるという方はジモティーなど地域の掲示板でほしい人を探す方法もあります。
ただし、人が欲しいと思うものは基本的に「市場価値のあるもの」です。
譲り相手との連絡や引き取ってもらうまでに時間もかかりますので、親や近くに住む友人などすぐに引き取りに来てくれて気の知れた相手にしか使えない方法です。後からトラブルを防ぐために汚部屋にあったものだと伝えた方がいいです。
汚部屋の片付け2.掃除
ゴミや不用品を処分したら、次は部屋を清掃し、汚部屋の汚れを取り除いていきます。
リビングやキッチンなど、生活に必要な場所から優先的に取り掛かると効率的です。
床に堆積していたゴミを撤去すると大きなほこりが見つかるので、それらを取り除いていきます。掃除機で吸いづらい大きなゴミがある場合は、先にほうきで履いてから掃除機を使うほうが無駄がありません。ほこりの多いところを先に、徐々にホコリの少ない場所へと移っていくのがポイントです。
必要な道具
清掃に必要な道具は、掃除機、洗剤、雑巾など最低限にします。
バケツやアルコールスプレーなどあった方がよりきれいになりますが、使いこなせずそれらが汚部屋の新しい原因になってしまうのを防ぎます。
例えば、バケツは洗面器や洗面台に水を張って代用できますし、アルコールスプレーは塩素系漂白剤で代用できることもあります。
特に一人暮らしの場合には、定期的に掃除をする時間が取れないので、せっかく買った掃除道具が無駄にならないよう必要最低限を揃えます。
カビ・害虫駆除
数か月の間、布団や洋服、ゴミが置きっぱなしになっていると、壁紙や部屋の隅、フローリングマット、布団の裏に黒カビが生えることがあります。
一度映えてしまったカビは根元まで根絶しないとすぐに繁殖してしまいます。
黒カビは塩素系漂白剤を薄めたものを散布してからよく絞った濡れ雑巾で拭き上げるとプラスチックなど表面が平らな物は取り除けます。
布団やシーツに生えた黒カビは散布後、サランラップでパックし、時間を置くと綺麗になります。最後にもう一度アルコールをスプレーするとカビ予防にもなります。
漂白されて、色素が抜けてしまうこともあるので色物の衣類はカビが生えたら処分するよりありません。
害虫
汚部屋のゴミに弁当の食べかすや使い古した生理用品などが含まれていた場合は、ゴキブリなどの害虫が大量発生することがあります。
1匹でも出てきたら押し入れやキッチンの戸棚などに最低でも10匹は潜んでいますので、バルサンやアースレッドなど、燻煙式あるいはスプレー式の殺虫剤で駆除します。
汚部屋の片付け3.整理・収納
必要な物だけを選別できたら物の定位置を決めるために整理、収納します。
全てをしまい終わった後で収納スペースに、収納後に2~3割のすきまができるのが理想です。収納にゆとりがないと、また「とりあえず床に置こう」と考えてしまうため、汚部屋に逆戻りしやすくなります。
収納スペースが少なすぎる場合は、ホームセンター、日用雑貨店、100円ショップなどで収納用品を購入します。ただし、必要な分量だけにとどめます。
収納用品を必要以上に増やし過ぎると、かえって物を溜め込みやすくなり、物があふれる原因となってしまいます。
整理・収納のコツ
整理のコツは、散らからない環境づくりをすることです。
汚部屋の始まりは洋服やゴミなどが散らばることなので、それぞれに定位置を作ると散らからない部屋になります。
具体的には、フックなど有効活用して床に物を置かない、物の定位置を決める、通年ものと季節の用品を区別して収納する、手間をかけずに維持できるような配置にすると言ったことが挙げられます。
収納アイテムは色や形に統一感を持たせると、スッキリして見えます。
服の整理
服や下着を種類別に分けて収納するのが基本となりますので、ホームセンターや100円ショップで引き出し用の間仕切りを購入し、下着やソックスを分けて収納します。
クローゼットやタンスを有効活用できない方は、服を床置きしたり、山積みになるまで放置したりする傾向にあります。
衣替えができないと服を放置する原因になるので、収納ボックスを2つ用意して「春夏用」「秋冬用」に分けて収納するのがおすすめです。春と秋、季節の変わり目に収納ボックスからクローゼット・タンスの引き出しに移し替えます。
移し替えるのが面倒な方は、引き出し式の収納ボックスや突っ張り棒を使えば、簡易的な収納スペースを作ることができます。突っ張り棒式のハンガーラックを購入して収納スペースを増やすのもおすすめです。
