リノベーションで工夫して猫とが住みよい家づくり
猫用の室内ドア、キャットウォーク、トイレなど、猫と暮らすためにお家をリノベーションする方もとても増えてきました。
しかし、人間好みのデザインにしたいがため、幅の狭いキャットウォークやあまりにも高い場所に設置された足場など猫の危険を招くようなものも多く存在します。
今回は大切な家族が危険な目に合うことが無いように、ポイントを抑えた猫リノベーションをご紹介いたします。
目次
リノベーションの猫が住みやすい工夫
猫はもともと単独で行動していた動物です。そのため「自発的に学習する」という能力がとても高い動物です。教えてもいないのにドアを開けられるようになった、えさやの入ってるケースを開けてしまうなどという行為は、こういった習性から見られる行動になります。
そんな賢い猫と暮らすために取り入れたいポイントを上げてみました。
リノベーションの猫と住みやすい工夫①ペットドア
引き戸を開けることは猫にとってはとても簡単です。また、ハンドルレバーも飛び乗って開いてします猫が多くいます。しかし猫は開けたら開けっぱなし。暖房や冷房の時期に毎度開けっぱなしにされては飼い主としても困ってしまいますよね。
そんな時におすすめしたいのがペットドア。ドアの横にちょこんとある扉は、昔見た絵本の「不思議の国のアリス」の様です。また、あえて天井近くの壁を開放して猫の通り道にすることで、部屋全体の換気も同時にすることが出来ます。
猫と暮らしているリノベーション初心者の方の多くが、まずペットドアを取り付けることを設計に入れるようです
リノベーションの猫と住みやすい工夫②ひなたぼっこのスペース
猫は日向ぼっこがとても大好きです。しかし、この行為はただ寝ているわけではなく、エネルギーを使わず体温を保つことや、紫外線による殺菌効果など猫にとって必要な作用が多く含まれているからだそうです。
そんな猫のために必要なのが日の当たるスペースづくり。特に集合住宅は戸建てに比べ日の当たるスペースが少なくなります。住まいの中で自然光が入ってくるスペースを猫の居場所として挙げる必要があるでしょう。
リノベーションの猫と住みやすい工夫③丈夫な素材
爪とぎをする猫の姿はは可愛らしいものです。しかし壁や障子を破かれてはたまったものではありません。和風リノベーションに憧れている方も猫がいるから障子をあきらめている方が多くいらっしゃいます。
そんな時おすすめなのが「ワーロンシート」。見た目は和紙ですが、丈夫で耐久性があり猫がひっかいても破れにくい商品です。また壁には強化シートを使ったり、腰壁を作ったりとおしゃれさを残しながら、キズを作ることのない部屋作りができます。
リノベーションで猫が遊べる工夫
猫は本来、縄張りをパトロールしながら温かい場所で寝たり、毛づくろいをして生活しています。外で暮らしている猫のカロリー消費量はとても多く、室内で飼っている猫はどうしても運動不足になってしまいがちでです。
そんな時に必要なのが猫用の遊び場。リノベーションでどんなものを作ればいいのでしょう。こちらでは猫の遊び心を掻き立てるアトラクションをいくつかご紹介します。
リノベーションで猫が遊べる工夫①キャットウォーク
猫は高い所が好きです。高い所は見晴らしがいいので外敵から見つかりにくく、獲物を探しやすいという利点から野生の頃の本能の名残としてこの特性が残っているのでしょう。カーテンレールや、タンスの上、ラックなどに登ってしまう猫もいるようです。
そんな猫のために作ってあげたいのが、キャットウォーク。にキャットウォークを作ってあげることで、猫が上で寝たり歩き回って遊ぶことが出来、作り方によってはインテリアとして見栄えをよくすることも可能です。
リノベーションで猫が遊べる工夫②猫用階段
キャットウォークと同時に作りたいのが猫用階段。あえて二階とつなげて猫だけの通り道にしてしまう事も可能です。猫が上下に遊ぶ姿は愛らしく、トントンと駆け上がったり下りたりする足音は、見ていない時でも猫の気配を感じることが出来ます。
