スニーカーの寿命は何年?劣化を進める加水分解や長持ちさせるコツを解説
汚れが目立ってきたり、ソールに穴が空いたりしたときはスニーカーの交換のタイミングです。スニーカーは使用頻度や使い方によって劣化が進むほか、素材の性質により経年劣化もします。寿命を迎えたスニーカーを履き続けることには怪我などのリスクがあるため、早めに処分しましょう。
この記事ではスニーカーの寿命を知る方法や、劣化の主な要因の1つである加水分解、長持ちさせる方法などについてご紹介します。
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターを務める傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとしています。
スニーカーの寿命
使用頻度や個人の感じ方によって異なるものの、スニーカーの寿命目安は約3年です。製造からの期間や見た目、機能性などから寿命を判断する方法をご紹介します。
使用頻度による寿命の目安
スニーカーの寿命は使用頻度によって異なるものの、3年が目安です。
スニーカー比較研究メディア「すにらぼ」が男女300名に実施したアンケート調査によると、スニーカーの寿命に関するアンケート調査で最も多かった回答は「3年」で、回答者の平均は2年10ヶ月でした。
「スニーカーの平均寿命は2年10ヶ月!男女300人に聞いた長く履く方法や捨て時も紹介」(スニーカー研究メディア「すにらぼ」)
ただし、使用頻度が高いほど劣化は早く進むため、毎日履くのであれば半年〜1年で交換が必要になることもあります。実感としてもスニーカーを数年単位で履き続けるのは難しいと感じている人は多いでしょう。
見た目の寿命
スニーカーの見た目も寿命を判断するポイントの1つです。
どの程度の汚れで捨てるかの判断基準は人によって異なるものの、スニーカーの汚れが洗っても取れなくなったり、黄ばんできたりした時は寿命に近づいています。
中でも汚れの目立ちやすい白いスニーカーは、色の濃いものよりも寿命が短い傾向にあります。
嫌なにおいがする
嫌なにおいが取れなくなったときもスニーカーの寿命です。雨や汗で濡れたスニーカーを乾かさずに放置すると、雑菌が繁殖してスニーカーが臭くなります。履くたびに風通しのよいところに置いて乾かしてから保管すると、スニーカーが長持ちします。また、少しのにおいであれば消臭剤の使用や水洗いが効果的です。しかし、手入れしてもにおいが取れないときは処分する方がよいでしょう。
スニーカーとして機能しない
破れや穴空き、クッション性の低下などはスニーカーが寿命を迎えている証拠です。スニーカーとしての機能に問題があるため、早めに交換しましょう。
寿命を迎えていると判断しやすいのは本体部分(アッパー)やインソールの破れです。見た目も良くないため、交換する人が多いでしょう。
一方、普段あまり見ることがないソール部分は、穴が空いても気づきにくいため、定期的にチェックが必要です。
また、ソールがすり減り、凸凹がなくなっているスニーカーも寿命といえます。滑りやすく危険なため、穴が空いていなくても処分しましょう。
スニーカーを履いた時の履き心地からも、寿命かどうか判断できます。寿命がきているスニーカーはクタクタになっており、履いた時にクッション性を感じません。
購入からの期間
大手メーカーの『ニューバランス』や靴専門店のABC-MARTによると、スニーカーの寿命は購入から3年が目安です。したがって使用頻度に関わらず、購入から3年程度経っているスニーカーは劣化が進んで寿命を迎えている可能性があるため注意が必要です。
スニーカーの劣化は日常的に履いている時はもちろん、新品のスニーカーをシューズボックスに保管している間にも自然に進んでいきます。
長期間しまっていたスニーカーを久しぶりに出したら、ソールが崩れていて履けなくなった、ということが起こるのも自然劣化が原因です。使用頻度が少ない場合でも、スニーカーの寿命は3年程度と考えておきましょう。
ランニング用は走行距離