服の定額レンタルサービス
また、服の収納や洗濯が苦手な方の場合は、服のサブスクリプションサービスを利用することも効果的です。
月額5,000円程度でトップスやスカートなどを定額でレンタルできるサービスで、2週間~1カ月に1回交換できるので、家庭では洗いにくいニットを洗わずに返却することもできます。借り放題プランが設けられているサービスもあります。
エアークローゼットやメチャカリでは30代~40代の働く女性に合わせた、きれいめオフィスコーディネートが豊富です。
汚部屋では「次に着たら洗濯しよう」と椅子やソファに置きっぱなしが繰り返されて、出来上がることもあります。洋服をレンタルサービスに切り替えると定期的に新しいものを着られる上に、服を捨てる決断をしなくて済みます。
洋服が原因で汚部屋化している方には解決策につながります。
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雑貨・アクセサリーの整理
雑貨や小物をまとめて収納できると、部屋が整って見えます。
ホームセンターや100円ショップで専用の収納ボックスを購入すると便利ですが、大きめのタッパーにまとめるだけでも良いです。
反対にやってはいけない収納は、見せる収納です。
綺麗に飾られた雑貨やアクセサリーは部屋の雰囲気をおしゃれにしてくれるので、憧れますが埃が溜まるので管理が大変です。
汚部屋状態を抜け出したばかりの頃は、まずは「定位置に片付けること」ができるような収納を心がけます。
靴の整理
下駄箱の横方向に余裕がなくても縦方向に空きがあるケースが多く、その場合は靴を吊るして収納するハンガータイプや、一足分の幅で2足の靴が収納できる靴ホルダーを用意します。これらの道具があると無駄なスペースが有効活用でき、多くの靴を収納できます。
ホームセンターや100円ショップ、雑貨屋などで多様に展開されているので、自分の家の下駄箱に合ったサイズ・形状の商品を選ぶのがおすすめです。
汚部屋に戻さない3つのルール
汚部屋の片付けが終わっても今までのような生活をしていると、1カ月もたたないうちに汚部屋に戻ってしまいます。
片付いた部屋を維持する3つのルールをご紹介します。
1.定位置を決める
物に定位置を決めて、使ったら戻す場所を作ります。汚部屋を作ってしまう原因は床や机に置いてしまう「とりあえず置き」をやめなければいけません。
定位置があると戻す場所が決まっているので、とりあえず置きを防ぐこともできます。
また、置く場所に余裕がないと洋服や雑貨を購入する時における場所を想像できるので無駄なものが増えなくなります。
本当に欲しいものや必要な物を購入する時には「1つ買ったら1つ捨てる」というルール作りにもつながります。
2.習慣化する
片付けることを習慣化することで、日常的に汚部屋を防ぐことができます。
まずは片付けることを習慣化することが大切なので、1回当たりの片付けの時間は5分~15分以内で構いません。
1日のうちで片付けをする時間を固定するとさらに習慣になりやすいです。
夜寝る前やお風呂に入る前などいつも行う行動とセットで片付けを付けてみましょう。
汚部屋状態だと短時間の片付けで済ませるのは難しいですが、物を定位置に戻して維持できていれば、毎日の片付けは15分程度で済ませることが可能です。
3.定期的に友人や家族を呼ぶ
他人の目があると部屋をきれいにするモチベーションになるので、1カ月に1回程度は家族や友人などを呼ぶように心がけます。
コロナ禍で人を呼ぶことに抵抗がある時には、定点撮影で定期的に部屋の状態をチェックすると、客観的に評価できるのでおすすめです。部屋がきれいになった時の写真を撮り、目に付くところに張ると比較しやすいので有効です。部屋全体が写るように部屋の角斜め上から撮影すると効果的です。
初めは1週間に1回、片付いた部屋をキープできるようになったら1か月に1回など間隔をあけていきます。
汚部屋のレベル3つのチェックリスト
自分の部屋が汚部屋なのか客観的に分からない時には以下の3つのチェックをしてみましょう。
汚部屋のチェック項目は3つあり、1つでも当てはまる方は要注意で、そのままにするとすぐに汚部屋になりやすいです。
とくに3に該当する方はかなり汚部屋化が進んでいるので、すぐに対策を取る必要があります。
