リノベーション時におすすめなシステムキッチンレイアウトは一体なんだろう?システムキッチンの様々な種類と合わせてご紹介
リノベーションする時にこそ変更しやすいのが、キッチンです。システムキッチンを入れ替えるだけでなく、場所を移動することも可能であるのが、リノベーションの強みと言えます。
ですが、キッチンのレイアウトは実にさまざま。リノベーションのコンセプトによっても、設置できるスペースによっても違いがありますが、どのようなキッチンレイアウトにすればいいのか悩んでいるかたも多いでしょう。
そこで今回は、リノベーションの際に発生することもある、おすすめのシステムキッチンレイアウトを徹底的に解説します。
リノベーションで使うシステムキッチンのタイプは大きく分けて2種類
キッチンのタイプには、大きく分けると2種類存在しています。まずはこれを理解していないと、どのキッチンレイアウトを選べるのか、また選べばいいのか、理解がしにくくなってしまうでしょう。
ここでは、オープンキッチンと呼ばれるものとクローズキッチンと呼ばれるもの、2種類について解説します。
リノベーションで使うシステムキッチン①オープンキッチン
オープンキッチンとは、キッチンを完全に壁で区切ることはせず、主にリビングにいる家族と対面しながら使えるタイプのキッチンです。
分譲マンションやおしゃれなリノベーション住宅によく採用されており、開放的なキッチンを作り出すことができます。また、壁が少ないため、小物を置くような空間作りにも最適になっています。
オープンキッチンのメリット
オープンキッチンのメリットは、なんと言っても「家族とコミュニケーションしやすい」というのが最大のポイントです。
その理由はオープンキッチンの構造にあり、対面式であるため、自然と家族と目を合わせる機会を増やすことができます。目が合えば会話をする機会にもなるため、コミュニケーションを大切にしている場合にとくに好まれて利用される傾向にあります。
また子どもがまだ小さい場合、クローズキッチンで料理をしていると、子どもの動きが見えにくくなってしまいますが、オープンキッチンであれば、多くの情報を採り入れることができるため、危ない遊びをしていたら、けがをする前にすぐ駆けつけることができるのです。
これらは、視界が開けているためのメリットと言えるでしょう。ですが、子どもがもう巣立っている場合や、家族のコミュニケーションは十分に取れている場合、大きなメリットにはなりません。そのような家庭ならば、オープンキッチンは不向きと言えます。
しかしながら、最大のメリットである「家族とのコミュニケーション」を少しでも多くしたいのであれば、オープンキッチンがおすすめです。
オープンキッチンのデメリット
オープンキッチンは視界を開けるために、壁が少なくなっています。そのため「料理の臭いや音」が、別の部屋に届いてしまいがちなのがデメリットです。
ほかにも、キッチンから目が合うということは、逆にリビングからもキッチンが見えることになります。そのため、お客さんを招いた場合、汚い台所にしていると丸見えになってしまうデメリットも抱えています。
整理整頓を怠らなければ後者はどうにかなりますが、前者はいくら頑張ろうとも、完全になくすことは不可能なデメリットです。よって、臭いや音に敏感なのであれば、オープンキッチンは不向きと言えるでしょう。
リノベーションで使うシステムキッチン②クローズキッチン
クローズキッチンはオープンキッチンとは対照的に、キッチンスペースが壁で区切られているタイプのキッチンです。
主に古い住宅や、LDKタイプの賃貸アパートに採用されています。もちろん、リノベーション時にクローズキッチンを選ぶ人もおり、クローズキッチンで落ち着いて料理をすることもできるようになっています。
クローズキッチンのメリット
クローズキッチンのメリットは、「料理の臭いや音」などが発生しても、壁が多いため、ほかの部屋に届きにくい点です。さらには、三角コーナーのゴミや、ごみ箱に入れた生ゴミなどの臭いも、当然届きにくくなります。
オープンキッチンとは対極的に壁が多いことで、オープンキッチンのデメリットを打ち消すことに成功しているのがクローズキッチンということになります。
臭いや音に敏感な家族やペットがいるのであれば、クローズキッチンを選ぶのがおすすめです。
クローズキッチンのデメリット
メリットでもオープンキッチンと対極的であったように、クローズキッチンのデメリットもまたオープンキッチンとは対極的になります。
つまり、壁が多いために家族の顔が見えにくく、コミュニケーションが不足してしまいがちなキッチンになってしまうのです。また子どもが小さければ、リビングで危ない遊びをしていても、なかなか気づけず、けがの元にもなりかねません。
そのため、常日ごろコミュニケーション不足を感じている人や、子どもがまだ小さい家庭には、クローズキッチンは不向きと言えるのです。
リノベーション時におすすめなキッチンレイアウト例
ここまでは、オープンキッチンとクローズキッチンについて解説してきましたが、システムキッチンのレイアウトによって、大きく分けて3種類の呼び方をされています。