使用期間が短くても高頻度・長時間履いていればスニーカーの寿命は短くなります。例としてランニングシューズが挙げられます。ランニングシューズの寿命は、走行距離500km〜1,000kmを目安に判断しましょう
毎日5km走る人は、約3か月で買い替えの時期が来るため、普段使いのスニーカーと比べると、寿命はかなり短いといえます。
ランニングシューズが劣化してクッション性がなくなると、膝に負担がかかって怪我をする危険性があります。寿命がきたと感じたらなるべく早めに買い替えましょう。
スニーカーを劣化させる2つの要因
スニーカーが劣化してしまう原因には、大きく分けて、自然劣化と使用による劣化の2つあります。自然劣化の主な要因は加水分解であり、使用するたびに劣化が進む大きな理由の1つが歩き方の癖によるすり減りです。
加水分解
シューズボックスに入れっぱなしだったスニーカーを取り出したらソールがボロボロと崩れてきたり、剥がれたりしたという経験を持つ人は多いでしょう。履いていないスニーカーが劣化するのは加水分解が原因です。
加水分解とは、ソールに使われているポリウレタンという素材が水分と結びつきボロボロになる反応のことです。
軽くてクッション性と耐摩擦性に優れているポリウレタンはスニーカーにはうってつけの素材ですが、水分には弱いとされています。
雨や汗だけではなく、空気中の水分にも反応して加水分解が起きるため、完全に防ぐ方法はありません。
濡れたらすぐ乾かす、保管時は除湿剤を使うなど水分に触れる時間を短くすることがスニーカーの寿命を延ばすことにつながります。
歩き方の癖によるすり減り
スニーカーを履いて歩くたびにソールは地面とこすれてすり減っていきます。
足を引きずる歩き方は足裏の地面の摩擦が増えるためソールがすり減りやすく、劣化を早めます。靴底を引きずるのではなく、かかとから着地して、親指の付け根で地面を蹴るようにして歩くようにしましょう。
足の形や大きさに合っていないスニーカーを履くことも靴がすり減っていく原因になります。
購入する段階から自分の足にフィットするスニーカーを選ぶのが大切です。
劣化したスニーカーを履き続ける3つのリスク
寿命を過ぎたスニーカーを履き続けることには怪我などのリスクがあります。寿命のサインに気づいたら早めに買い替えましょう。
1.怪我につながる
ソールが薄くなったスニーカーは、地面や地面に落ちているものから足を守る役目を果たしづらくなっているため、怪我につながる危険性があります。
ソールが薄くなっていると、溝部分もなくなっておりツルツルの状態になっています。ツルツルした状態のスニーカーを履くと滑りやすく転倒の危険があります。
購入したときはフィットしていた靴も、履き続けていくうちに緩んで大きくなってきます。自分に合っていない大きさの靴は靴擦れを起こし、歩くのが億劫になります。
ぶかぶかになった靴を履いていることで、足の裏の筋肉が衰えていくリスクもあります。偏平足の原因にもなり疲れやすくなったり怪我をしやすくなります。
怪我をする前に、古くなったスニーカーは買い替えましょう。
2.雨が染み込みやすくなる
防水スプレーをかけていたとしても、古くなったスニーカーであれば破れた部分から雨がしみ込んできます。
雨がしみ込むと、加水分解が起こりさらに劣化が進むという悪循環となります。
靴だけではなく靴下まで水浸しになると気分が台無しになってしますし、靴も靴下も替えられない状況にあれば、ずっと不快な状態のまま過ごすことになります。
足元が冷たいだけではなく、スニーカーにしみ込んだ雨は、足の裏から出る汗や脂と混ざって強烈な臭いの原因になります。
自分だけではなく相手の気分も悪くさせてしまうので、雨がしみ込みやすくなったスニーカーは、ガーデニングなどで使う自宅用のスニーカーにするか、劣化が激しい場合は処分しましょう。
3.見た目に問題がある
「おしゃれは足元から」「靴を見ればその人が分かる」と言われているように、足元が人に与える印象は大きいです。
汚れが酷い、破れかけているスニーカーを履いていると野暮ったくみえますし、だらしない印象を持たれてしまいます。
