豆知識

リノベーション

平屋もセルフリノベーション、自分たちで行うメリットとは?

近年ではDIYが好きな方が中古物件を購入して、セルフリノベーションし理想の住まいを実現されている事例を数多く見かけます。

「自分たちでできるところは自分たちの手でやろう」という考え方は素晴らしいですよね。
コストの面や、リノベーション工事中の楽しさのことを考えても、これからより、セルフリノベーションを選択する人は増えていくのではないでしょうか。

何よりもセルフリノベーションには業者の工事と違い明確な「終わり」という時間上のポイントがないので、家族事情やお家の事情のことも考えて、家に手を入れ続けることも可能です。
より良い住まいを追求するために、家を改善し続けることができるのは魅力的ですね。

この記事では、中古・平屋の一軒家を購入してセルフリノベーションしていく過程の基本的な事項を説明します。

中古物件を購入してのリノベーションを検討されている方は是非参考にしていただけると幸いです。

セルフリノベーションとは?

https://www.instagram.com/p/B2gvdSuDPx3/

自分自身(DIY)でお家のリノベーションをするセルフリノベーションですが、0から全てを素人がするのは難しい場合もあります。

その場合は、業者の職人さんとプランをすり合わせて「どうしても自分でできないところはお任せする」という対応が必要になります。

いわゆる「プチリノベーション」もセルフリノベーションと呼ばれていますが、この記事では「自分でできるところは自分でする」大規模なセルフリノベーションのことを紹介します。

あくまでも、自分らしい発想で自由な住まいを自分自身の手で作るリノベーションに焦点を置いています。

どんな中古物件を購入するのが良いか

比較的築浅の物件、築年数の古い物件、大きな家、小さな家、木造、RC造など、中古一戸建て住宅にはさまざまな家があります。
様々な観点からみて、リノベーションに適した中古一戸建てというのはどういうものなのでしょうか。

そのあとのリノベーションのことも考えて紹介していきます。

耐震性で選ぶと

耐震性から見る中古一戸建ての購入目安は、木造住宅の改正建築基準法(現行法)が施行された2000年6月以降に建築確認申請された家がオススメです。
それ以前の建築基準法の耐震基準で建築された家は耐震性の面で不安が残ります。

さらに、耐震補強工事のコストの面から見ても、築年数により100万円から200万円ほどの価格の幅があります。

2000年6月以降に建てられている物件の方が現行法上の耐震性が確保されているため、耐震工事のコストをおさえられます。

土地・建物のコストで選ぶと

土地・建物のコストの面から考えてみましょう。

日本の中古住宅は築20から30年で不動産としての評価がゼロになります。そのため、解体を前提とした「古家付き土地」として売られていることが非常に多いのが特徴です。
そのような築古物件は土地代のみで購入できます。

購入コストを抑えて、その分、リノベーション費用に掛けることができるので、良い物件の目利きができれば、耐震補強工事や劣化部分の補修など、メンテナンスをして長く住み継ぐことができます。

上物の値段がかからないというのは、威力的ですが、一見ではわからない瑕疵が建物にある場合も考えられるので、しっかり目利きをした方が良さそうですね。

リノベーションの自由度で選ぶと

間取りを変更する自由度のことを考えると、住宅の工法にも注意した方が良いでしょう。
結論から言うと、「2×4工法」、「RC(鉄筋コンクリート)造」の壁式構造、は基本的に間取りの変更はできないと考えてください。

一戸建て住宅に最も多い「木造軸組工法」であれば、柱と梁で構造が生まれているので、壁を抜いての間取り変更が可能です。そのような平屋を選べば自由度が高そうですね。

リノベーションで間取り変更のニーズがある場合は、せっかく購入した中古住宅がリノベーションに向いていなかった…という悲しい結果にならないように、工法を確認しましょう。