1.ゴミが溜まっている
汚部屋の特徴で最も分かりやすいのが、ペットボトルやお菓子の袋などのゴミが溜まっていることです。
捨てていないゴミ袋が部屋に3袋以上溜まっていると、汚部屋レベルが高いと言えます。空のペットボトルが2本以上放置されているのも汚部屋の始まりです。
1人暮らしの場合は資源ゴミが袋一杯に溜まるまで待っていると時間がかかりすぎて不衛生なので、自販機横のゴミにこまめに捨てに行くという方法もおすすめです。
「溜めずに捨てに行く」という意識は、汚部屋にならない秘訣と言えます。
2.1週間以上、洗濯・掃除をしない
洗濯や掃除機がけの頻度が極端に少ない人は、汚部屋化が進みやすいです。
具体的には、週1回しか洗濯しない、2週間以上掃除機をかけていないというケースです。
1人暮らしだと洗濯物は少ないものの、衛生面を考慮すると少量でも週に2、3回は洗濯することをおすすめします。
床の汚れが目立たない場合もホコリが堆積していくので、掃除機は最低でも3日に1回はかけるようにします。床の掃除機がけが習慣化していないと、床に物を置きやすくなるので汚部屋レベルが上がっていきます。
3.物で床が隠れている
床に直置きする物が多いほど、汚部屋レベルが高くなります。
床が見えないほどゴミや衣類などが散らばっている場合は、完全な汚部屋状態です。
ゴミ出しが習慣づいていない方はゴミをそのまま床に置いてしまうことがあり、家の中の物の定位置を決めていない方は「とりあえず床に置こう」と考えがちです。
洗濯後やシーズンオフの衣類も、収納場所が決まっていないと適当な場所に置いて堆積していきます。
汚部屋を解消するには、まずは今すぐ不要な物を処分して家からゴミを減らすことが大切です。
汚部屋のレベルについては【汚部屋のレベルと女子に多い理由―病気になる前に片付ける方法】をご覧ください。
汚部屋になる原因
不要な物を捨てないで溜め込んでいるのが、汚部屋の最大の原因です。
加えて、使った物を元の場所に戻す習慣がないと汚部屋になりやすくなります。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)やうつでも片付けられない症状が出ることがあり、その疑いがある場合は専門機関の受診が必要です。
汚部屋に住む人の10個の特徴
汚部屋に住んでいる人には、以下の特徴を持つ傾向があります。
(1)物を出しっぱなし
:物を定位置に戻さないので部屋が荒れていきます。
(2)失くし物が多い
:物を出しっぱなしにした結果、見つけられなくなります。
(3)面倒くさがり、先延ばし癖
:物を出しっぱなしにしたり、片付けを怠ったりするため、部屋が荒れていきます。
(4)ゴミの捨て方や収集日が分からない
:地域のゴミ出しのルールや収集日が分からず、出しそびれたゴミが溜まっていきます。
(5)汚部屋だと認識していない
:他人にはゴミだらけに見えても、住人自身はこの汚れ具合が当たり前だと思っている場合、掃除する必要を感じていないので汚部屋化が進みます。
(6)「もったいない」精神が強い
:不要な紙袋やもう着ない服などを「いつか役立つかも」「もったいない」と思って溜め込みます。
(7)ストックがたくさんないと不安
:不安感が強いと、収納の限界を超えたストックを溜め込みたがります。
(8)浪費しやすい
:買い物好きな方はムダなものまで買いがちで、捨てる習慣がなければ不用品が溜まっていきます。
(9)順序だてて物事をするのが苦手
:物を取捨選択したり、スケジュールを立てて片付けたりするのが苦手な方は、ゴミをためやすくなります。
(10)不衛生で病気がち
:汚部屋ではカビやダニなどの健康被害が出やすく、炊事しない方は栄養に偏りが出るため不健康になります。
これらに10項目に当てはまる人は汚部屋になりやすい、あるいはすでに汚部屋の弊害が出ている可能性が高いです。
病気
ADHD(注意欠陥・多動性障害)やうつ病、セルフネグレクトが原因で汚部屋になってしまっていることもあります。
専門の医療機関や医師と相談し、投薬治療を行い、病状が落ち着くと汚部屋から脱出できるケースが多いです。
セルフネグレクトは【セルフネグレクトの原因と対策方法・コロナの影響は…?】をご覧ください。
モノを溜め込む
モノが入ってくる一方通行になってしまい、捨てられないことも汚部屋の原因の一つです。