特に白いスニーカーは汚れが目立ちやすいため注意しましょう。
服装はきれいでも靴が汚れていると、おしゃれには見えません。清潔感もないため、くたびれた古いスニーカーは履かないほうがよいでしょう。
劣化したスニーカーの5つの選択肢
寿命を迎えたスニーカーや、劣化したスニーカーはどのようにすればよいのか、具体的な方法を5つご紹介していきます。
1.可燃ゴミで捨てる
靴としての役割を終え、寿命を迎えたスニーカーは可燃ゴミとして捨てます。
ゴミには「9割ルール」と呼ばれるものがあり、ゴミに出すものの一部に金属などが含まれていても、9割が可燃にあたるものであれば、可燃ゴミ扱いになります。
そのため、紐を通す部分など一部に金属などの燃やせない素材が使われていても、無理に取り外す必要はありません。
ただし、燃やせない素材が大きい場合や、小さくても簡単に取り外せる場合は素材別に分別して捨てましょう。
2.修理する
気に入っているスニーカーであれば、修理に出してもう一度履くという方法もあります。
スニーカーを修理に出す時は、かかと、つま先など一部分の修理から、ソール全体の修理まで様々なコースがあります。
スニーカーの素材によって値段に幅がありますが、ソール全体を付け替える場合は6,000円〜15,000円が相場です。
ソール全体の修理が必要なら、修理に出すよりも新しいスニーカーを買ってしまった方が、結果的に安上がりになることもあります。
修理は業者に依頼する以外にも、自分で修理をする方法があります。
かかとのすり減り、スニーカー内側の2~3cm程度の破れであれば、市販の補修材で修理が可能です。
3.クリーニングに出す
汚れがひどくても機能性に問題のないスニーカーは、クリーニングしてもらうことでまた履けるようになる可能性があります。汚れやホコリを落としてきれいにしてくれるだけでなく、店舗によっては破れた部分の補修やソールの交換にも対応しています。
クリーニング専門店に依頼する場合、1足あたりの料金の目安は3,000円〜4,000円です。費用はスニーカーの素材やオプションの有無によって異なるため、詳しくは最寄りのクリーニング専門店へ問い合わせましょう。
また、コットンや化学繊維、合成皮革製のスニーカーであればコインランドリーに設置されているスニーカー専用の洗濯機で洗う方法もあります。洗濯機・乾燥機の両方を使用しても費用は数百円で済むため、クリーニング専門店に依頼するより気軽に利用できます。
4.買取店やフリマアプリで売る
人気メーカーや限定品のスニーカーであれば、買取店やフリマアプリで売れる可能性があります。スニーカーの中で人気の高いメーカーは、主にナイキ、アディダス、ヴァンズ、ニューバランスです。特にナイキのエアジョーダンは人気が高いため、通常モデルでも10,000円〜20,000円、限定モデルなどのレアな商品なら100,000円以上の価格で買取されることもあります。
スニーカーを売るには、買取業者に持ち込む方法とフリマアプリで出品する方法があります。
買取業者に持ち込む方法はその場でプロが査定してくれるため適正な価格での買取に期待できることと、すぐに現金化できることがメリットです。
フリマアプリは、撮影や発送など、取引一連の流れを全て自分で行うため手間がかかりますが、値段を自分で設定できます。買取業者を利用するよりも高く売れる可能性があります。
5.不用品回収業者に引き取ってもらう
不要なスニーカーが多い場合や、引っ越しなどで他にも不用品がある場合は、不用品回収業者に引き取ってもらうとよいでしょう。不用品回収業者に回収を依頼する際の料金の目安は段ボール箱なら1箱3,500円、軽トラック1台分なら8,000円〜20,000円です。
費用はかかりますが、希望の日時に引き取りに来てもらえることや、分別する必要がないことなどがメリットです。特にスニーカー以外にもさまざまな不用品がある場合は、不用品回収業者を利用すると楽に処分できます。
スニーカーを長持ちさせる5つのコツ
