遺品整理士・片山万紀子。身内の死がきっかけで未経験から遺品整理業界へ
遺品整理という言葉を知ったのは遺品整理業界に入る5年前、祖父の死がきっかけでした。
実家で人が亡くなったときに残される遺品の量を目の当たりにしました。そして、遺品整理をする家族には体力的・心情的に負担になることを知りました。
「遺品整理の負担を軽くしてあげたい」
未経験から遺品整理業界に入り、ReLIFE(リライフ、以下ReLIFE)のサイトを通して1人でも多くの方に正しい知識、安心の遺品整理を届けたいと願っています。
簡単ではありますが、ReLIFEを監修する片山万紀子の紹介をさせていただきます。
【監修】遺品整理士協会認定 遺品整理士
片山 万紀子
祖父の遺品整理をきっかけに遺品整理や不用品回収に興味を持ち、遺品整理士協会認定・遺品整理士の資格を取得。ReLIFE(リライフ)のディレクターをする傍ら、年間600件以上の遺品整理に携わる。遺品整理を通して「ありがとう」という言葉をいただけること仕事のやりがいとしています。
遺品整理のきっかけは祖父の遺品整理
祖父の遺品整理は父が1人で行っていますが、5年たった今でも完全には終わっていません。
遺品整理を進める父の姿を見て、時間・体力・心情面の大変さを知りました。と同時に遺品整理に対して疑問も感じました。
父が遺品整理で疲労
祖父が亡くなって1か月後から父が遺品整理を進めましたが、全く終わりが見えません。
祖父の家は田舎の一軒家で、家の前には作業小屋と車庫があり、とにかく物が多い上に、昔の家なのでそれぞれの家具が重いです。時間を見つけては父がタンスを解体し、2階から降ろしたり、膨大にある写真を仕分けたりしていましたが、1日かかっても段ボール1箱程度しか進まない状況でした。
遺品整理中に腰を痛めてしまい「また時期が来たらやろう」とタンスや冷蔵庫、テレビ、衣装ケースは今でも残されています。
遺品整理業者への悪いイメージ
父が遺品整理で疲れているところを見て、「遺品整理業者を頼んだら?」と提案すると、「遺品整理は自分たちでするのが当たり前」と返答が返ってきました。
同居世帯では家具や家電は共有で使っていることもありますし、遺品整理と言っても部屋を片付ける程度なので自分たちでもできると思います。しかし同居でない時にはすべての遺品を処理するのは時間的にも難しいのではないでしょうか。
また、父の世代では「遺品整理業者=悪質」というイメージもあり家の中を見られたくないという思いもあるようです。
遺品整理業界の現実を知る
遺品整理業者自体が比較的新しい業種なので、法律の整備が追い付いていません。
事実、消費者センターへも年々、被害報告も増えているのも事実です。
悪質な遺品整理では下記の3つの悪質な行為が報告されています。
【代表的な遺品整理トラブル】
・高額請求
・不法投棄
・盗難
遺品整理の情報が少ない
遺品整理に関する費用や流れなどの情報が少ないため遺品整理では利用者が弱者になってしまいます。
遺品整理の料金は遺品の量や間取りによって、同じ間取りでも10万円以上変わることがあります。また、料金の決まり方や遺品整理を安くする方法はいくらでもあるのに依頼者のほとんどは遺品整理業者の言い値で契約してしまいます。
遺品整理に関する
・料金
・作業の内容
・遺品整理業者の選び方…
を利用者側が知っていれば遺品整理業者と利用者が対等な立場になれます。
遺品整理業界にいるから知っている情報を利用者に伝えることが遺品整理業界に求められることだと考えています。
まじめな遺品整理業者が損をしている
真面目な遺品整理業者が損をしているのが現状です。
利用者のことを考え、親身になって遺品整理をするほどに時間もスタッフの人数も必要になります。経費がかかる分、利用者への請求も格安ではなくなります。作業の質を保つためには遺品整理料金を相場以下にすることはできないのです。
