老前整理を成功させる3つのコツと失敗する3つの原因
齢を重ねるごとに健康や将来について漠然とした不安を抱え始める方も多いのではないでしょうか。関節の痛みや疲れやすさ、病気の発症リスクは当然のように上がっていきます。
実は「老前整理」を行うと、生活面や資金面での不安を減らすことにも繋がります。
この記事を読むと老前整理の必要性が分かり、始め方や疑問点の解消ができます。
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけることを仕事のやりがいとしています。
目次
老前整理の3つのメリット
老前整理には行っている最中から健康面、精神面共に良い影響を与えます。
また、老前整理の先にある生前整理や遺品整理の負担を軽くする長期的なメリットもあります。
1.安全に暮らせる
老前整理で不用品や家具を整理すると、転倒や災害時の事故のリスクを減らすことにもつながります。
高齢者が救急搬送される原因の8割が転倒でその中の5割以上が自宅での転倒です。年齢と共に歩行時に足を上げる高さが低くなるので、床に物がある場合はもちろんのこと、カーペットなどのわずかな段差でもつまづきやすくなります。
40~50代であれば転倒してもねん挫や打撲程度で済みますが、65歳を超えると急に骨密度が低下しているので骨折しやすくなります。転倒事故をきっかけに車いす生活になったり、行動範囲が狭くなり認知症の進行が早まったりする原因にもなりかねません。
介護が必要な生活は生活圏を狭くするだけではなく、人に頼らならければならない生活は、劣等感を感じたり、自分で自分のことが思うようにできないもどかしさを感じたりすることもあるでしょう。
老前整理で物を減らすと生活導線が確保され、事故のリスクを減らすことにつながります。
2.体力・時間・気力がある
40代、50代の体力・気力があるときに行う老前整理は早く進みます。
年齢を重ねるとともに人間の判断能力や体力は衰えていくので、作業一つ一つが面倒になってしまいます。
例えば、着物を処分して着物ダンスが空になった時には粗大ごみとして捨てられますが、捨てるまでには4つのステップがあります。
処分方法を調べて、収集予約をし、処理手数料を納め、収集日に排出する、この4つのステップは体力と気力があれば簡単ですが、年齢と共に行動することへのハードルが上がり、考えただけで投げ出したくなってしまうことでしょう。
処分を先延ばしにした結果、着物タンスには洋服や雑貨が収納されて捨てられなくなるという負のループに陥りかねません。
老前整理を行う年齢の40代から50代は健康寿命も長く残されているので、セカンドライフの計画も組みやすくなります。
3.家族への負担が減る
老前整理をすると、不用品や大量にあった写真・手紙等も捨てられるので、自分が亡くなった後に家族が遺品整理に割く時間とお金が抑えられます。
また、老前整理が終わっていると、自分が認知症で介護施設に入所する時にも子供への負担を軽くできます。不用品が処分され必要な物が整えられている家の状態はどこに何があるかがわかりやすく、子供やパートナーが入所準備する時もスムーズに進められます。
そもそも老前整理とは?
老前整理とは文字の通り、「老いる前に」「身の回りを整理する」ことで、40代、50代の、体が元気なうちに始めることが推奨されています。行動自体は断捨離と同じですが、目的が将来を見据えて整理することなので、自身が亡くなった後の家族の負担の軽減にもなります。
これと似た言葉に「生前整理」「身辺整理」がありますが、生前整理・身辺整理・老前整理に大きな違いがあるわけではありません。どの言葉も身の回りの不用品を選択し処分することで、無駄なものを無くし、より快適に過ごすことを目的としています。
生前整理との違い
一般的に、生前整理は持ち物や遺産等の分割に関する整理、身辺整理は自分の身の回りの所有物・財産・人間関係等を整理することで遺された家族に負担をかけないことが目的となります。
生前整理は一般的に60代以上の定年した後に行うことが多いので、社会でバリバリ働いていた時や子育てに追われ忙しかった時に比べると、縮小した生活のために整理することが可能です。
また、これまでの人生を振り返り人生の終焉に向けて余生をどのように自分らしく楽しむか、遺された人に何をしてあげられるかを考えるきっかけにもなります。
生前整理に対し、老前整理は40代、50代の現役世代のうちに身の回りを整理していくことでセカンドライフをより豊かに過ごすため、という意味合いがあります。体力・時間・判断力がしっかりしているうちに老後のプランを立てておくことで生前整理の負担を軽くすることにもつながります。