優柔不断や勿体ない精神が強い方や捨てることに罪悪感を抱えているケースもあります。物を捨てられないのであれば購入する前に、代わりに捨てられるモノがあるか考えてから購入しましょう。
汚部屋を片付けない3つのデメリット
ゴミであふれて生活しづらいのが、最大のデメリットです。
必要な物を見つけづらく、あきらめて二度買いした場合は無駄なものがさらに増えるので、悪循環に陥りやすいと言えます。
1.お金が無くなる
堆積したゴミの中にお金を紛失することがあります。
加えて、汚部屋で暮らすと失くし物が増えるので、失くしたものを二度買いすると無駄な出費が増えてしまいます。汚部屋になりやすい人はもともと浪費癖を持つ傾向にあるので、ますます浪費が加速してしまいます。
また、湿気がたまって壁紙や床が傷みやすくなるため、賃貸退去時の修繕費用が多くかかる恐れがあります。
汚部屋から引っ越す時には自分では荷造りができない方も多く、その場合には引越し業者に荷造りも依頼することになりますので、引っ越し費用も高くなります。自分で荷造りできた場合でも、ダンボールの量は一般的な部屋よりも30箱以上多くなるのでその分費用は高くなります。
汚部屋での生活はモノの量とは反対にお金が少なくなるリスクがあります。
2.イライラしやすい
身の回りがゴミだらけだと、頭が整理しづらくてイライラしやすくなります。
モノを見つけるまでに時間もかかり見つからないことに対してイライラすることもあります。
部屋の中にいる時には常に物やゴミや積まれた汚部屋を見ている状態になりますので、目が休まる暇がありません。また、頭の中では汚部屋に住んでいることに後ろめたさを感じている方も多いです。常に「片付けなければならない」というタスクに追われている状態なので、気が休まることがありません。
さらに部屋を管理できない自分自身に幻滅し、自信を失う方もいます。
3.体調を崩す
家事・掃除しづらくてゴミが溜まりやすく、ますます不衛生な状態になるという悪循環になります。溜まったゴミは悪臭の原因になったり、害虫の発生を招いたりするリスクがあります。カビやダニを原因として、アトピー、喘息などのアレルギー症状を発症する方もいます。
また、汚部屋でも寝るスペースだけは確保されていることもありますが、睡眠の質は下がります。
寝返りをうった時にゴミや物にぶつかってしまうようでは、熟睡できませんし、姿勢も悪くなってしまいます。慢性的な疲労やだるさにもつながります。
キッチンまでゴミで埋まってしまっているときには、まともに調理ができずにコンビニや外食の割合が増えるので、栄養バランスも崩れてしまいます。
毎日の食生活も乱れると免疫力が低下し、風邪をひきやすくなります。
不衛生な環境で生活すると慢性的な疾患の他、体調を崩しやすく仕事や学業にも悪影響を及ぼします。
また、近隣住人とのトラブルを招くことにもなります。汚部屋やゴミ屋敷にまつわるトラブルは【ゴミ屋敷のトラブル事例と原因ー住人の共通点・根本的に解決する】をご覧ください。
自分で汚部屋が片付けられない
汚部屋を自力で片付けるのに失敗した・また汚部屋に戻ってしまった場合は、業者への依頼を検討します。
また、1度片付けても定期的に時間が取れなくて、汚部屋に戻りやすい方は家事代行サービスを利用する方法もあります。
片付けられない時は【片付けられない3つの原因とタイプ別解決策―共通点と病気の可能性】をご覧ください。
ゴミ屋敷になる心理は【ゴミ屋敷6つの心理状態とすぐにできる3つの解決方法―孤独・ストレス】をご覧ください。
汚部屋の片付け業者
汚部屋の片付けを依頼できる業者は、ゴミ屋敷清掃や特殊清掃に対応している不用品回収業者や遺品整理業者です。
初期のレベルの汚部屋であれば家事代行業者に頼むこともできますが、床が見えないほどゴミが堆積している場合には専門業者に相談するのが賢明です。
業者は部屋からゴミを取り除き、作業中に貴重品を見つけた場合は確認してくれます。また、部屋を原状回復するための清掃も行ってもらえます。古物商許可も持っている業者は、回収した不用品の中から値段のつく物を買い取ってくれ、費用と相殺することが可能です。ハウスクリーニング業務を行う片付け業者では汚部屋の片付けから清掃までまとめて1つの窓口で完結することもできます。
家事代行サービス
1度片付けても1か月後には元の状態に戻ってしまう時には、家事代行サービスを利用する選択肢もあります。
