豆知識

遺品整理

デジタル遺品のトラブルの3つ!パスワードが分からないときの対処法

スマートフォンやパソコンなどデジタル遺品の処理が分からず放置されている方も多いです。デジタル遺品にはネット証券など金融系の情報も含まれるので、放置していると相続の申告漏れや親族間でのトラブルに発展することもあります。

この記事ではデジタル遺品の種類とそれぞれの処理方法、パスワードの解除ができない時の対処法などをご紹介します。

記事を読み終えるとデジタル遺品の正しい処理がすすめられますし、今すぐできるデジタル遺品の生前整理も分かります。


遺品整理士

【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子

祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけること仕事のやりがいとしています。

デジタル遺品

デジタル遺品

デジタル遺品とは

デジタル遺品
パソコン・スマートフォンを介するさまざまなデータは全てデジタル遺品と呼ばれています。

所有者の死後に遺品となったスマートフォンやパソコンに保存されているデータや、インターネット上の情報のことを指します。例えばスマートフォンに残された写真や知人連絡先、メールやメモ、SNSのアカウント、ネットショッピングの利用履歴、ネットバンクの情報、各種サービスのIDやパスワードなどがデジタル遺品に該当します。

デジタル遺品を大きく分けると、「オフライン」と「オンライン」の2つの種類に分類することができます。

オフラインのデジタル遺品

オフラインのデジタル遺品とは、スマートフォン、パソコン、USBメモリ、デジカメ、外付けハードディスク、DVD、CD-ROMなどの記録媒体の中に保存されたデータのことです。

デジタルカメラやスマートフォン本体のことをデジタル遺品と呼ぶこともあります。

具体的には、保存されている1ラインデータは、「実際に手元にあるデジタル機器の情報」なので把握しやすく、トラブルのもとにもなりにくいです。

オンラインのデジタル遺品

オンラインのデジタル遺品とは、インターネット上に保存されたデータのことです。オンラインデータはインターネット上に分散しているので全貌を把握しにくく、遺品整理のトラブルの種にもなりやすいです。

Webメール、SNS、グーグルクラウドに残されたアカウント情報や連絡先などアカウントを削除すれば情報全てが消えるデジタル遺品もあります。

他にも金融系のデジタル遺品もあり、ネット金融(ネット銀行・ネット証券・FXなど)のオンライン口座、電子マネー、仮想通貨、ネットショッピングのアカウント、「〇〇PAY」の通称を持つモバイル決済のアカウント情報や取引履歴などはすべてオンラインのデジタル遺品です。

オンラインのデジタル遺品は電子口座など相続対象になる物が多いうえ、存在自体を見落として相続トラブルに発展してしまうケースもあります。

デジタル遺品の処理準備

デジタル遺品
デジタル遺品を処理するためには「相続人の全員の同意を得た上で内容を確認し、適切に処分する」という手順で進めなければなりません。順を追って説明します。

相続人の同意を得る

デジタル遺品
デジタル遺品のパスワードを解除する前に、相続人全員の同意を得る必要があります。

スマートフォン、パソコンやその中の保存データといったデジタル遺品は相続対象であり、自分一人の判断で勝手にパスワードを解除して閲覧すると、他の相続人が異議申し立てに発展してしまう恐れがあります。
最悪の場合は民事訴訟に発展した過去の事例もあります。

例えば、パスワードを解除して閲覧した写真データの中に遺族の見たくなかった写真が入っていた場合や、ロック解除の不手際でデータが消失した場合などはトラブルに発展しやすいです。

相続人全員の同意が取れていれば、故人のデジタル遺品のロックを解除したりデータを閲覧したりすることに法的問題はありません。パスワードが分からずデジタル遺品処理の専門業者に依頼してロック解除してもらう場合も、あらかじめ相続人全員の同意を取っておくように留意しましょう。

事前に自分以外の相続人からも同意を得ておくことで、トラブルを回避することができます。

内部データを確認する

パソコンなどの内部に保存されているデータは、確認してから消去するか保存するかを決めます。

デジタル遺品の整理は、できるだけ故人の遺志に沿って対応するのが望ましいと言えます。エンディングノートなどにデジタル遺品に関する要望が書いていないか調べてみることが必要です。