使い方や手入れによって、スニーカーの寿命を延ばすことが可能です。お気に入りのスニーカーを長持ちさせたい人は以下の方法を試してみましょう。
1.毎日同じスニーカーは履かない
1日履いたスニーカーは2~3日くらい休ませるようにします。毎日同じスニーカーを履かず、2~3足くらいの靴をローテーションするとスニーカーが長持ちします。
スニーカーを休ませる一番の理由は湿気を逃がすためです。
足の裏からでる汗は1日で200mlほどと言われており、1日履いたスニーカーの中はかなり湿った状態になっています。
多湿状態は臭いの原因にもなるので、防臭の面でもスニーカーを休ませることが大事です。
特にスニーカーが湿りを感じたときは、新聞紙を丸めて入れておくと湿気を吸い取ります。
2.高温多湿や直射日光を避けて保存する
スニーカーの保管に適しているのは涼しく湿度の低い場所です。
直射日光はスニーカーの色褪せの原因になり、湿気は加水分解につながって劣化していくからです。
週に1回以上に換気したシューズボックスでの保管が理想的ですが、換気するのが難しければ、除湿剤を置くだけでも効果があります。湿気は下の方にたまるので、除湿剤をシューズボックスの下段に置くとより効果が発揮されます。
反対に真夏の車中はスニーカーを一番劣化させてしまう場所です。
履き終えたスニーカーは玄関先で一晩乾燥させてからシューズボックスに入れると、湿度の少ない状態で保管できます。
3.歩き方に気を付ける
靴底を引きずるようにして歩くと、あっという間にソール部分がすり減ってしまうため正しい歩き方を意識しましょう。
毎回、靴底の同じ部分がすり減ってしまうという方は、あらかじめすり減り防止シートを貼っておくのもスニーカーを長持ちさせる方法の1つです。
また、靴ひもが固く結ばれたスニーカーに無理やり足をいれたり、かかとを踏んだまま歩くのは避けましょう。アッパー部分(本体部分)や内側部分に負担がかかり、形が崩れたり布が破れたりする原因になります。
4.定期的に手入れをする
スニーカーを長持ちさせるためには、定期的な手入れが肝心です。汚れを放置すると落としにくくなるため、履くたびに泥やほこりをブラシで取り除いたり、つま先やソールの横部分はメラミンスポンジで磨いたりするとよいでしょう。
また、湿気はにおいやカビの原因となります。雨や汗で濡れたら風通しのよい場所に置いて乾燥させ、保管の際は乾燥剤や丸めた新聞紙をスニーカーの中に入れておきましょう。
スニーカーの寿命を伸ばすには3ヶ月に1回を目安に水洗いすることも大切です。汚れを落とせるだけでなく雑菌の繁殖も防げるため、におい対策としても有効です。汚れがつきにくくするため、洗って乾かした後は防水スプレーをかけてください。
5.自分の足に合ったスニーカーを選ぶ
自分の足に合ったスニーカーを履くことも、スニーカーを長持させるポイントです。サイズが合わないと足に負担がかかってソールのすり減りを早めたり、汗をかきやすくなってにおいの原因になったりします。
かかとからつま先までの長さ(足長)に1.5cmを足した数字がスニーカーのサイズの目安です。また、足の形は人それぞれ異なるため、足幅や足の甲、かかとにフィットするかもチェックしてから購入しましょう。
スニーカー寿命のまとめ
スニーカーの寿命は約3年、使用頻度が高い場合は1年以内が目安です。汚れがひどい場合や機能性に問題がある場合はもちろん、履いていなくても購入してから3年程度経過したら劣化している可能性があるため注意しましょう。ランニング用スニーカーは走行距離でも寿命を判断できます。
寿命を迎えたスニーカーは可燃ゴミとして処分するほか、修理やクリーニングに出して使い続ける方法もあります。処分したいスニーカーが多い場合や他にも不用品がある場合は、不用品回収業者に依頼すると便利です。
なお、スニーカーは2〜3足をローテーションさせたり、保管場所に注意したりすることで長持ちさせられます。寿命を延ばすためには定期的なお手入れも心がけましょう。
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