亡くなった人の衣類の処分時期っていつ?上手な捨て方と注意点
家族とのお別れが突然訪れてしまうこともあります。
気が沈んで処分する気も起きない中で、残された家族は故人の使用していた物や着ていた衣類などを整理し、処分していかなければなりません。
また、お葬式が済んですぐに処分してしまうと、周りの人から「故人を大事にしていない」と思われてしまわないかと考え、処分のタイミングについても悩みが尽きないものです。
本記事では、亡くなった人の衣類の整理方法やタイミング、注意点などを説明していきます。
亡くなった人の衣類を処分するタイミング
亡くなった人の衣類を処分するには次のようなタイミングが考えられます。
・早めの処分が必要なシーン
・親族が集まるときに処分する
・四十九日を過ぎてから処分する
ここでは、それぞれのタイミングについて解説いたします。
早めの処分が必要なシーン
亡くなった人が賃貸住宅に住んでいた場合
亡くなった人が賃貸住宅に住んでいて他に家族がいなかった場合は、住む人がいなくなるため、賃貸契約を解約して持ち主に返す必要があります。
解約せずに放置すると相続人がずっと家賃を払い続けることになります。それを避けるためにも、できるだけ早く亡くなった人の持ち物を整理・処分し、賃貸契約を解約できるよう作業をすすめましょう。
公共住宅に住んでいた場合は、死亡後1か月を目途に返却する必要があります。どうしても整理作業が間に合わなそうな場合は、一度すべての物品を別の場所に移動させるか、遺品整理業者に相談してみましょう。
亡くなった人が特別養護老人ホームなどに入居していた場合
老人ホームなどに入居していた場合は、死後1か月以内を目安に持ち物を処分する必要があります。亡くなった方の衣類は老人ホームなどでは処分できないため、基本的には持ち帰って処分することになります。
家族や親族が早めに老人ホームで荷物を受け取り、整理や処分を進めましょう。
親族が集まるときに処分する
葬儀の後に家族親族が集まる機会が処分しやすいタイミングです。葬儀の後で家族親族が集まる機会としては、葬儀直後を除けば四十九日の供養や百日の法要などが挙げられます。
家族や親族の中には故人の衣類を思い出の品が欲しいと考える人もいるため、一緒に
片付けを進めることで「勝手に処分した」と言われる問題を避けることができます。
故人と関わりのあった家族にも配慮を忘れず、整理や処分を進めることが大切です。
四十九日を過ぎてから処分する
亡くなった人の衣類を処分するタイミングとして、四十九日の供養が終わってからでも問題はありません。
個人差はありますが、時間が経ってある程度気持ちの整理ができる頃の方が、落ち着いて整理を進めることができます。
ただし、あまり時期が遅くなると、整理すること自体が億劫になってしまう可能性もあります。そのため、半年以内などと作業の目安を決めてから取り組みましょう。
故人の衣類を処分する際の注意点
故人の衣類を処分する際には、次の点に気を付けて進めましょう。
・遺言書を確認する
・遺品として残すべきものと処分するものを分ける
・衣類のポケットを確認する
遺言書を確認する
まず、故人が遺言書やエンディングノートを残していたかを確認しましょう。
遺言書やエンディングノートがあった場合は、そこに書かれている内容を尊重するように進めるのが望ましく、判断に迷う場合は周囲の親族などに相談して進めましょう。
故人が遺言書やエンディングノートに衣類について「○○を××さんに残す」ということを書いていた場合にはその通りにするのが一番です。
遺言書がない場合でも生前に「これは〇〇さんにあげたい」といった意思表示があった場合には、意見を尊重して対応しましょう。
遺品として残すべきものと処分するものを分ける
衣類の中でも形見分けや再利用のために残すべきものと、不要となるため処分した方がよいものを分別します。
パジャマや肌着のようなものは処分することが多く、外出着や着物などは形見分けや再利用として残す選択肢もあります。
決めかねるものがあれば一時保留としてまとめておき、後日もう一度処分を検討しましょう。
衣類のポケットを確認する
衣類のポケットからも、故人が大事にしていた物が出てくることがあります。
処分するにしても残すにしても、一度ポケットの中を確認しておくことが大切です。
ズボンのポケットからお札が出てきたという例もあるため、重要なものが紛れ込んでいないか、よく確かめておきましょう。
亡くなった人の衣類を処分する方法
亡くなった人の衣類を処分する方法として、主に以下が挙げられます。
・お寺や神社で供養する
・施設に寄付する
・自治体のルールに従い処分する
・親族に譲る
・遺品整理(不用品回収)業者に引き取ってもらう
・リサイクルショップに買い取ってもらう
お寺や神社で供養する
亡くなった人の衣類をそのままゴミとして処分してしまうのに抵抗がある場合は、寺社で供養してもらうことができます。
最近は寺社だけでなく、葬祭場やお焚き上げ業者、遺品整理業者でも供養してくれるところがあります。
衣類のお焚き上げを頼むには、料金が約5,000円~10,000円ほどかかりますが、供養することで気持ちの整理ができるのが利点です。
施設に寄付する
亡くなった人の衣類が使える状態であれば、施設などに寄付して利用してもらうことが可能です。未使用品や保存状態の良い物であれば、福祉施設や発展途上国へ寄付する方法もあります。
サイズが合わない美品などでもらい手がいないのであれば、捨ててしまうよりも寄付して活用してもらう方が、気持ち良いものです。遺品整理の選択肢の一つとして、施設に寄付することも検討してみましょう。
自治体のルールに従い処分する
使用感のある衣類やサイズが合わない衣類などで再利用が難しい場合は、自治体のゴミ出しルールに沿って決められた日にゴミとして処分しましょう。
衣類は燃えるゴミになるため、費用としてはゴミ袋の代金(1枚10~50円ぐらい)以外には料金はかかりません。