突然死などで故人の意向が伝わっていなかった場合には、デジタル遺品の消去や保存の判断は遺族に委ねられることとなります。故人の遺志や生前の人格を尊重しながら、それぞれのデジタル遺品の取り扱いについて遺族で話し合いましょう。

また、ネット証券などの現金化できるデジタル遺産は、「相続財産」の対象となります。亡くなったらすぐに各窓口に連絡して口座を凍結し、法定相続人全員で話し合って財産分与を検討します。

もしも故人の負債額が大きかった場合には、相続放棄も選択肢の一つです。

デジタル遺品を処分する

デジタル遺品
デジタル遺品の処分は、デジタル機器本体と内部のデータ、インターネット上の情報の3点の処分が必要です。どれか一方が残されていると復元できる可能性もあるので、デジタル遺品は順番を守って削除していきます。

オンラインデータの処分

まずオンライン上のデジタル遺品から削除していきます。
故人が使っていたパソコンやスマートフォンからであれば、パスワードやアカウントの情報が残されているため相続人でもログインできることがあります。インターネットにつなぎ、ブックマークやアプリ、ブラウザの履歴から会員登録されているサイトへアクセスしてデジタル遺品の把握から始めます。

ネット証券、ネットバンクなど資産に関わるデジタル遺品は、相続にも関わりますし、悪用されることもあります。見つけ次第停止や解約の手続きを進めましょう。ネット証券、ネットバンク口座は金融機関ごとに規約があり、相続の手順もそれぞれ異なっています。そのため、口座の解約や預金の相続手続きをするには各窓口への申請が必要です。

SNSも削除

ツイッターやLINE、インスタグラムなどのアカウントもデジタル遺品です。ツイッターの様に追悼アカウントとして残して置ける機能もありますが、管理できる方がいなければ早めの解約手続きをおすすめします。

特にフェイスブックでは故人が自分の電話番号や出身校を載せているケースも多く、なりすましや乗っ取り被害があったときの遺族への影響も大きくなると考えられます。

オンラインの定額サービスの解約

デジタル遺品
月額性のオンラインサービスはクレジットカードの明細やメールの受信ボックスから把握して1つ1つ解約手続きを進めていきます。

故人が定額制のサービスに加入していた場合には、遺族が解約しなければ支払いは止まりません。銀行口座やクレジットカードを凍結すれば引き落としができなくなるので強制的にサービスを止めることもできますが、自動引き落としを一律で停止すると、クラウドストレージなどに遺されたオンラインデータが勝手に削除されてしまう恐れもあります。

ユーチューブプレミアムやネットフィリックスなど有名な月額制サービスから、オンラインの英会話教室、ヨガ教室、オンラインサロンなどまで幅広いオンラインサービスが展開されています。2021年からは新型コロナウィルスの影響を受けてさらに月額サービスを利用する方が増えています。

故人が生前話していた内容を親族間ですり合わせながらオンラインのデジタル遺品整理を進めると、漏れなく解約ができます。

デジタル機器内のデータだけ処分

デジタル機器のデータだけを処分するときには、専用のデータ消去ソフトが必要です。

専用のデータ消去ソフトでハードディスク・SSD全体にデータを上書きして完全に消去する処理が必要です。デスクトップやマイドキュメントにあるファイルをゴミ箱にいれ、ゴミ箱を空にするだけでは完全な削除はできません。また、初期化することも完全なデジタル遺品の消去とはいえません。

無料のデータ消去ソフトもありますが、誤ってウィルスが侵入する恐れもあるので有料のソフトの利用をおすすめします。アマゾンや楽天で1,000円~5,000円が相場価格です。

デジタル機器本体とデータの処分

デジタル遺品
パソコンやスマートフォンは物理的に壊せば、二度と復元できなくなります。
例えば、パソコンの内部に含まれているハードディスクを取り出し、トンカチで形が変わるまでたたいたり、カッターで切り刻んだりするとハードディスクとして機能しなくなるため、100%復元が不可能になります。

物理的に壊す時はまわりに部品が飛び散らないよう袋の中でたたくなど安全に配慮してください。物理的にハードディスクを壊したときには、リサイクルショップなどへの売却は不可能になります。