【生前整理で5つのやることリストー自分のためと家族のために始める時期】
身辺整理との違い
身辺整理は自分に何か起こったときのために、周囲に迷惑をかけないためや自分の意思を残すために最低限の身の回りの整理をすることです。
例えば、これまでの人間関係や持ち物、オンライン上情報を把握し、不用なものを処分することで転職や結婚など生活スタイルや環境が変わる時に行います。身辺整理をすると環境の変化後により過ごしやすくなる効果が期待できます。
老前整理は変化が起こったときに焦らず対応できるためや自分の思うように変化を起こすために行う能動的作業です。余裕があるうちに老前整理をすると怪我や事故を防ぎ、想定外の変化が起こらないようにコントロールできます。
【身辺整理は自分と家族のため・3つのタイミングと整理する4項目】
老前整理のタイミング
老前整理を始める時期に決まりはないので、思い立った時に行うとよいのですが、いつでもできるという安心感から先延ばしにしやすいものでもあります。
老前整理を始めやすいタイミングを理由と共に3つご紹介します。
1.子供が独立した時
結婚や就職で子供が家から出た時はそれまで子供が使っていた子供部屋が空きますし、親としての責任にも一区切りついた実感が得られるので老前整理を始めやすいタイミングです。
実家から子供部屋がなくなると子どもは、実家は住み続ける家ではないことを実感し、自立心を高める効果もあります。
ただし、子供が経済的に自立したときが老前整理を始めるタイミングであり、大学進学や一時的な留学で子供が戻って来る可能性があるときには、自分のモノの整理だけに留めたほうがよいでしょう。
2.病気になったとき
自分や家族が病気になった時は、老前整理の必要性が具体的に想像できる良いタイミングです。
病気やケガはそれまでの生活スタイルや趣味を変えるきっかけにもなるからです。
例えば、足を骨折した時には階段を上ることがつらくなるので、寝室など生活スペースのすべてを1階に変えたり、利便性から布団からベッドへと変えたりすることもあります。
10年後の自分が過ごしやすい環境を整えることが老前整理の目的なので、病気や怪我で近い未来をより具体的に想像できる時は適しています。
3.将来について不安になったとき
お金、相続、仕事など将来について漠然とした不安を抱えた時も老前整理を始めるのには良い機会です。
老前整理では、身の回りのモノと共に人間関係や仕事に割いている時間の割合も整理していきます。日常生活で抱える漠然とした不安の原因を見つけ、これからの生活を送るうえでの解決策を組むことができます。
例えば、老後資金について不安になるのは、何にいくら必要かが分からないといったケースが多いからです。老前整理をし、週に1回しか使わない車を処分すると、車検やガソリン代に使っていた年間20万円以上を老後資金に充てられます。
さらに、資金不足が心配な場合には副業をするという方法もあります。
老前整理は40代、50代の健康なうちに行うので、資金面でも今後の不安を解消し、人生の方向転換をしていく余裕もあります。
老前整理を進める時には、不用品を処分することと、現状の生活を把握することの二つが大切です。ここからは、処分と把握に絞って、老前整理の進め方を紹介します。
老前整理で処分・整頓する
年齢を重ねるごとに「買ったもの」のほうが「捨てたもの」よりも多くなっていくのが自然ですが、いつ最後に使ったか分からないもので溢れている方は持ちすぎの可能性があります。
女性の場合、高価な洋服やかばんはトレンドや似合う年齢があるので、使わないけれど高かったからという理由で捨てられないものになり溜まりやすいです。
老前整理では購入時の価格や思い出に縛られず、「使わないもの」と「使っているもの」の2つに基準を絞って仕分けをしていくことが大切です。「捨ててもいいもの」「この先使わないもの」など自分の感情や未来を想像すると基準があいまいになり、作業も進みませんし、不用品も処分できません。
今すぐには判断できないもの、使ってないけれど取っておきたいものが出てきたときには1箇所にまとめて置き、1か月後に再度処分するか検討するとものに向き合う時間をかけると判断しやすくなります。
この基準を基に服・写真・家具の処分方法をご紹介します。
服を処分する
まずは捨てることに慣れるため、洋服の整理から始めるのがおすすめです。
洋服は着ている服と着ていない服の判断が明確ですし、流行遅れの服もすぐに見分けがつくので物を捨てる練習にもなります