のぞき穴
猫の本来の修正を存分に活かしたのぞき穴。壁に穴を開けてしまうことで、獲物がいないかチェックする本能をかきたてます。額縁を付けて絵画のように見えたり、パッと壁に目を向けたときに目が合ったり、飼い主は愛猫にメロメロです。
リノベーションで工夫する上で猫の為の注意したいポイント
猫のためのキャットウォークや階段は、安全面にとても注意が必要です。猫が飛び乗ったり飛び降りたりする場所なので足場に大きな負荷がかかります。強度が弱いと固定されていた足場が外れて落下したりする事故が起きてします可能性もあります。
プロに依頼するのはもちろんですが、建築のプロが猫の性質に詳しいとは限りません。また、費用をかけて作ったはいいものの猫の反応がいまいちなんていうこともあるでしょう。自分の買っている猫がどのような性格なのかなど飼い主が考え、どんな遊び場がベストか建築士と作っていく必要があるでしょう。
こちらでキャットウォークのは注意点をいくつかご紹介します。
リノベーションで工夫する上で猫の為の注意したいポイント①キャットウォークは行き止まりを作らない
運動神経のいい猫も後ろ向きに歩くのはとても苦手です。その為、行き止まりを作ってしまうと後ろに下がるのを嫌がり、キャットウォーク自体利用しなくなってしまう可能性があります。
また、複数猫がいる家では後ろに猫が付いてきて身動きが取れなくなってしまうことがストレスとなって喧嘩をしてしまうこともあります。必ず2つ以上の階段と、幅を広くして2匹以上の猫がすれ違えるよう設計しましょう。
リノベーションで工夫する上で猫の為の注意したいポイント②高さは高くしすぎない
猫は高い所が好きですが、高く設置しすぎるのも考え物です。猫は毛玉を吐き出したり、食べ過ぎで嘔吐してしまうことが多々あります。また時期によっては抜け毛も多くなるため人間が猫の通り道を手入れをする必要が出てくるのです。
さらに、いくら身体能力が高い猫でもあまりにも高所から落ちれば怪我をする可能性があります。年をとれば平衡感覚自体が下がってしまうこともありますし、長期的に見た設計が必要になってくると言えるでしょう。
リノベーションで工夫する上で猫の為の注意したいポイント③ジャンプをして使う足場は気を付けよう
高所にある足場が広い間隔になっていると猫はジャンプして移動をします。しかし、間隔を広くしすぎると足を踏みはずしたり、そもそも足場を使わないこともあります。どんな猫でも気軽に上り下りが出来るような、間隔の近い足場を設置してあげましょう。
リノベーションで工夫する上で猫の為の注意したいポイント④長すぎるキャットウォークは注意
高さとともに気を付けたいのがキャットウォークの長さです。距離を長くしてしまうと猫は走り出してしまいます。もちろん足を踏み外してしまう可能性だって否定はできません。キャットウォークを長く設計したい場合は途中にトンネルや広めの足場など休憩スペースになるような部分を作り、わざと休憩をとらせることが必要になってきます。
リノベーションで工夫して猫と住む家を作った事例
高い天井の途中にキャットウォークを設置した事例。
冷房の風が良く通るのか、猫ちゃんも涼しそうです。
爪とぎをしてしまう猫ちゃんのための事例。
部屋の真ん中にある柱もロープを巻くことで、猫の爪とぎ場として大活躍。
こちらもキャットウォークの事例。
大きな窓との組み合わせで日向ぼっこもでき、猫ちゃんも気持ちよさそうです。
リノベーションで工夫して猫と素敵な毎日を
猫用の工夫がされたリノベーションのポイントなど参考になりましたでしょうか。人間だけでなく、大切な家族が住みやすくなるために必要な工夫が沢山ありましたね。近年、猫はどんなライフスタイルの方にも飼いやすく、愛らしいことからペットの中でもダントツに人気が上がっておりSNSでも猫のためのリノベーションが沢山紹介されています。
先人たちの素晴らしいアイデアを参考にして自分たちらしい住まいを作ってみてはいかがでしょうか。