トタン外壁をリノベーションで張り替え!失敗しない方法とは?
トタンと聞くと少し古臭いという印象を思い浮かべる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、決してそのような事はないのです。今回、トタンを利用したリノベーションをご解説いたします。住宅のムードをガラッと変更しつつ、長い間安全に暮らし続ける為のポイントなど是非参考にしてみてください。
目次
そもそもトタンとは
トタンとは、鉄などの鋼板の表面に、亜鉛でメッキ加工をした材質のことを指します。亜鉛にメッキをする事で、表面に少々のキズや老朽化が現れてしてしまっても、新品のような丈夫な状態を長く保てるようになっています。
その上、世界的に見ても長い間一般家庭などで使用されているため、価格が安価で手頃な事や、薄く軽量で加工しやすいなどの長所も豊富にあります。つまり、軽量・安価・長持ちと住宅に使用するならかなり優秀な材料なのです。
しかし、何となく古臭いとイメージされる方が多くいらっしゃいます。実際、サビが浮いてしまったり、汚れが付着していたり手入れが不十分なトタンは見た目も悪く、必然的に古っぽさも出てしまいます。しかしながら、表面は錆びていても、内側の金属は手軽には経年劣化しないため、当時から現在まで長い期間愛用されてきた証とも言えます。
トタンの種類
トタンと言っても、非常に多くの種類があります。ここではトタンの種類を簡単にまとめてみました。
トタンの種類①:プリント鋼板(カラー鋼板)
単色のものから、木目調やクロス調など非常に多く模様の種類があり、一時期戸建て家屋の壁に多く使われていた素材です。亜鉛メッキの上に模様をプリントして、その上からクリア塗装がされています。印刷技術とカラーリング技術のレベルアップによって、今までの古くさいトタンの印象を覆した製品でもあります。
トタンの種類②:トタン大波(波板1号)
大きさが76.2mm、波の高さが18mmの大きい波型のトタン板。小波のものと区別するために波板1号とも呼ばれています。
トタン波板の鋼板の厚さは多くの種類ががありますが、いずれも薄く、強度が弱い為曲がりや凹みを避けるために波型が取り入れられています。
トタンの種類③:トタン小波(波板2号)
波の大きさが31.8mm、高さが9mm のトタン小波。倉庫や農具置き場などよく使われているのはこちらのものです。トタン大波よりも波の数が多く、その間隔も狭いため、強度を強くなっています。強度が強い分屋根などに用いられることもあります。
トタンの種類④:ガルバリウム鋼板製のトタン小波(波板2号)
大きさや高さ、形状、そして間隔全てトタン小波と一緒ですが、トタンではなく、ガルバリウム鋼板という素材で作られています。アルミニウム・亜鉛合金メッキ板で出来ているガルバリウム鋼板は、サビに非常に強く、トタンの3倍の耐久性があるとも言われています。トタンよりもほんのわずか軽いだけで、ぱっと見では見分けがつきません。加えて、お値段もトタン材とほぼ同じです。
トタン外壁のメリット、デメリット
それでは、トタンのメリットとデメリットをとは一体何なのでしょうか。こちらではトタン外壁のメリットとデメリットをまとめてみました。
トタン外壁のメリット
メリット①安くて軽い
まず何より値段がとても安価です。更に薄く加工されているため、非常に軽く使いやすい点がおすすめとして挙げられます。
メリット②しっかりとメンテナンスをすれば耐用年数が長い
表面のメッキが減少すると、サビが進行する為メンテナンスが必要になります。メッキ成分の減少は水分に触れることで起こるため、塗装による保護が必要です。環境によって大幅な違いはあるもののしっかりとメンテナンスをすれば15~20年の耐用年数があると言われています。
デトタン外壁のデメリット
デメリット①加工後、傷からサビが広がっていきやすい
トタンを使用する際は切削や加工が必要となってきます。トタンの切断面にはメッキ層もなく内部の鋼板が剥き出しですから、そこから錆びやすくなってしまうのがデメリットとなっています。
デメリット ②夏暑くて、冬は寒い