例えば、20年前に購入したスーツは20年前の自分には似合っていても、今の自分には似合わないことや色や形が古くなっていることが多く、今後着ることはないとすぐに判断できます。
また、捨てる時に購入時の値段は気にしないことを心がけましょう。高かったから、と取っておいても箪笥の肥やしのままです。
洋服は可燃ゴミに分類され、1週間に1回以上、収集日があるので捨てやすい不用品の一つです。洋服はかさばるので冬物は45Lのゴミ袋に10着も入らないことがあり、クローゼットの洋服を1回で断捨離すると、ゴミ袋5袋以上になることもあります。
一度にゴミの日に出すと近所の目が気になる方は日にちを分けて処分しましょう。
断捨離で後悔しない方法は【断捨離で後悔したモノ8つ・失敗しない3つのコツで捨ててよかった】をご覧ください。
写真を処分する
写真は無理に捨てる必要はありませんが、枚数は減らした方がよいです。
1枚1枚は小さなものですが、処分する時には確認しなければならないので捨てるのに時間がかかってしまいます。人や思い出が蘇ることも処分しずらい理由の一つです。
捨てる基準が決められない時は「人物が映っていないもの」から減らすのが効果的です。例えば、花や旅行先での建物の写真など対象物が同じものは1枚だけ残して、あとは減らすことから始めます。
デジタル化するのはあまりおすすめできません。
SDカードやUSBメモリに収めると、は物理的には小さくなりますが、後から確認するためにパソコンやスマートフォンが必要ですし、1つの媒体には10000枚以上入り、膨大な量を、見返すこと自体が億劫になることがあるからです。
老前整理は自分にとって優先順位を決めることにもなるので、写真は保存体系を変えるのではなく取捨選択することが効果的です。
家具を処分する
洋服や写真、雑貨など細かい不用品が処分できると、次はそれらを入れていたタンスや棚、衣装ケースなど収納用品が空くことになります。
不要な大型家具がでてきたらすぐに処分手続きをとり、迷うことなく捨てましょう。大型家具の処分は手続きが面倒で家の前に出すには体力も必要なので、老前整理にとって最も重要な課題の一つと言えます。
物置状態となっている子供の学習机やローテーブルもいつかは捨てなければなりませんので、老前整理のタイミングで処分した方が生前整理や遺品整理時の負担が軽くなります。
捨てた方がいいのは分かっていても、婚礼タンスや学習机は思い出が詰まりやすく、処分に躊躇う方も多いことでしょう。感情面から処分できない不用品は、後に子供や親族が処分する時の負担と使用状況から冷静に判断すると捨てる決心がつきます。
大型家具の処分方法はページの下部で紹介します。
使っているものを整頓する
「使っていないもの」を処分したら、次に、使っているものを使いやすい場所に整頓する段階へ移りましょう。整頓する時には、過ごしやすくすることと、火事や災害時を想定し導線を確保することを心がけましょう。
例えば、床に物が置いてあると転倒のリスクにつながりますし、脚立を使わなければ届かない位置に置くことも避けた方がよいです。40代50代のうちは脚立を利用してもある程度バランス感覚に優れていますし、骨密度も高いので、転倒や怪我の確立は少ないですが5年後、10年後は脚立から落ちただけでも車いす生活になることがあります。
骨折するリスクが高くなることを想定して早いうちにやっておいた方がいいでしょう。
老前整理で生活資金を見直す
現状の生活資金を把握し、残りの人生計画を立てることも老前整理の一つです。
40代、50代は収入も安定しているので、定年後の生活を考えて今後のマネープランを立ててみましょう。
但し、急に質素な生活をしたり、交際費を減らしたりする必要はありません。効果的なのは、余分な支出や固定費を減らすことです。
例えば、携帯電話の契約会社で大手キャリアを利用しているのであれば格安SIMに変えるだけでも夫婦2人で月々10000円以上の支出を抑えられます。生活資金を見直し、今後30年間の必要資金を把握するだけでも将来のお金に対する不安を軽減できます。
老前整理を成功させる3つのコツ
老前整理を成功させるには3つのコツがあります。中でも1のゴールを決めることが最も重要で、そのために次に示す2と3があります。
1.ゴールを決める
老前整理を成功させるためには、目的と最終目標(ゴール)を明確にすることが最も重要になります。目的とゴールは細かく立てて、一つ一つは具体的なほど満足度が高くなります。
例えば、目的は「婚礼タンスを処分すること」最終的なゴールは「すっきりとした部屋で過ごすこと」など具体的に設定したとします。このケースでは1日の目標は「引き出しの1段目の着物を捨てる」ことになります。
