豆知識

不用品回収

正月のしめ縄・しめ飾り処分方法|神社返納から自宅での捨て方

「お正月のしめ縄は、どうやって処分すればいいの?」

「縁起物のしめ縄を、ゴミに出したらバチが当たりそうで心配…」

といったお悩みはありませんか?

お正月に玄関先などに「しめ縄(しめ飾り)」を飾る家は多いですが、お正月が過ぎてから処分方法に困ってしまう人もいるでしょう。しめ縄は縁起物であるため、気持ちよく手放したいものです。

本記事では、しめ縄(しめ飾り)の正しい捨て方や処分するときの注意点、しめ縄(しめ飾り)以外の正月飾りの処分方法などを解説します。この記事を読むと、しめ縄(しめ飾り)などの正月飾りを処分するときに頭を悩ませることがなくなります。
しめ縄,処分

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そもそもしめ縄(しめ飾り)とは?

しめ飾り,処分
一般的に「お正月のしめ縄(しめ飾り)」というと、歳神様を迎えるために玄関先などに飾る神聖な正月飾りを意味します。

本来、しめ縄とは、神様のいる場所を示すために神棚などに飾る縄のことです。そのしめ縄に橙(だいだい)や裏白(うらじろ)、ゆずり葉などの縁起物を飾りつけたものを「しめ飾り」と呼び、お正月に飾ります。

そのため厳密には、お正月飾りは「しめ縄」ではなく「しめ飾り」と呼ぶべきですが、本稿では混乱を避けるため、「しめ縄」で統一します。

しめ縄はお正月が明けると役目を終えるため、正しく処分しなければなりません。仏具ではないため、お寺では処分できない点に注意が必要です。縁起物だからこそ、適切に扱って気持ちよく手放しましょう。

しめ縄(しめ飾り)の処分方法

しめ飾り,処分
しめ縄を処分する方法は、次の4つがあります。

1.神社への返納

2.神社のどんど焼き

3.ゴミとして処分

4.不用品回収業者による回収

ここでは、それぞれの方法について詳細や注意点を解説します。

神社へお返しする・納める

多くの神社では、しめ縄やお札、お守りなど神道に関する縁起物を引き取ってくれます。神社で処分する場合、「捨てる」ではなく「お返しする」「納める」と表現をします。

神社の境内に古いお札などを納める「納札所」がある場合は、納札所にしめ縄を納めることが可能です。しめ縄をお返しするときの費用は神社によりさまざまで、無料の神社もあります。

納札所ではしめ縄以外の縁起物もお返しできますが、「大きな門松は返納できない」など神社ごとに基準があるため、事前に確認しておくとスムーズです。

どんど焼きでお焚き上げをしてもらう

しめ縄は、神社のどんど焼きでお焚き上げしてもらうことも可能です。

どんど焼きとは、小正月の1月15日ごろに全国の神社で行われる行事で、左義長(さぎちょう)や道祖神祭(どうそじんまつり)、どんと焼きなどとも呼ばれています。しめ縄や門松などの正月飾りやお守りなどを、感謝とともに燃やして供養するのが、どんど焼きの目的です。

しめ縄をどんど焼きに出す場合は、神社の決まりに従って提出しましょう。費用は無料のことが多く、受付期限は神社によってさまざまです。不明点があるときは、神社に直接問い合わせるとよいでしょう。

どんど焼きは縁起物を焼いた煙を浴びて無病息災を願うものであり、歳神様を見送るための火祭りという意味合いがあります。正月が終わるタイミングに気持ちよくしめ縄を手放したい人は、どんど焼きに持っていくことをおすすめします。

自治体のゴミ回収に出す

しめ縄を神社に持っていくのが大変な場合は、自宅で捨てても問題ありません。しめ縄の大部分は燃える素材でできているため、可燃ゴミとして捨てられます。ただし、地域によっては「しめ縄を分解して素材別に出す」などのルールが定められている場合もあるため、ルールを確認しておきましょう。