また、パソコンはリサイクル可能資源なので粗大ごみや不燃ゴミではありません。自治体で決められている小型家電回収ボックスやパソコンの宅配処分のリネットジャパンで処分しましょう。

自分たちだけで消去するのが不安な方は、デジタル遺品専門業者による「データ削除サービス」を利用する方法もあります。遺品整理業者でも回収後に専門業者と提携して処分可能です。

デジタル遺品整理もできる遺品整理業者は【遺品整理業者の選び方・失敗しない3つのポイントでトラブル回避する】をご覧ください。

デジタル遺品整理業者を利用する

デジタル遺品
デジタル遺品整理業者はデジタル遺品のデータ復旧や整理・削除を行ってくれる専門業者です。
パスワードの分からなくなったパソコン・スマートフォンのパスワード解析、データの破損・消去に対する復旧処理、データの整理作業などを依頼することができます。
遺族がデジタル機器の扱いに疎くて、デジタル遺品をどうしたらいいか分からないという場合には、無理せずデジタル遺品整理業者に相談するのがおすすめです。

デジタル遺品整理業者が対応できる代表的な仕事を3つご紹介します。

1.ロックの解除

デジタル遺品整理業者はパソコンやスマートフォンのロック解除を行うことが可能です。

業者のレベルによっては、パスワード解除に対応しているのはパソコンのみで、スマートフォンやタブレットなどは解除できないとするケースもあります。スマートフォンで指紋認証や顔認証機能を利用していた時には解除できないケースが目立ちます。

費用の相場は2万円程度で、解除依頼の際には本人確認書類(戸籍謄本、死亡診断書、本人の運転免許証か保険証)が求められるケースがあります。パスワードの解除に無事成功したといのみ報酬を支払う「成功報酬型」の業者が多いですが、依頼する前にインターネットや電話などで支払体系やサービス内容を確認すると安心です。

2.デジタル遺品整理サービス

デジタル遺品
デジタル遺品整理業者によっては、写真などのデータをまとめてから分類してくれる「整理サービス」を提供している場合もあります。

具体的には、写真ファイル名を撮影日に変更して、月毎のフォルダに仕分けしてくれるといったサービスなどです。依頼者が選んだ写真を、プリントして届ける「デジタル写真プリントサービス」も好評です。

故人のオンライン取引や株取引等の確認をした上で整理・アドバイスをオプションサービスとして提供しているデジタル遺品整理業者もあるので、デジタル遺品の処分方法を相談するだけでも価値があります。

3.データの復旧・削除サービス

データの復旧・削除サービスとは、故人が残したパソコンなどに保存されていたデータを復旧したり、削除したりするサービスです。

デジタル機器が故障して、思い出の写真や動画データ、アドレス帳などが消失した場合によく利用されています。また、デジタル機器を処分したい場合には、データを完全に削除してくれるので、廃棄後の個人情報流出などのリスクを避けることができます。

専用のソフトを使用してデータを完全に削除した後で、ハードディスクを物理的に破壊して削除証明書の発行を行ってくれる業者もいます。削除証明書にはデジタル遺品の名称やデータ削除年月日など詳細が記載され、もしも消去・破棄の不備があって、情報の漏えいが起きた場合には、別途締結した「機密保持契約書」と「業務委託契約書」に従って損害賠償金を請求することが可能です。

デジタル遺品のトラブル事例

デジタル遺品
デジタル遺品の典型的なトラブル事例を3つご紹介します。

1.パスワードが分からない

デジタル遺品
スマートフォンやパソコンのロック解除コードが分からず機器内の情報にアクセスできないというトラブルはデジタル遺品整理業者に寄せられる相談内容の過半数を占めています。

デジタル遺品の中が見られないと、「電話帳を調べられないので葬儀の連絡をしたい相手の連絡先がわからない」、「故人の思い出の写真・動画が見られない」、「オンライン資産の有無を調べられない」などデジタル遺品に関するあらゆる問題を引き起こすことになります。

専門業者ならば、ほとんどのパソコンでパスワードを解除することが可能です。自分では分からない場合は、やみくもに入力せずにすぐ業者へ持ち込んだほうが早期解決することができます。