具体的なゴールではなく漠然と片付けようとした場合、中途半端な状態で終わってしまい、物を右から左に動かしただけになってしまうことも考えられます。
1日ずつ具体的なゴールを設定し、一歩ずつ着実に整理を進めていきましょう。
2.少しずつ進める
老前整理はこつこつと、3か月くらいかけて少しずつ進めるのが成功の秘訣です。
老前整理は判断する時に頭を使い、処分する時には体力を使う重労働です。丸一日かけて中途半端な状態に終わると心身ともに疲れますし、結果が付いてこないことにさらに「老前整理=大変」という記憶だけが残ってしまいます。
「週末の午前中だけ行う」「冬物の洋服だけ整理する」など時間か場所に制限をかけ、ご自身のできるペースでこつこつ続けると区切りがつきやすく、段々と部屋もすっきりしてきます。
3.エンディングノートを作る
エンディングノートを作り、老前整理で行ったことや気づいたことを日記の様につけると、後から進捗状況や終末期に向けてどのようにこれから歩んでいきたいか、振り返ったり確認したりすることができます。
老前整理からエンディングノートを付ける習慣をつけておくと生前整理の際にことがスムーズに進められるメリットもあります。
生前整理の段階では財産分与や相続、葬儀の希望についても整理しなければなりませんが、すぐに決められるものではないので老前整理の段階から頭の片隅に入れておきましょう。
エンディングノートには法的効力がないので、自宅保管でも問題ありませんし、老前整理の段階からエンディングノートをつけておくことで、気持ちや環境の変化とともに書き換えられるため高齢になった際に一から作るよりも手間が省け時間をかけて今後のことを考えることができます。
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老前整理でしてはいけないこと
老前整理を成功させるには3つのしてはいけないことがあり、守らないと途中で挫折したり、家族間で溝を生んだりするリスクもあります。
1.家族に強要しない
1つ目は家族の分まで老前整理をせず、自分の持ち物だけを徹底的に整理することです。
老前整理を進めていくと、部屋が広くなり、持ち物が減るので身軽になる感覚が産まれます。家族にも身軽さや快適さを家族にも体験してほしくなり、親や兄弟、配偶者に老前整理や断捨離を無理に進めることや了承なく進めることはしてはいけません。
また、自分の持ち物が少なくなるので家族の所有物の多さが気になり始めますが、勝手に処分してもいけません。
自発的に行うから区切りが付けられるのであって、人から強要されたり勝手に捨てられたりすると、よかれと思ってしたことでも相手から怒りや悲しみの感情が向けられることがあります。
家族には老前整理のメリットを伝える程度にして、自分の分だけを行うことに集中しましょう。
2.一人で進めない
家族に強要してはいけませんが、すべてを1人で進めることも老前整理が失敗する原因となります。
老前整理は家族にも関係することもあり、家族の協力があった方がスムーズに進むことや一人で判断してはいけないこともあります。また、勝手に進めることも家族間でトラブルの火種になることもあります。
例えば、粗大ゴミ等の処分は一人でするのは難しいことです。人手が必要な家具の移動や処分、リビングや廊下など共有スペースを片付ける時は積極的に家族に声をかけ、了承を得ることが円滑に老前整理を進める鍵となります。
家族に協力してもらいながら老前整理を進めると今後の人生を話し合うきっかけにもなります。
3.完璧を求めない
体調や環境によって途中で老前整理の目的が変わることもあるので、完璧を求めすぎてはいけません。
終わらせる日にちを決めるとできない自分を責めてしまうこともあり、それではより良い暮らしにつながらず本末転倒と言えるでしょう。
老前整理は体力と気力のあるうちにできることをするのが大切です。「少しくらいはいいか」とおおらかな気持ちをもって取り組むと、結果満足いくものになります。体調が悪い時や予定が入ったときには、無理せずゆっくりコツコツと行いましょう。
不用品の処分
老前整理では洋服やアクセサリーなど細かいものから大型の家具や家電まで素材や大きさの異なる不用品を処分しなければなりません。お住まいの地域のルールに従って処分することが必要です。
また、不用品でも状態がよければ売ることもできます。フリマアプリや地域の中古品を買い取り店など上手に活用しましょう。売れるか分からない時や手間をかけたくない時には地域の不用品回収業者にまとめて引き取ってもらう方法もあります。