一方で、悪質な遺品整理業者は仕分けが適当だったり、正しい価格で買取りをしないことで経費が安くしています。
さらに悪質な業者では回収した遺品に対してな処分ができず不法投棄をすることもあります。不法投棄をすれば処分費用がかからないので、遺品整理業者の利益は多く残ります。
質の良いサービスを提供する遺品整理業者ほど経費もかかるので、損をしているのが現実なのです。
遺品整理業者の買取・リユース部門へ
遺品整理業者をもっと利用しやすいものにしていけたら父のように一人で負担を抱える人が減るのではないだろうか。と思い遺品整理業者へ入社しました。
月間400品以上の遺品の売買を担当
遺品整理業者では遺品の買取・リユース部門に配属され、月間400品以上の遺品の売買をしていました。
遺品整理業者では10万円を超えるコレクションフィギュアやカメラなどが毎日のように買い取られます。私が最も驚いたのは遺族の半数以上は遺品の価値について全く知らなかったことです。買取価格を伝えると「えっ!?」と目を丸くして「ありがとう」伝えられる機会がよくありました。
遺品の買取やリユースを通して遺品をリサイクル・リユースすることの大切さと、遺品整理業者の本質を学びました。
1人で伝えるのは限界がある
遺品整理業者の現場スタッフや依頼者から他社の情報を聞く中で悪質な遺品整理業者の存在が身近になってきました。実際に高額請求の被害にあいかけた方のお話を聞くことも。私がお客様に遺品整理の知識を伝えるだけでは限界があることを痛感しました。
どんなに頑張っても1人で伝えられる人数には限界があります。
そこで、ネットを利用すれば遺品整理業者についてもっと広い方に正しい情報を届けられると思いWEBメディアを持つ企業へ入社しました。
遺品整理をWEBから支えたい
遺品整理の負担を減らす方法を広い方に知ってもらうため、優良な遺品整理業者を1人でも多くの方に知ってもらうことが今の私の使命だと思っています。
ネットが苦手な遺品整理業者
遺品整理業者とお話しすると、「集客が苦手で…」「広告費が高くて…」という声をよくいただきます。
具体的に聞いてみると、ホームページを作る時間がなくて広告代理店に任せているがお問い合わせ内容と費用が合わなくて、お客様への金額を安くできないとのことでした。
遺品整理業者の中にはメールを最近覚えたという業者の担当者さまもいます。
業界的に若い方も少ないのかなという印象です。
私たちの得意分野であるWEBから手助けをしたいと考えました。
遺品整理業者にWEBの力を
遺品整理業者の中には未だに口コミだけで広がっている業者もいます。
口コミだけで広がるというのは過去の実績が必要で素晴らしい事ですし、信頼感の証でもあります。ただ、口コミで広がるのには限界があります。
口コミで広がるほど優良な遺品整理業者をネットを使ってもっと利用者に存在を知ってほしいと考えています。
掲載いただく遺品整理業者にはヒアリングや写真の提供をお願いし、利用者に信頼を届けられるよう努めています。
利用者に安心の遺品整理を届けたい
父の様に遺品整理の負担が体に来る前に安心できる遺品整理業者を利用する選択肢を持ってほしいです。
一部の悪質な業者によって「遺品整理業者=怖い・お金がかかる」というイメージがあるのも事実ですが、遺品整理業者の9割以上は遺族の手助けをしてくれる存在です。
自分たちでできない部分は遺品整理業者に頼んだり、遺品の買取だけを利用するといったように都合のいい使い方をしていただけるような遺品整理を届けたいと思っています。
片山万紀子の略歴
・遺品整理業者にて遺品整理の買取、リユース部門に所属
(月間400品以上の遺品の売買に携わる)
・遺品整理、不用品回収の総合サイトReLIFEのディレクターに就任
(自身の経験と知識から、通算500記事以上の執筆・監修を担当)
【資格】
一般社団法人 遺品整理士認定協会 遺品整理士