2.デジタル遺品を知らなかった

オンライン口座の預貯金、株や投資信託などの金融商品があることを相続人が存在を知らずに遺産分割を行ってしまうと、相続のやり直しが必要になることがあります。

金額によっては、遺族同士で相続トラブルに発展する可能性もあるため軽視できません。

また、「〇〇PAY」などモバイル決済の残高が確認できず、スマートフォンの中に数十万円入っていたのに見逃してしまったというトラブルも起こり得ます。残高を確認しないで初期化してしまった場合は、相続財産を損失することとなります。モバイル決済の残高が分からない場合には、各社のサポート窓口に相談して照会しましょう。

スマートフォンやパソコンを使っている以上どこかに資産が隠れていると思って、徹底的にオンライン上のデジタル遺品を探しましょう。

3.莫大な借金になった

デジタル遺品
ネット資産の見落としトラブルのうち、とくに怖いのが高リスク商品の放置による被害です。故人が家族に内緒で株式やFXの取引をしていた場合、遺族が見逃したり放置したりしている間に、為替変動による損や金利が増えてしまうといった金銭的被害が起きる可能性があります。

損失に気づかないまま相続して、莫大な借金を背負うこともあるのです。高リスク金融商品が遺っていることを遺族がいち早く見つけて解約すれば、被害を最小限に抑えることが可能です。

以上のように、ネット資産を見落とすと相続手続きのやり直しや金銭的損失など、さまざまなトラブルが起こりうるのです。

親の遺品整理は【親の遺品整理のコツとやり方5ステップ・できない時の対処法】をご覧ください。

デジタル遺品でやってはいけない3つのこと

デジタル遺品
デジタル遺品の取り扱いで、やってはいけないことが3つあるので順番に紹介します。

①勝手に処分・売却・譲渡

他の相続人の同意を得ないで勝手に処分したり譲渡したりすると、親族トラブルのもとになります。

デジタル機器は相続財産の対象のひとつであり、遺産分割協議が済んでいない段階では「法定相続人全員の共有財産」となっています。話し合いが完了しないうちにデジタル遺品を勝手に処分すると、「故人の思い出や記録が消失した」「現金化できるはずのデジタル資産を受け取れなかった」といったアクシデントが起きたとき、親族トラブルに発展することが考えられます。

また、パスワードが分からずロックが解除できない場合も、そのまま機器を処分・売却・譲渡などをしてはいけません。機器に保存されているメールアドレスやカード情報などの個人情報が流出・悪用される危険があるためです。

売却や譲渡を検討する場合は、ハードディスクのデータを確実に消去しましょう。
パソコンやスマートフォンには初期化で工場出荷状態に戻せる機能があるので活用すると安心です。自分では分からない場合は、デジタル遺品整理の専門業者を活用します。

②むやみにパスワードを打ち込む

デジタル遺品にむやみにパスワードを打ち込むと、「回数制限」と「不正アクセス禁止法」の2点で問題となるので避けましょう。近年は盗難対策として入力の上限回数が定められているスマートフォン・パソコンが多く、連続で入力に失敗するとロックが解除できなくなったり、故人の設定次第ではデータが強制削除されたりする恐れがあります。

パスワードが分からない場合は当てずっぽうで入力してはいけません。業者に相談することで、高確率で解析することが可能となります。

不正アクセス禁止法

「不正アクセス禁止法」の観点からも、オンラインのデータには不用意にアクセスしないよう注意が必要です。

不正アクセス禁止法とは、ID・パスワードの不正使用などによりネットワークに侵入することを禁止している法律であり、故人以外の人物がアクセスすると「なりすまし」とみなされて不正アクセス禁止法に抵触するおそれがあるのです。

デジタル遺品という概念は近年登場したもので、まだまだ法整備が十分に追いついていない側面があります。各サービスの規約を読んだ上で、不明点があったときはアクセス前に弁護士などに相談することをおすすめします。

③デジタル遺品を放置する

デジタル遺品によっては、通信量や定額利用サービスの料金が発生し続けるため、放置しているうちの金銭的な損失が生じていきます。不利益を避けるためにも放置せずに解約しましょう。