ここからは処分に困る粗大ゴミの処分方法をご紹介します
1.粗大ゴミで処分する
家具や家電を粗大ゴミで処分する方法は手間と処分まで時間一方、安いというメリットがあります。家の外まで運べる人手が確保できる時にはおすすめの方法です。
処分料金は自治体によって異なるが、タンス1竿あたり1000円~2000円となっており業者に頼むよりも安く処分することができます。
但し、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などのリサイクル対象家電やピアノ、金庫など重いものは適正処理困難物なので自治体では回収対象外となりますので、不用品回収業者や一般廃棄物収集運搬業者を自身で手配して処分します。
2.持ち込み処分する
粗大ゴミの持ち込み処分を受け入れている自治体では、回収の人件費を省けるため、持ち込み処分は最も安く処分できる方法です。但し、持ち込みのために、軽トラックやハイエースをレンタルすると、レンタル代も合わせた場合、戸別収集や不用品回収業者を利用した方が安くなります。
また、地域によっては不燃と可燃で処分場が異なるので事前に処分場の場所や分別方法、支払方法を確認しましょう。お住まいの自治体ホームページや「ゴミの出し方ガイドブック」から確認できます。
ゴミ処理場は平日の9:00~17:00に営業していることが多いです。
3.不用品回収業者で処分する
自治体で処分するよりも料金は高くなりますが、電話一本で処分手続きから処分まで全て行ってくれるので体力・時間的な負担は少なくて済みます。
不用品回収業者の料金体系は出張費3000円に品目ごとに決められた処分料金の合計が基本となっています。
例えば、プラスチックの衣装ケースは500円、背丈以上の婚礼タンスは9000円と、大きいものや処分しにくいものは高くなっています。買取ができる不用品回収業者では市場価値のある製造から5年未満の家電や貴金属を買いとってくれ、回収費用から買取金額をひいてくれます。
婚礼タンスや着物等、近年の需要が減っているものは買取り対象外となることがあります。
悪徳業者に注意
不用品回収業者の中には相場価格の倍以上の請求をしたり、不法投棄をする悪徳業者も一定数存在しています。
悪質な不用品回収業者に関わらないためには回収費用や処分後の不用品の処分方法について詳細に説明してくれるスタッフがいる業者に依頼するといいです。
老前整理を始めたいけれど、どこから手を付けたらいいか分からない時には遺品整理業者と一緒に進める方法もあります。
終活アドバイザーや生前整理士の資格を持つスタッフであれば、経験と知識が豊富なので希望を汲み取りながら適切にアドバイスしてすすめてくれます。また、第三者に思い出を話し、捨てられない理由を聞いてもらううちに捨てられない理由が自分の中で解決でき処分の決心ができることもあります。
終活の進め方は【終活とは?5つのやることリスト-エンディングノートに書くこと】をご覧ください。
4.売って処分する
需要がある家電製品やブランドバッグ、貴金属は売って処分する方法もあります。
買取業者やリサイクルショップで買取りされるのは製造から3年~5年以内の家電やブランドバッグという認識が必要です。より高く売りたい時にはブランド品・貴金属はブランドの買取り専門店、家電製品はリサイクルショップと買取り業者を分けて利用しましょう。
更に高く売りたい時には、フリマアプリやネットオークションを利用すると取引連絡を自分で行う分高く売れます。取引連絡や発送作業が苦にならなければおすすめの方法です。
前述したように数十年前に100万円以上した高級品でも、買取り価格が付かない不用品も増えています。
例えば、着物は着る人が減っているので、30年前に200万円で購入したブランド品でも買取り価格は現状で1万円程度になってしまうこともあります。
その他、家具も同様に買いとられることはほぼありません。その背景にはニトリやIKEAなど、量産型の家具店で安価で新品を購入できるのでわざわざ中古品を買うよりは新品を買う人が増えていることが考えられます。
老前整理のまとめ
老前整理は40代から50代の現役世代のうちに持ち物や資産を把握、選別して残りの人生をより豊かなものにすることです。老前整理は10年後の自分が室内でケガや事故をするリスクを減らし、遺品整理時の家族の負担を減らすことにも繋がります。
成功するコツや失敗につながる「してはいけないこと」を理解して、老前整理を始めてみてはいかがでしょうか。
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