自分ではリノベーションするのが難しいところ

自分ではリノベーションするのが難しいところは、電気やガス、水道などの設備は資格が必要な専門性の高い分野です。間違っても勝手に工事をしてはいけません。

もしも間違った方法で手を加えてしまうと、漏電、ガス漏れ、水漏れなどが発生し住宅を痛める原因になってしまう可能性もあり、近隣のお宅にも迷惑がかかってしまう場合もあります。
万一火災が発生してしまった場合、その賠償費用も含めて莫大なものになってしまいます。

少しのコストを浮かせるからといって、なんでも自分でやらずに「できるところだけ」の意識を持ちましょう。

自分でできるリノベーション

ここからは、簡単にではありますが、自分でできるリノベーションについて紹介していきます。

床のリノベーション

床をセルフリノベーションする場合、2種類の工事が選択肢に上がるでしょう。1つ目は張り替えだけを行う工事です。

こちらの場合、床材を検討するのですが、各素材によって特色があるので、よく考えるようにしましょう。例えば無垢材に変えたい場合、無垢材が水分を吸い込み、歪みが出る可能性があります。

元の床材を剥がして張り替える方法のほかに、重ね張りをするやり方もあります。フローリングでは重ね張り用の厚みが薄い商品も販売されています。DIYに慣れていない人は重ね張りでの施工も検討してみると良いでしょう。

2つ目は床を壊して間取りまで変えてしまう工事ですが、こちらは注意が必要です。
こちらの工事の場合は、ガス管や水道管がどこにあるのかを理解しておく必要があります。
これらが破損してしまった場合、場合によっては近隣に迷惑がかかることもあります。

間取りまで変える場合は、必ず設計士や業者と相談して作業を進めた方が良いでしょう。配管周辺はプロの職人さんにお願いした方が安心・安全です。

壁紙のリノベーション・壁面の塗装

https://www.instagram.com/p/B2r9ZzYF4M1/

壁紙壁のクロス(壁紙)を変えてデザインを一新したり、板張りにして断熱性能を上げるなど、材料を変えることで部屋の雰囲気を変えることができます。

お洒落な雰囲気を出すためにクロス(壁紙)だけではなく最近ではブリックタイルや足場板、天然石などを内壁に採用するリノベーションも増えているので、自分好みの壁にリノベーションするのも楽しいかもしれませんね。

間取りを変更することを検討するなら

間取りの変更も含めて中古住宅のリノベーションを検討するなら、物件購入段階のでの工法の確認に加え、設計士や専門家に相談した方がいい場合もあります。

特に水回りの配管や電気系の工事は自分ではできませんので、どうしても専門家の手を借りなくてはいけません。

リノベーション業者の中には、セルフリノベーションのプランを一緒に作ってくれ、最低限の工事を提案してくれる業者もありますので、必ず間取りを変更する際には相談して下さい。

セルフリノベーションで注意すべきこと

セルフリノベーションは理想と現実のギャップが大きいものです。自分で取り組んでみたものの、「思い通りにならなかった」と言うケースは少なくありません。

DIYのリノベーションの場合、失敗しても原状回復してくれる人はいませんので、色々な事例を参考にしながら入念な準備等を行なってください。

様々な道具が必要になる場合もありますし、近隣の方に騒音などの迷惑をかけることもあります。
チェックリストを作って、必要なものを過不足なく揃えるようにしたり、ご自身で調べて作業手順をしっかり確認することをオススメします。

自分の手で理想のお家を作り上げよう

中古物件を購入してのセルフリノベーションについて、基本的な事項を説明しました。物件選びもそうですが、セルフリノベーションは事前準備がとても大切です。

いざ、作業を始めてみたときに、「こんなはずではなかったのに」と思わないように、情報収集をし、綿密にプランニングをし、必要な場合は業者にチェックしてもらいましょう。

手間はかかりますが、理想の空間を自分の手で作れる経験はなかなかできません。DIYでセルフリノベーションも検討してみたらいかがですか。