鋼板は太陽光を浴びるとどんどん温度が上がります。夏の炎天下の中では表面温度が80℃前後にもなることがありこれが直に伝わってくるから非常に暑いです。
暑さを軽減するために、最近ではトタン外壁やトタン屋根を塗装する際に、「遮熱塗料」というものを使うことも多々あります。表面温度は約20℃ほど低下させることが出来、室内は最大で4℃近く温度を低下させます。
トタン外壁のリノベーション方法
近年のトタン外壁は従来のイメージからは想像つかないほどオシャレで質、色のバリエーションも豊富になってきています。リノベーション時に使用されることも多々あり、その使いやすさからおどろかれる方も多いほどです。
そんなトタンリノベーションも大きく分けると方法は3つになります。
トタン外壁のリノベーション方法①:塗装
元々のトタン外壁に大きな傷や痛みが無ければ、塗装の塗り直しのみでリノベーションすることが可能です。一般的に一番安く外観のイメージを一新する事が出来ますが、ゆくゆくは張り替えなどを検討しているのであれば、結果的にコストがかかってしまう場合もあるでしょう。
トタン外壁のリノベーション方法②:張り替え
既存の外壁を剥がして、新しいトタンに張り替える方法です。こちらの方法ですと材料費と工事費とは別に既存外壁の撤去・処理費用がかかってきます。もちろん、新しいトタンに変更してしまいますので、費用はかかりますが外壁は長持ちします。
トタンには断熱処理性に乏しいという短所がありますが、張り替えをするならば壁の内側に断熱の施工ができます。実際お住いのトタン外壁の住居が暑いとお悩みの場合は、張り替えリノベーションでイメージの作り変えだけではなく、断熱問題も解消可能なためかなりおすすめです。
トタン外壁のリノベーション方法③:カバー工法
既存のトタン外壁の上から、新しいトタン材を工事していきます。廃材が出ないため、支出を抑える事が出来、かつ二重構造になるため防音などにも効果的です。しかし、今ある壁の形状や様子などによって工事できないケースもあるので、前もって施工業者に確認が必要です。
トタン外壁のリノベーションで失敗しないためには色選びが重要
リノベーションの目的として印象を一新させる事が重要です。その中でもどのような色にするかは非常に大事な点となってきます。しかし、ただ単純に好きな色にしても汚れが目立つなど、後々の不満につながることもあるのでよく検討して色を決めていきましょう。ここではいくつかの人気色についてご紹介します。
トタン外壁の色選びのポイント①:ベージュ系、白系
壁に白などの明るい色を使うと家をを大きく広く見せる影響があります。また、窓枠など窓枠もどのような色合いでもまとめやすくなります。
しかし、薄い淡い色に起きやすい問題が、アイボリーを選んだはずなのに、実際に施工したら真っ白にしか見えない。ベージュを選んだはずなのに薄い黄色っぽい色だったという失敗例もあります。
こうした失敗を避けるために、小さな色見本で見るだけでなく、なるべく広く大きな面積で色を見ることがおすすめです。また、落ち着いた雰囲気にしたい場合は明るい色は避けて、色味を出したいのであれば濃いめを選ぶと良いでしょう。
トタン外壁の色選びのポイント②:グレー系
グレー系はトタンに限らず、壁の色合いとして近年とても流行している色です。おしゃれかつモダンなムードを出す事ができますし、シックにまとめる事も可能です。注意点としては、薄いグレーは外壁に使用すると汚れた白に見える事もあるのでこの点で注意が必要です。
トタン外壁の色選びのポイント③:ブルー系
ブルー系の外壁は華のある明るい雰囲気を作ることが出来ます。ブルーといっても非常に明るいブルーから、紺のような暗い落ち着いたブルーもあります。
トタン外壁をリノベーションで張り替えしよう!
ご参考になりましたでしょうか?トタンは値段も安価でDIYなどでも加工のしやすく初心者の方にも向いている材質と言えます。もちろん長年利用されている材質のため取り扱っている業者さんも多くいらっしゃいます。外壁のリノベーションをお考えの方は、ぜひ一度トタンを視野に入れてみてはいかがでしょうか?