ここからは、システムキッチンのレイアウトごとに、どのような特徴があるのか解説します。
リノベーション時におすすめなキッチンレイアウト例①壁つけ型
壁つけ型とは、システムキッチンを壁にピッタリとつける、ごく一般的なタイプのものです。クローズキッチンの場合には、壁つけ型を採用することになります。
オープンキッチンでも壁側にシステムキッチンがあることで、リビングスペースへの油や水はねを抑制しやすい効果があり、ほかのレイアウトに比べて掃除が楽になることでしょう。
しかし、クローズキッチンでは三方向が基本的に壁ですので関係がありませんが、オープンキッチンの場合には注意点もあります。それは、必要不可欠な冷蔵庫の置き場所。
せっかくキッチンとリビングで目が合う機会が増えても、その一部に冷蔵庫があったら台なしです。とくにリビング側からの見た目が、非常に悪くなってしまいます。
そのため、冷蔵庫の置き場所はどうするのか、よく検討してリノベーションする必要があります。
安価に導入したいなら壁つけ型がおすすめ
リノベーションの際に、安価にシステムキッチンを導入したいのであれば、壁つけ型がおすすめです。
その理由は、壁つけ型は強制的に導入されるクローズキッチンはもちろん、オープンキッチンでも一般的なタイプであり、導入が容易です。安価に導入もしやすいため、費用重視なのであれば、壁つけ型が最適と言えるでしょう。
リノベーション時におすすめなキッチンレイアウト例②ペニンシュラ型
ペニンシュラ型は、システムキッチンやレンジフードなどの一部を壁側につけて利用するもので、オープンキッチンで家族の顔を見ながら料理をするのに適している形です。要は、ダイニングテーブル側にシステムキッチンがある形状を指します。
最大の特徴は、壁つけ型と違って料理中にリビングを背にすることが少ない形状であるため、オープンキッチンのメリットである家族とのコミュニケーションを生かしたキッチンにリノベーションできることです。
ですが、壁つけ型のメリットでもあった油や水はねが起こりやすい形状であるため、炒め物や洗い物など、汚れが飛びやすい作業をするときには注意が必要なレイアウトと言えます。
掃除をこまめにするならペニンシュラ型がおすすめ
オープンキッチン最大のメリットとなる、家族とのコミュニケーションを取りやすいレイアウトのペニンシュラ型は、掃除をこまめにするのであればおすすめと言えます。
その理由は、壁つけ型に比べて、油や水がリビングに跳ねてしまいがちですので、こまめに掃除をしないと、汚れが染みついてしまうことがあるでしょう。せっかくリノベーションをしても、すぐに汚してしまったら、ガッカリすることこの上ないです。
そのため、掃除好きであればあるほど、リビングからの見た目もきれいに保つことができ、汚れを放置することも減るため、オープンキッチンのメリットを引き出せるペニンシュラ型がおすすめと言えます。
リノベーション時におすすめなキッチンレイアウト例③アイランド型
アイランド型は少々特殊なレイアウトで、浮き島のようにシステムキッチンを導入するレイアウトになっています。簡単にイメージするのであれば、おしゃれなカフェみたいな感じ。
カフェだと、カウンター席があり、オーナーが左右からキッチンスペースに入れるようになっているところもあります。おしゃれなカウンター席を設けるように、アイランド型を選んでリノベーションすれば、食事やお茶を、まるでカフェに来ている気分ですることができます。
おしゃれな雰囲気にできる特徴がありますが、四方に壁が存在していないため、ペニンシュラ型よりも、さらに臭いや音、また汚れなども、リビングに届いてしまいやすくなる点には注意が必要です。
また、壁つけ型やペニンシュラ型よりも、広いキッチンスペースを要するため、ムリに導入すると、リビングスペースやほかの部屋が狭くなってしまう恐れもあるでしょう。
家が広く家族で料理をするならアイランド型がおすすめ
リノベーションする家が広く、アイランド型のレイアウトにしても十分にスペースを確保できるのであれば、おしゃれなアイランド型がおすすめです。
また、幅も広く取れば家族で料理もしやすいため、対面でコミュニケーションをするだけでなく、「お手伝い」という形でもコミュニケーションを取ることができるでしょう。家族との仲をより深めたいのであれば、アイランド型を検討してみるべきです。
リノベーションでシステムキッチンのレイアウトを意識するだけでも生活は大きく変わる
リノベーションをして、キッチンのレイアウトをどう変えるのかによっても、生活スタイルが大きく変わります。
クローズキッチンだったところをオープンキッチンにすれば、コミュニケーションを取る機会が増えますし、アイランド型のレイアウトにすれば、より密接して飲食をともにすることも可能となります。
ですが、オープンキッチンとクローズキッチンでは、音や臭いなどの伝わり方に大きな差があるため、それぞれのメリットとデメリットを把握し、より望みどおりのリノベーションをするのが大切です。