しかし、「縁起物のしめ縄をゴミ扱いするのは心苦しい」と感じる人もいるでしょう。心理的な抵抗感がある人は、処分する前にしめ縄に塩を振ってお清めすることをおすすめします。しめ縄の下に半紙など大きめの紙を敷き、全体に塩を振ってからその紙で包みます。包んだしめ縄を、ゴミ袋に入れて収集日に出しましょう。

古来、塩はけがれを払う神聖なものとされており、ひな人形などを自宅で処分する場合にも塩と一緒にゴミ袋に入れるケースが見られます。他のゴミと混ぜずに単一でゴミ袋に入れ、感謝の気持ちを込めて作業すると、心穏やかに手放すことができるでしょう。

不用品回収業者に回収してもらう

「手間を省いて今すぐしめ縄を片づけたい」「他にも処分したい不用品があって大変」という場合には、不用品回収業者を利用するのがおすすめです。

不用品回収業者は家具・家電だけでなく、しめ縄や神棚、仏壇や節句人形などさまざまなものを回収対象としています。

不用品回収業者の費用相場は、基本料金と回収品目ごとの単品回収料金を合わせて5,000円程度です。しめ縄を単品で回収すると割高になってしまいますが、捨てたいものがいくつかある場合は、「トラック積み放題プラン」などを活用するとお得になります。

不用品回収業者への依頼は電話一本で完了でき、最短で即日から回収してもらえる点がメリットです。忙しい中で神社に行く時間を作ったり、自分でゴミに出したりするとついイライラしてしまうものですが、不用品回収業者ならすみやかにしめ縄を手放せます。

縁起物だからこそ、気持ちに余裕をもって快適に片づけたい人には、不用品回収業者がぴったりです。
しめ飾り,処分

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しめ縄(しめ飾り)を処分する際に気をつけたほうがよいこと

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しめ縄を処分するときは、次の3点に注意しましょう。知らずにやってしまうと周囲に迷惑をかけてしまったり、思うように捨てられずに困ったりする恐れがあります。

自宅の庭などで燃やすのはNG

しめ縄を、自宅の庭や駐車場などで燃やすことは避けましょう。お焚き上げのつもりで燃やしたとしても、しめ縄の焼却処分は「野焼き」として扱われ、廃棄物処理法違反になってしまいます。

野焼きは焼却温度が200~300度と比較的低温であり、ダイオキシンを発生させて環境破壊になる危険があるため、法令で禁止されています。火災の原因になったり、煙やススで近隣住民に迷惑をかけたりする恐れもあるため、自宅でしめ縄を燃やすことはやめておきましょう。

なお、神社仏閣のどんど焼きは、法令によって例外的に認められているため、法律的にも問題ありません。

自身の家の近くの神社がお焚き上げをやっていない可能性も

すべての神社がお焚き上げを行っているわけではないため、自宅の近場でどんど焼きしてもらえる神社が見つからない場合もあります。最近は、近隣住民からのクレームや環境への影響などに配慮して、お焚き上げを中止する神社も増えてきました。

お焚き上げの可否については、希望する神社への電話または公式サイトで確認することをおすすめします。また、遠方の神社でも郵送でお焚き上げを頼める場合があり、インターネットで「お焚き上げ 郵送」などと検索して探してみましょう。

「処分が面倒」でも使いまわすのはやめたほうがよい

正月飾りのしめ縄は使い回さず、基本的にはその年の正月が過ぎたら処分しましょう。古いものを翌年に持ち越すと、歳神様への失礼になると考えられています。

「捨てるのが面倒くさい」「短期間しか飾っていないから、来年も使いたい」と考える人もいますが、歳神様を迎える目的からすると、使い回しはおすすめできません。

ただし、縁起物への考え方は個人によって異なるため、「デザインが好きなのでインテリアとして毎年飾りたい」「思い出の品だから大切にしたい」といった場合は、必ずしも手放す必要はありません。

基本的には毎年買い替えるものだと知っておき、ケースバイケースで判断しましょう。

しめ縄以外の正月飾りの処分方法

しめ飾り,処分
正月飾りはしめ縄以外にもさまざまなものがあり、処分に頭を悩ませている人もいるでしょう。ここでは、それぞれの処分方法や片づけるタイミングについて解説します。