携帯電話は、遺族が各通信会社のショップに持っていけば解約することができます。具体的な手順については、各通信会社のホームページや窓口などで確認が可能です。

株式やFXなどの金融系のデジタル遺品は放置していると莫大な損失を出す危険があるため、把握と解約が必要です。

デジタル遺品の生前整理

デジタル遺品
自分が元気なうちに自分でデジタル遺品を整理する、いわゆる「デジタル遺品の生前整理」の重要性が注目されています。

面倒な作業ではありますが、自分がいなくなった後の遺族の負担を減らすことができます。

すぐにできるデジタル遺品の生前整理を3つご紹介します。

1.定期的にデジタル遺品を整理・削除

スマートフォンやパソコンに保存してあるデータやアプリは1か月に1回程度に見直して、不要と判断したらはこまめに削除します。

スマートフォンの写真は撮影しやすく膨大な枚数になりがちなので、1場面につき1枚など、ルールを作ると削除しやすいです。

また、連絡先のデータは、完全に関係が途絶えてしまっている相手は削除するのも一つです。葬儀で呼ぶべき親交の深い人を、分かりやすく「葬儀に呼ぶ人」とグループ化しておくのも遺族のためになります。

一定期間パソコンを起動しないとファイルが削除されるソフトなど、デジタル遺品の終活ツールも販売されています。家族であっても見られたくないデータがある時には導入の価値があります。

「不要なデータは削除」、「使わないサービスや口座は解約」を徹底することが、残された家族の負担の軽減になります。

2.パスワード・契約内容を一覧にする

パスワードや契約内容を一覧にしてまとめておくと、残された家族がデジタル遺品を整理しやすくなります。

専門業者に寄せられる依頼には、遺族からの「スマートフォンのロックが開けない」という訴えが特に多いため、スマートフォンのパスワードは紙に残すことが有効です。他にも、ネット証券やネットバンク、加入している定額ネットサービスなど、自分が利用しているデジタル遺品の種類と保管場所をリスト化して、エンディングノートなどにまとめておきます。

エンディングノートの場所は家族に伝えておくか、自分の死後に家族が見つけやすい机の引き出しなどに保管すると安心です。パスワードとIDの一覧表も作成し、防犯のために別の場所に保管します。ロック機能付きUSBでの保管も有効であり、USBを遺言書とともに保管したり、家族に預けたり、弁護士に管理を委託したりといった方法が取れます。

エンディングノートの書き方は【エンディングノートで資産や希望を明確にする10項目―無料配布先も】をご覧ください。

3.見られたくないデータは別フォルダに入れてロック

デジタル遺品
見られたくない写真データや文章ファイルは、一つのフォルダにまとめて保存してロックをかけます。フリーソフトやアプリを利用すると、簡単にフォルダロックを掛けることができますし、HDDやSDカードといった外付け媒体にデータを保存してロックをかけるのもおすすめです。

セキュリティソフトで暗号化する必要があります。他人に見られたら困るメッセージやメール履歴、連絡先などは、別アカウントを作って遺族に隠し通すか、自分ですぐに消去するしかありません。

必要な情報はデスクトップに配置

遺族が知りたい故人と親交のあった方の連絡先や写真などをデスクトップ画面などの見やすい場所に配置すると、見られたくないファイルをばれにくくする効果があります。遺族は求めている情報を容易に得られて安心するので、それ以上詮索する必要がなくなるためです。

フォルダ名は「葬儀参列者リスト」や「○○年~の写真」など誰が見てもすぐに分かるようにするとさらに効果的です。

生前整理は【生前整理で5つのやることリストー自分のためと家族のために始める時期】をご覧ください。

デジタル遺品整理のまとめ

デジタル遺品
・デジタル遺品にはオフライン遺品とオンライン遺品の2種類あり、オンライン遺品は見つけにくくトラブルになりやすい
・デジタル遺品の処理を進める前には、相続人の同意を得た上で内部データの確認が必要
・スマートフォンやパソコンのデータは物理的に破壊すれば、データの復元はほぼ100%不可能になる
・オンライン上のデジタル遺品はSNSやクラウドデータなど資産に関わらない物でも削除した方がいい
・自分でデジタル遺品の生前整理を進めると残された相続人の負担減らすことにも繋がる

デジタル遺品

デジタル遺品

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