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リノベーション費用の減価償却と計算方法を解説

マンションやアパートを購入して不動産収入を得ている人なら、いずれはリノベーションが必要になってくる時期が来ます。その際に、リノベーション費用について考えなくてはいけませんよね。そこで知っておくと便利なのが、「減価償却」という仕組みです。今回はその減価償却について、詳しく解説していきます。

リノベーション費用の減価償却と計算方法を解説

そもそも減価償却とはどういった仕組みなのか、リノベーション費用は減価償却が適用されるのか、そして減価償却の詳しい計算方法を順に解説していきます。この記事を見れば、リノベーションにおける減価償却をしっかりと理解することができ、リノベーションによって今所有している不動産の資産価値を高めることができます。

そもそも減価償却とは

減価償却とは、固定資産を取得するのにかかる費用を1度に計上するのではなく、その資産の耐用年数に応じて費用を分割し、計上していく仕組みのことです。簡単に説明すると、資産を取得するときにかかるお金を分けることができますよということです。

耐用年数とは何なのかというと、その固定資産の価値が使い切れると予想される年数で、資産によって違ってきます。賞味期限のようなものです。不動産で例を出すと、RC造は47年、木造は22年、軽量鉄骨は27年、重量鉄骨は34年と、建物によって耐用年数が定められています。

ではなぜ、この減価償却という仕組みを取り入れるのかというと、大きく分けて3点メリットがあります。減価償却がどういう仕組みなのかに合わせて、今後のために知識として頭に入れておきましょう。

減価償却のメリット①法人税を節税できる

その年の減価償却費が経費として計上されることによって、その分その年の利益が減少します。利益が減少することで法人税を抑えることができ、そしてそれが耐用年数の間続くので、長期的な節税につながります。

減価償却のメリット②1年単位の財務負担を軽くできる

「一括償却資産の損金算入」という規定があり、これは、10万円以上20万円未満の同じ年度に取得した資産は、取得するのにかかった金額の合計を3年で3分の1に分けて計上することができるというものです。通常の減価償却費とは別に計上されるので、1年ごとの減価償却費を増やすことができ、結果的に節税によって財務負担を軽くすることにつながります。

減価償却のメリット③財務状況を把握しやすくできる

減価償却は、固定資産の取得にかかった費用を耐用年数に応じて分割できる仕組みなので、1年ごとにかかる費用をフラットにすることができ、財務状況が把握しやすくなります。これは、一括償却資産の損金算入でも同じことが言えます。

資本的支出と修繕費の違い

リノベーションやリフォームにかかる費用は主に2種類に分類され、「資本的支出」と「修繕費」です。この2種類のうち、減価償却の対象となるのは資本的支出のみです。なぜそうなるのかはそれぞれの違いを考えるとわかります。

資本的支出とは、リノベーションやリフォームにかけた費用のうち、その後の資産の価値が向上すると認められる部分のことを言います。修繕費とは、リノベーションやリフォームにかけた費用のうち、その資産の原状回復、維持管理だけが認められる費用のことです。つまり、リノベーション後の資産の価値の向上が認められる場合のみ、減価償却の対象となります。

リノベーション費用の減価償却は適用される?

資産価値を高めるためのリノベーションは、減価償却の対象となることがわかったので、実際に自身が所有している不動産のリノベーションを行い、その費用に減価償却を適用させる場合は、今よりも資産価値を向上させる改築が必要です。

なので、原状回復が目的となるリノベーションは修繕費としてその年に一括で経費として
計上されます。資産価値を高めるリノベーションと、原状回復を目的とするリノベーションのどちらが今の資産に必要なのかを、今後の経営方針に応じてしっかりと考えなくてはいけませんね。

減価償却費の計算方法

減価償却費の計算方法は大きく分けて、「定額法」と「定率法」の2種類があります。固定資産の耐用年数を調べて、定額法と定率法のどちらかに当てはめて計算するのが一般的な減価償却費の計算方法になります。

定額法と定率法

定額法とは、固定資産を取得するためにかかった費用を、その資産の耐用年数で割って、毎年の減価償却費を一定にする計算方法です。例を出すと、100万円で買った固定資産の耐用年数が10年の場合、1年ごとに10万円が10年間減価償却費として計上されます。

定率法とは、固定資産のまだ計上されていない費用を、その資産の耐用年数に応じて一定の割合をかけて算出する計算方法です。かける割合は毎年一定なので、固定資産を購入した年は一番減価償却費が高くなります。

どちらの方法を使って計算しても減価償却費の総額は変わらないので、その時の経営状況や財務状況によって、定額法と定率法のどちらを使って計算すれば、より自分が有利になるかを考えて選択しましょう。

リノベーション費用の減価償却の計算例

リノベーション費用は、基本的に定額法を使って計算します。自分がリノベーションしようと思っている建物の工法によって耐用年数が違うので、事前に調べてその耐用年数に応じて定額法を使って計算することになります。

RC造の場合、耐用年数は47年なので、リノベーションにかかった費用を100万円とすると、100万円÷47年=約21000円 が減価償却費として47年間毎年計上されます。

木造の場合、耐用年数は22年なので、リノベーションにかかった費用を100万円とすると、100万円÷22年=約45000円 が減価償却費として22年間毎年計上されます。

軽量鉄骨の場合、耐用年数は27年なので、リノベーションにかかった費用を100万円とすると、100万円÷27年=約37000円 が減価償却費として27年間毎年計上されます。

重量鉄骨の場合、耐用年数は34年なので、リノベーションにかかって費用を100万円とすると、100万円÷34年=約29000円 が減価償却費として34年間毎年計上されます。

年間の減価償却費を比較すると、木造>軽量鉄骨>重量鉄骨>RC造 となります。1年間にかかる減価償却費が少ないほうが、その年に払う税金も少なく済み、節税になります。なので、リノベーション費用の減価償却を考える時は、建物の工法を事前に調べておく必要があります。

リノベーションにおける減価償却を理解して賢く節税しよう

減価償却を考えることは、結果的に高い節税効果を生むことにつながります。リノベーションでも、その後の資産価値を高めるほどの規模のリノベーションであれば減価償却が適用され、減価償却をうまく利用することで無駄な税金を払わずに済みます。

不動産経営では、様々なところでお金について考えなくてはいけません。どこにどんなお金が発生して、どれだけ税金を払えばいいのかなど、常に頭を回している必要があります。そんな中で、減価償却の仕組みをしっかりと把握しておき、リノベーション費用を経費として計上することができれば、賢く節税をすることができます。頭を使って、無駄なお金を払ってしまうことがないような経営者を目指しましょう。