紙垂(しで)

紙垂とは、しめ縄や玉ぐしなどについているジグザグ型の白い紙飾りで、邪悪なものを払う稲妻をイメージしたものと言われています。

紙垂はしめ縄に付属しており、紙垂だけを単体で処分したいという人はまれです。紙垂を処分する際は、しめ縄と一緒に神社に返納するか、どんど焼きでお焚き上げをしてもらいましょう。

紙垂は紙でできているため、自宅で処分するときは可燃ゴミ扱いとなります。他の神具・仏具などと一緒に不用品回収業者に渡すことも可能です。

神棚

神棚がある家庭では、神棚にもしめ縄を飾ります。神棚のしめ縄は通常、年末に古いものと交換して通年で飾り続け、一年後の年末に次のしめ縄に取り替えます。取り外した古いしめ縄はどんど焼きか返納、または可燃ゴミや不用品回収で処分しましょう。

なお、神棚そのものを処分する場合は、神社に初穂料を納めてお焚き上げをしてもらいましょう。自分でゴミとして処分するのであれば、自治体の粗大ゴミ回収に出すのが一般的です。なお、不用品回収業者も神棚の回収を受けつけています。

お札

神社に参拝した際に、神様の護符としてお札やお守りを授かることがあります。お札やお守りが力を持つ期間は1年間とされており、期間を過ぎたものは処分するのが一般的です。

購入した神社への返納やお焚き上げが理想的ですが、難しい場合は他の神社でも受け付けてもらえることが多いです。また、神社で授かったお札やお守りは、お寺に引き取ってもらうことはできません。

お札やお守りも、自分で可燃ゴミに出したり、不用品回収業者に引き取ってもらったりすることが可能です。

破魔矢

破魔矢(はまや)は厄除けのお守りで、魔を破って幸福な生活ができるようにと願って神棚や床の間、玄関などに飾る縁起物です。

お正月の初詣のとき神社で購入する人も多いですが、破魔矢は端午の節句や七五三などで授かることもあります。正月飾りの一つと考えて買った年のどんど焼きに出すこともできますが、通年で厄除けの役割を果たすと考えて、一年中飾り続けても問題ありません。

一年以内に新しい破魔矢に換えると良いとされているため、翌年にどんど焼きをしたり納札所に返納したりするのがおすすめです。また、自宅で可燃ゴミなどとして処分することも可能です。

門松

歳神様を迎える目印となる門松は、松の内が過ぎたら片づけます。松の内とは、お正月のしめ縄や門松などを飾る期間のことです。松の内の終わりは地域によってさまざまですが、関東地方や東北地方、九州地方では1月7日、関西地方では1月15日とする地域が多く見られます。

門松は、どんど焼きで処分するのが一般的です。神社の納札所でお返しできる場合もありますが、サイズの大きな門松だと断られる場合もあるため、持ち込む前に確認しておきましょう。

自宅でも処分できますが、一辺30センチ以上など自治体の粗大ゴミ規定サイズに当てはまる場合は、「粗大ゴミ」として扱わなければなりません。一方、小さな門松は可燃ゴミ、不燃ゴミなどとして出すことができます。素材によってゴミ区分が異なる可能性があるため、不明点は自治体に確認しましょう。

鏡餅

鏡餅は太陽と月を表す大小の餅を重ね合わせた縁起物で、福を重ね、円満に年を重ねるという祈りが込められています。鏡餅は、鏡開きの日に食べるのがならわしです。1月11日を鏡開きとする地域が多いですが、関西などでは1月20日とすることもあります。

お供えしていた鏡餅は包丁で切らずに、木槌(きづち)などでたたき割って食べましょう。鏡開きの「開く」とは、割るという意味です。切るのは縁起が悪いとされ、包丁を使わずに割るのが好ましいと考えられています。

木槌で割るのが難しい場合は、電子レンジで加熱したり水に浸したりすると柔らかくなって手でちぎることができます。

しめ縄(しめ飾り)の処分に関するよくある質問

しめ飾り,処分
ここでは、しめ縄の処分に関するよくある質問にお答えします。

しめ縄の処分方法にはどういったものがあるの?