掃除や洗濯など身の回りの家事を代行してくれるサービスで、1時間2000円~3000円が相場価格です。鍵を預けて自分が仕事に行っている間に家事を済ませてくれるため、時間の有効活用ができます。1人暮らしの社会人や共働きの家庭からの需要が増えているサービスです。
くらしのマーケットやミツモアでフリーランスとして受けている方もいますし、ベアーズやダスキンのメリーメイドなど会社が提供するサービスもあります。大手の方がサービスは一定の質が保たれますし、スタッフの人数も多いので予約が取りやすいメリットがあります。フリーランスで受けている方の方が比較的料金は安いです。
周囲に利用している方がいれば、紹介してもらうと質と料金の両方に期待できます。
片付け業者に依頼した時の費用相場
片付け業者にかかる費用は、部屋の大きさや内容、掃除業者によって数十万円の差が生じます。
時間に余裕があれば3社以上で相見積もりをとるのがおすすめです。汚部屋の場合には不用品の量や質が電話やメールでは伝わりにくいので、訪問見積もり後に料金が決まります。
一般的な費用を以下の表にお示しします。間取りが違ってもゴミの質や量によって処分費用や作業内容、時間が大きく変わるので10万円以上の差が開きます。
例えば、ペットボトルや食べかけのお弁当のゴミ、汚れた衣類が玄関からリビングまで全て山積みになった汚部屋ではスタッフ5人がかりで2日間かかることもあります。さらに回収したものは全て処分費用が発生するゴミとなりますので、料金が高くなります。
間取り | 費用の目安 |
1K〜1R | 78,000〜350,400円 |
1DK〜3LDK | 135,000〜482,000円 |
4DK〜 | 245,000〜690,000円 |
汚部屋の片付け料金は【ゴミ屋敷の片付けるマインドと費用―片付け業者に依頼すると10万円以上】をご覧ください。
片付け業者選びの3つのポイント
数ある業者の中には、残念ながら不当に高額な料金を請求したり、回収品を不法投棄したりする悪徳な業者も存在します。適切な業者を避けるためのポイントは以下の3点です。
1.見積もりの内訳が明確
契約する前に必ず3社以上の業者から合い見積もりを取ります。そうすることで、費用相場がわかり、極端に高い・安い業者を避けることができます。
電話見積もりで済ませず、実際に訪問見積もりを取ることで、訪問スタッフのマナーや知識ども併せてチェックすることができます。
2.会社の身元が確か
会社の実態がある業者を選ぶのが最低条件ですので、グーグルマップなどで会社の実在を確認します。その業者のホームページからゴミ屋敷清掃の経験が豊富かチェックし、取得している許可についても確認します。一般廃棄物の収集運搬許可が無い、あるいは許可業者と提携していない場合は、不法投棄の危険がないか十分に確認します。
そのほか、悪徳ではなくても現地スタッフがアルバイトのみで構成されている場合は技術面や責任感に不安のあるケースもあります。正社員の比率が公開されている業者を選ぶと期待できます。
3.サービス内容を確認する
見積もりをもらった時点で、買取の可否や、どこまで掃除してくれるかなども明細項目でしっかり確認します。
清掃業者に依頼していることを近所に知られたくない、仕事で日中の都合がつかない、と言う場合には、早朝や深夜に依頼できる業者が便利です。「女性スタッフに依頼したい」などの希望がある場合は、女性スタッフの在籍を確認する必要があります。
以上のように、自分のニーズに合わせたサービス内容を提供している業者を選ぶのがポイントです。
片付け業者の選び方は【不用品回収業者の選び方とトラブル事例・対処方法】をご覧ください。
汚部屋の片付けまとめ
・順序よく片付けに取り組めば、自力で汚部屋を解消することができる
・汚部屋の片付けで最も重要なのは捨てること
・処分、清掃、整理の順序で取り掛かり、最後にきれいな部屋を維持し続ければ汚部屋にならない
・自力で解消できない場合、片付け業者に依頼した方がいい
以上、汚部屋の片付け方についてお伝えしました。
自力で片付けた場合も、業者に依頼した場合も、必ず自分で部屋を維持するプロセスが必要になります。
完全な汚部屋になってしまう前に、家をきれいに保てるような習慣づけをすることが大切です。
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