ただし、一度に大量の衣類ゴミを出すと迷惑となる場合あるため、自治体のゴミ収集ルールを確認し、面倒でも何回かに分けてゴミを出しましょう。
親族に譲る
未使用なものや保存状態の良いものであれば、思い出の品として親族に譲ることで処分できます。
ゴミとして処分したり箪笥の肥やしにしたりするよりも、親しい人に使ってもらう方が、気持ちが楽になるものです。
洋服の場合はサイズが合わないと難しいですが、和服の場合はある程度融通が利くため、着られそうな人に譲ってもよいでしょう。
遺品整理(不用品回収)業者に引き取ってもらう
自分で選別したり処分したりするのが難しい場合は、遺品整理業者に依頼する方法があります。
亡くなった人の家族は、葬儀の後始末や死亡後の手続きなど、するべきことがたくさんあるものです。衣類ばかりでなく、本やパソコンなどたくさんの物品が残っていた場合には、片付ける手間と時間がかかります。
また、賃貸住宅に住んでいたため急いで片づける必要がある場合や遠方に住んでいて何度も故人宅に出向けない場合、片付け作業をスムーズに進めるのは困難です。
こうした場合、遺品整理(不用品回収)業者に依頼して引き取ってもらう方法が有効です。
遺品整理業者は遺品を要るものと要らないものに分類し、不要なものを処分や買取をしてくれるだけでなく、遺品の供養まで頼むことができます。衣類だけでなく、持ち物すべてを整理してもらえる点も非常に便利です。
料金相場は1R・1Kで30,000~80,000円ほどが目安となります。
業者によって金額はことなるため、複数の業者から見積もりを取って確認しましょう。
リサイクルショップに買い取ってもらう
状態の良い衣類であれば、リサイクルショップに買い取ってもらうことができます。
この場合、あらかじめ亡くなった人の衣類を分別し、使えそうなものを分けておくことが必要です。
未使用の物はそのままで大丈夫ですが、一度でも着たものはクリーニングに出してから買取に出しましょう。比較的新しい物や、ブランド物の衣類、和服などは買い取ってもらえる可能性が高いため、選択肢の1つとして検討してみましょう。
亡くなった人の衣類を買取に出す際のポイント
亡くなった人の衣類を買取に出す際には、以下のポイントを押さえて進めましょう。
・着物や洋服の買取相場の調べ方
・古着買取店やリサイクルショップの選び方
・衣類買取をする際の注意点
着物や洋服の買取相場の調べ方
着物や洋服を買取に出すときは、できるだけ良い値段で買い取ってもらうため、事前に買取相場を調べておきましょう。
調べ方としては、インターネットでメーカーを調べてみたり、査定業者に依頼してみたりする方法が一般的です。ブランド品だけでなく、それ以外の衣類でも査定はしてもらえます。
下調べした結果を参考にしつつ、処分方法を検討していきましょう。
古着買取店やリサイクルショップの選び方
古着買取店やリサイクルショップに買取依頼を行おうと考えている場合、まずは買取先を選ぶ必要があります。
なるべく高く買い取ってもらうためには、以下の点を押さえておきましょう。
やりとりの対応は丁寧かどうか
直接持ち込みだけでなく、出張買取にも対応しているか
事前に相場を調べたうえで、複数先に査定を依頼する
買取を依頼する際、まずは電話やメールで買取を申し込みます。
この時点で返事のないところは引き取るつもりがないと判断し、除外しましょう。
また、衣類をお店に直接持ち込む場合だけでなく、家まで引き取りに来てもらえる場合があるため、事前に出張買取を行っているかどうかも確認が必要です。
直接持ち込む場合、買取できないと言われたり、1枚100円など低い買取価格を提示されたりする場合もあるため、価格に納得できない場合は、無理に買取りしてもらう必要はありません。
時間に余裕があれば、インターネットで相場を調べたうえで、複数の業者に査定してみることも検討しましょう。少しでも高く売りたいのであれば、複数業者を比較してみることが必要です。
また、家に取りに来てもらう場合、査定額に納得いかなくても断りにくくなってしまうこともあります。事前に買取してもらわない可能性があることを業者に伝えておくことが大切です。
衣類買取を依頼する際の注意点
衣類買取を依頼する際には、以下の点に気を付けましょう。
査定前にクリーニングなどで衣類の手入れをしておく
衣類は何点かまとめて持ちこむ
季節ものの衣類の場合、必要なシーズンの前に出す
買取に出す前に衣類の手入れをしておくことで、査定価格が上がる可能性があります。
そのため、事前に洗濯やクリーニングなどで手入れをしておきましょう。
衣類の査定を依頼する場合には、複数枚でなるべく多くまとめて出しましょう。そうすることで手間が軽減でき、処分もスムーズに進みます。
また、季節ものの衣類がある場合は、買取依頼するタイミングを必要となるシーズン前にすることで、買取価格アップが期待できます。
まとめ
亡くなった人の衣類を整理する時期は、気持ちの整理がついてからでも構いませんが、なるべく親族など関係者の集まる機会に進めてしまった方が後のトラブルを防げます。
また、残す衣類を決めるにあたっては、亡くなった人の遺言書や口頭での希望などを確認しながら進めるのが安心です。思い出の品として、親族に形見分けしたり家族が使ったりするよう仕分けを行いましょう。
処分する方法としては親族に譲る、一般ゴミとして処分する以外にも、供養や寄付、遺品業者の引き取り、リサイクルショップへの買取依頼などの方法があります。
他の人に使ってもらう前提で処分する場合には、クリーニングを行うなど手入れをした状態で渡すことを意識しておきましょう。
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとしています。
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