しめ縄を処分するときは、神社で行われるどんど焼きに出したり、納札所に返納したりするのが理想的です。神様への感謝を込めて、神社にお返ししましょう。

神社での処分が難しく、心理的な抵抗感がなければ、自分で処分することも可能です。自治体のゴミの日に出せば問題なく収集してもらえますが、縁起物であることを考慮してお清めの塩と一緒に包むのもおすすめです。

「今すぐ片づけたい」「他の不用品もまとめて片づけたい」などの要望がある場合は不用品回収業者が適しています。

しめ縄はお寺や神社で処分すればいいの?

しめ縄は神様を祀る道具であるため、基本的にはお寺で処分できません。神道と仏教は異なる宗教であるため、混同して取り扱わないよう注意しましょう。

しめ縄は神様の飾りであるため、神社で引き取ってもらえます。納札所に返納するか、どんど焼きでお焚き上げをしてもらえば処分できます。神社のどんど焼きは1月15日ごろに行われることが多いため、どんど焼きの時期を過ぎてしまったら納札所への返納を検討しましょう。

どんど焼きをしていない神社や納札所を設けていない神社もあるため、返納の可否をあらかじめ確認しておくとスムーズです。

しめ縄は自宅で処分できる?

しめ縄は自宅で処分できますが、庭などで燃やすことは法律で禁じられています。廃棄物の野焼きは廃棄物処理法第十六条の二によって原則禁止になっており、違反すると5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。

自宅で処分する場合は、自治体のゴミ収集に出しましょう。地域によって分別ルールが異なるため、「まるごと可燃ゴミに出す」「素材ごとに分別して出す」など地域のルールを確認してから処分します。

「しめ縄=しめ飾り」じゃないの?違いは?

しめ縄とは、本来は神様がいることを示すために神棚に飾る縄のことです。稲わらや麻で作られた縄に、紙垂(しで)という白い紙飾りをつけたものがしめ縄です。しめ縄には、神様の住む常世(とこよ)と人間の暮らす現世(うつしよ)を隔てる境界線という意味があり、けがれたものが神様の場所に入り込むのを防いでいます。

そのしめ縄に縁起物を添えて、お正月に歳神様を迎える家であることを示すために玄関先に飾るのがしめ飾りです。しめ飾りには、お正月に歳神様をお迎えする目印という役割があります。

しめ縄はいつ処分すべき?

お正月のしめ縄は、「松の内」が明けたら処分しましょう。地域によって松の内が終わるタイミングは異なりますが、1月7日や小正月の1月15日までとする地域が多いです。

松の内が過ぎると歳神様は帰っていくため、正月飾りの役目は終わりです。同じ正月飾りを翌年に使いまわすことは歳神様に対する非礼だと考えられているため、役目を終えた正月飾りは処分しましょう。

ただし、思い入れのある正月飾りやデザイン性のある高価な正月飾りをインテリアとして毎年飾るという家庭も見られます。本来は毎年買い替えるものだという基本をおさえつつ、柔軟に判断しましょう。

しめ縄(しめ飾り)の処分のまとめ

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正月飾りとしてのしめ縄(しめ飾り)は、松の内が明けたら役目を終えるため、適切に処分しましょう。

神道の縁起物であるため、神社への返納やどんど焼きでの処分が可能ですが、お寺では処分できない点に注意が必要です。近年はお焚き上げをしていない神社が増えているため、持ち込む前に確認すると安心です。

また、しめ縄は自分でゴミに出したり、不用品回収業者に引き取ってもらったりすることも可能です。自宅の庭などでしめ縄を焼却処分すると法令違反になってしまうため、注意しましょう。

「引っ越しや断捨離などで、しめ縄を今すぐ片づけたい」、「門松や神棚などもまとめて処分したい」という場合は、不用品回収業者に頼むのが適しています。

役目を終えたしめ縄や正月飾りを、自分に適した処分方法ですっきり片づけて心穏やかな毎日を送りましょう。



【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子

祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとしています。


しめ飾り,処分

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